今シーズンの第5話で200話になる。これまでのシーズンで195話放送して、今2話まで撮影したから、あと3話で通算200話に突入するんだ。
出演する立場の僕もただ驚いてるよ。むしろみんなよりも驚いてるかもしれないね。僕たちは撮影をこなしているだけなんだ。バスケの試合をずっと続けているような感じさ。通算話数なんて数えたことがなかったけど、前に飛行機でオーストラリアの男性と隣になった時、彼は番組を知らなくて、「娘が知っているかもしれないから見てみるよ。」って言うから、「2日に1話のペースで見れば、1年ちょっとで見終わるかな。」って返したんだけど、彼に言いながら、「そんなにあるのかって」って思ったね。とにかく最高だよ。今はネットでも見られる時代になって、新しい世代の人たちも見てくれるようになった。7歳の頃に見てなかった子たちが、15歳とか17歳になって見始めても、好きなペースで見てストーリーをキャッチアップできるんだ。
昨日の夜に他のキャストたちと食事をしていた時に体格のいい若者が来て、大学を卒業したぐらいの20代中頃だと思うけど、彼が、「子供の頃から見ている。」って言うんだ。「どういう意味だい?」って聞くと、「12歳の時から番組を見てるんだ。」って言うから、歳を聞いたら22歳だった。すごく驚いたけど、うれしかったね。「5歳から見てるんだ。」って言われた時も驚いたよ。番組がスタートした後に生まれた子供たちも見てくれているなんてうれしいことさ。
最高だよ。今回は滞在時間が短いんだ。金曜日の深夜に撮影があってバンクーバーの現場を出たのが午前4時で、直行便がなかったから到着したのは昨日の夜6時。去年(2013年)は全日程に参加することができたんだ。木曜の夜に会場に入って日曜までいられたけど、今回は少ししかいられないから、昨日はなるべく遅くまでいようと思って夜中2時のNerd HQのパーティーまで参加した。終わってホテルの部屋まで帰ろうと歩いている途中に、ホールHのパネルの前で寝ている人たちがいたから、立ち止まっておしゃべりしたよ。彼らは「こんな時間になんで?」って感じで驚いてたね。僕は「どけよ」って言いながら彼らに近づいて、「なんだよお前…なんてこった!」って叫んでた。ファンの姿を自分の目で見られるのはうれしいよ。僕も高校時代に、「スターウォーズ」を映画館の外で長いこと待ったことがあるんだ。当時、チケットを買うために映画館の外で待っていた時のことを思い出して、自分が出演する作品でファンが待っているところを見られるなんて、本当に素晴らしい経験だよ。
自分もファンと同じ立場だったから理解できるんだ。ファンの姿を見られるのはうれしいし、作品の出演者として謙虚な気持ちになれるんだ。
お気に入りの場所は妻と行ったイタリアだね。妻とはシーズン4の途中で付き合い始めて、シーズン4が終わった後の夏にヨーロッパへ旅行をして、イタリアでは17日間過ごした。彼女はイタリア人をルーツに持つから、なんだかすごくしっくりきたんだ。今でもお気に入りの場所さ。ローマとフィレンツェが僕のナンバーワンだよ。
「ARROW / アロー」に出演してみたいね。スティーブン(・アメル)とは友人だから、彼をうまく引き立てる役になれると思うんだ。そもそも「ARROW / アロー」は好きな作品だから、「ARROW / アロー」が始まる前に「スーパーナチュラル」がキャンセルになっていたら、ゲストとして喜んで出演してたかもしれないね。きっと楽しんだと思うよ。
お気に入りの携帯アプリは「theCHIVE」。知らない人もいるかもしれないけど、ブログ投稿アプリで素晴らしいアプリなんだ。僕から紹介させてもらうと、「theCHIVE」はテキサス州オースティンの会社が作ったすごくおもしろくてイケてるアプリ。ぜひダウンロードしてみて。
チップスと砂糖がコーティングされたクッキーだよ。
好調なのはここ3年間さ。シーズン1の時にジャレッド(・パダレッキ)と、「数シーズンは続けられるかな」って話していたことを思い出すよ。その後、「LOST」が終了することになって、「HEROES/ヒーローズ」もあとに続いた時、僕たちは最初の頃の気持ちを忘れないように撮影に集中していた
んだ。今では長く続いていた番組が終了する中で、僕たちの番組はまだ続いている。もうすぐ200話になるから信じるしかないけど、いまだに信じられないよ。困難な状況があったからこそさ。
楽しいパネルディスカッションだったよ。ファンのみんなとやりとりをした。いい質問をしてくれるんだ。ファンの応援にはいつも謙虚な気持ちになれる。これ以上は望めないよ。
今シーズンの冒頭でディーンは違う人格になる。悪魔になってしまうんだ。しかも暴力的で正気を失った悪魔にね。バーで殴りまくったり、ビールを飲みまくったり、攻撃な態度を取ったり、ひどいカラオケを披露したりする。でも、サムがディーンを捜し出して、ディーンの魂を救う手がかりを突き止めて人間に戻すんだ。最終的には元の状態に戻るけれど、平穏な日々は長くは続かない。ある出来事が起こって、再びクレイジーで途方もない旅を続けることになる。それが何かは見てのお楽しみだよ。
ジェンセン・アクレス:してたよ。
ジャレッド・パダレッキ:(爆笑)。実は、もう終わるかなって思ったことが何度もある。確か、最初の3年ぐらいの間にね。でも、何とか違うアプローチを見つけたり新しいことを取り入れながらここまできた。ファンのみんなのサポートのおかげで、壁を乗り越えられたんだ。ショーランナーが変わったり、放送局がThe CWに移行したり、たくさんのハードルや障害もあった。でもシーズン8になって、今いままでにないくらい一致団結してるしすごく調子がいいんだ。それに――
ジェンセン・アクレス:プライムタイム枠に(放送枠が)移動になって、話数を重ねると――
ジャレッド・パダレッキ:もう、「スーパーナチュラル」のない生活なんて考えられない。
ジェンセン・アクレス:今は考えられないよな。
ジャレッド・パダレッキ:ムリだね。
ジェンセン・アクレス:何年か前には、ほんの少しなら想像することができたんだけど、もうできなくなった。エリック(・クリプキ)は、本当に素晴らしいドラマの基礎を作ってくれたと思う。さまざまなストーリーと物語の筋、ドラマの在るべき姿を作り上げてくれた。その、エリックが与えてくれたことが今でも続いてる。彼は今は別の場所で活躍してるけど、彼の残してくれたやり方やストーリーは今でも引き継がれてるんだ。
ジェンセン・アクレス:僕もすごく気に入ってる。兄弟の関係性をより強めてくれるって気がしてるからね。今あなたが言ったみたいに、ディーンはハンターとしてとりあえず相手をやっつけて、他の事はそれから考えようっていうタイプだった。それが今、本当だったらすぐにでも殺してるような相手と一緒にいる。だから、そこには葛藤がある。ベニーとは戦友みたいな関係なんだ。ディーンは元の世界に戻ってきて、弟の理解を得られない事で問題を抱えることになって――
ジャレッド・パダレッキ:シーズン4を思い出すと、サムにも同じような事があった。シーズン4では魔物のルビーがいたからね。その時ディーンは、「お前バカか?」みたいな態度だった。
ジェンセン・アクレス:そう。魔物は魔物だっていうね。
ジャレッド・パダレッキ:魔物は魔物。さんざん非難されたよ。だからサムはディーンに対して「ルビーといることに反対してたよね?あれは結局ディーンが正しかったわけだけど、何で今ヴァンパイアと一緒にいるの?僕はどうすればいいわけ?納得できない」って感じなんだ。しかも、ディーンはベニーのことを信頼して、友情を感じてる。まるで僕がベニーのようにはディーンを思ってないみたいに。ベニーはモンスターなのにさ。兄弟の関係性は、すごく巧妙に考えられてるよね。僕としては、2人がちょっと衝突したりするのは好きだけどね。心の中には相手を理解する気持ちや思いやりや信じる気持ちがいつだってあるから。だからこそ、2人がぶつかるエピソードはいつでも気に入ってる。
ジェンセン・アクレス:ディーンは口うるさいけど、ベニーはネチネチしたところが一切ないヴァンパイア。男の中の男だよ。
ジャレッド・パダレッキ:本物のヴァンパイアか。
ジェンセン・アクレス:本物のヴァンパイアなんだ。
ジャレッド・パダレッキ:男らしいヴァンパイア。
ジャレッド・パダレッキ:イギリス訛りもないしね。
ジェンセン・アクレス:確かに。
ジャレッド・パダレッキ:僕たちがまた登場してもらいたいって思ってるのは、カスティエルだよね。まだはっきり“死んだ”って訳でもないし。だから絶対戻ってくると思う。それにボビーにはまた戻ってもらいたい。ただ、ボビー・シンガーのことが大好きだから、こんな事本当は言いたくないんだけど…でも、ボビーが死ぬエピソードはすごくパワフルだった。だから、ファンの1人としては、戻って欲しくないって気持ちもある。あのエピソードは撮影中にトレーラーで2人で見たんだ。撮影に行って、15分ぐらい時間があいたらトレーラーに急いで戻ってまた見た。僕たちって、いつも撮影で忙しくて出来上がりを見てなかったんだ。だから見た時は、お互いの顔を見合わせて、何て面白いドラマなんだ、最高のエピソードだ!って思ったよね。ジムが抜群だったし、記憶に残るようないいエピソードになるってね。久しぶりにそんな気持ちになったんだ。
ジェンセン・アクレス:ああ、同感。
ジャレッド・パダレッキ:質を落としたくないんだ。
ジェンセン・アクレス:あのインパクトを減らしたくはないよね。でもやっぱり、このドラマは「スーパーナチュラル」だから。僕なんて何回死んで蘇った?恥ずかしいぐらいだよ。
ジャレッド・パダレッキ:12回?15回?すごい数だよ。
ジェンセン・アクレス:だろ。だから、先のことは分からない。これまでドラマに出演したキャラクターと出演者のリストがあるしね。だからその中にまた見たい人はいるけど、そういうことを決めるのにお金をもらってるわけじゃないからね。
ジャレッド・パダレッキ:スヌーキー(※)を殺すのとか面白そう。なんてね。ウィンチェスター兄弟がニュージャージーに行くんだ。
(※スヌーキー:「Jersey Shore〜マカロニ野郎のニュージャージー・ライフ〜」の出演者のひとり。ニコール・"スヌーキー"・ポリッツィ)
ジェンセン・アクレス:(大爆笑)。今色んなダメなコメントが頭をぐるぐるしてる。何も言わないことにしよう。
ジャレッド・パダレッキ:分からないな。今はポップカルチャーとは無縁のところにいるんだ。ずっと撮影があるし、それに今は子供がいるからね。だから今は自分が蚊帳の外にいる気分。でも誰が来ても、ちゃんと殺すよ。
ジェンセン・アクレス:いいね。今までと全く違うタイプのモンスターがいいな。
ジャレッド・パダレッキ:それと、クロスオーバーが見たい。
ジェンセン・アクレス:「Real Hosewives」(リアリティ番組)の出演者を全員殺すとか。
ジャレッド・パダレッキ:いいね。全員殺しちゃおう。でも、思い切ったことをするのも面白いんじゃないかな。もっと派手な事をしてもいいのにって思うんだよな。ネットワークやワーナーブラザーズとクロスオーバーするいいチャンスだよ。モンスターがでてくる番組やヒーロー物もたくさんあるから、他のシリーズとつながれたら楽しそう。
ジェンセン・アクレス:そうだね。3話やったんだ。面白いなと思ったのが、やっていくうちにきっと楽になっていくと思ってたんだけど、実際は逆だったってとこ。理由ははっきり分からないけどね。とにかく最初の1回目はすごく嬉しかった。それが回数を重ねると知識も付いて、色んなことを考えるようになる。本当にすごく楽しくてユニークなチャレンジだよね。ただ、あと何回もやりたいかって言われると、分からない。僕たちの仕事量を考えるとね・・・。キャストも多くないから仕事量を調節することもできないし。僕たちって1日中仕事してるからあんまり時間が取れないんだ。でも僕を信用して何度も任せてもらえたことには感謝してるし、あと何回かできたら幸運なことだよ。
ジャレッド・パダレッキ:ああ、かなり。カットシーンを見るのは大好きだね。DVDの特典映像がすごく好きで、DVDが出るとすぐにその特典映像をチェックするんだ。違う特典映像が付いたものが出ればまた買うしね。だから『スター・ウォーズ』のDVDは35枚ぐらいある。もちろん他のもあるけど。『スター・ウォーズ』以外にもね。ボンド・シリーズとか。とにかくメイキングとか色んな映像をチェックするのが好きなんだ。あとは、「スーパーナチュラル」のコーヒーテーブル・ブック(卓上用大型豪華本)が発売されるんだけど、読んでみると知らない事がたくさんあってすごく面白かった。第1話からずっと出演してるのに、知らない事があるんだよ。とにかく僕らってドラマを制作することで忙しいんだ。撮影現場にずっといることが多い。他にもたくさんやることがあって――
ジェンセン・アクレス:色々あるね。制作の準備から脚本、編集――
ジャレッド・パダレッキ:カットシーンは見るのが楽しいよね。いつも笑えるし。だからすごく楽しんでる。たぶん本編を見るより楽しんでるんじゃないかな。本編には自分に対して批判的な見方をしちゃうんだ。
ジェンセン・アクレス:確かにね。でもカットシーンはホント笑えるよな。
ジェンセン・アクレス:こちらこそ。
ジャレッド・パダレッキ:ありがとう。
ジェンセン・アクレス:そうなんだ(拍手)。
シーズン6は、新たな楽しい出発点となるシーズンだよ。シーズン1から5までは、さまざまな展開があったり、出来事が起きたりとアイデアが詰まっていたよね。テレビ番組制作の最初の段階ではふつう、番組製作が継続できるよう意識して内容が考えられている。盛りだくさんで派手な内容にして次々に事件を起こさなきゃならないし、次は何が起きるのか、またその次は、とハラハラさせる内容にしないといけない。そこに、善対悪という素晴らしいストーリーラインも併走する。兄弟は悪魔狩りを通して、人間にあるもっと根深いものも捕えようとしている。
クリエイターのエリック・クリプキは、これまでの5シーズンに渡って悪魔狩りをする兄弟が遭遇する葛藤や苦境、波乱のストーリーを描いてきた。そして僕はすべての意味で死んだと思ったよ。でも死んでいなくて嬉しかった。シーズン5の最後、サムはルシファーを憑けて、地獄の穴に堕ちて封印されることになった。だから僕はもう番組を降板するのか?一体どうなるんだろうと思っていたよ。でも、脚本家にはちゃんと考えがあって、サムは戻った。二度と弟に会えないと思っていたディーンは、サムと再会できて大喜びだ。でも今までのサムとは違うことに気がつくんだ。弟のことは大好きだし、いろんな逆境も一緒に乗り越えてきた。弟が生きているだけで幸せだと思うんだ。でもやっぱり何かが違う。戦地からの帰還兵のように、経験してきた壮絶な出来事が人間そのものを変えてしまったのか、あるいは13歳が一夜で50歳に成長してしまうかのような、単なる人間としての成長なのか、超常現象的な変化によってなのか、誰かの陰謀なのかわからないんだ。とにかくサムから何かが失われているということが分かってくる。サムが地獄から救出された時、ひとつのピースが失われている。それは彼の魂(ソウル)だ。そこから、今度はディーンの弟の魂を探す旅が始まる。ディーンがサムを見ると、見た目も匂いも話し方も全てがサムだけど考え方がサムとは違う。だから彼は元の弟に戻って欲しいと思うんだ。見た目だけがサムじゃなく、魂からサムの、本来の弟をね。だから、弟の魂を地獄から取り戻すというディーンの目的が明確になるんだよ。地獄から彼を救出できたんだから、魂だって取り戻せるはずだと思っている。一方のサムは、自分の変化には気付いていなくて、むしろ今の自分を気に入っている。今までは全ての関係性を考えたり、感情に振り回されたりして誤った選択をしていたけど、今度は論理的に物事を考えるようになるんだ。もう悪魔のルビーに惚れて闇の世界に堕ちたりしないしね。でも今度のサムはそういう時、悪だと分かった瞬間に「悪魔?なら不要だ」って即座に考える。とにかく論理的で数学的な判断をするんだよ。これは善、これは悪、これは黒、これは白、じゃ次、というようにはっきりしているんだ。だから兄弟それぞれの目的がくっきり真逆になる。これはシーズン1のような感じだね。一緒に何かを狩ろうとしているのは同じだけど、その時とは立場が逆転したような感じ。今のディーンはリサやベンと家族のような普通の暮らしをしている。幸せだし前向きに過ごしている。一方で、サムは自由奔放だ。2、3マイル先に何か怪しいのが居るらしいから、じゃあ見に行ってくるか、みたいな感じで気ままに生きている。だから、ずっと「スーパーナチュラル」を観ていてくれているファンにとっても、これから見始める人にとっても、2人の対照的な姿を見るのは面白いかもしれない。新規スタートといった感じで新鮮だろうね。今回のシーズンはそんな感じだよ。
そうだね。魂のないサムとはどういうことなのか、どう振舞うのか、何はしないのか、その可能性を俳優として演じながら探ることが非常に面白いよ。今までのサムは、脚本にも「サムは、彼氏に殺された悲劇を伝える彼女にあどけない同情のまなざしを向ける」とかト書きがあったりするくらい、情に厚い奴だった。例えばディーンが悩んでいたりしたら「何があったんだい?俺に話してみろよ、心配なんだ」って心から聞いてあげようとする姿勢があった。そのサムはとても演じ甲斐があったよ。優しいナイスガイだし、いつも誠実で正しい奴だったしね。でも今のサムは「ディーン、ウジウジしてないで問題が何なのかを言えよ」ってバシっと厳格で冷酷で固い感じなんだ。だからその杓子定規の感じは演じていて面白い。ジャレッドとしても、俳優としても良い飛躍になっているよ。だって僕はあまりにも長い間この情け深いサムというキャラクターを演じてきた。サムは自分のためだけじゃなく、他人のためにも役立ちたいと強く感じる奴だったから、それとは真反対の感情がないキャラクターを演じるのを楽しんでいるさ。
(笑)幸い僕は魂の抜けたサムを演じるため、才能のある脚本家に恵まれて、助けをもらった。この演技は俳優として確かに難しいことだったよ。ジェンセンと僕の付き合いはもう6年になるから、今ではとても仲が良い友達だ。お互いの結婚式で互いに花婿の付添人をやったし、家族ぐるみで交流があるし、気心知れた良い友達だ。そこまでの関係の友人同士なら「あの時ああだったよね、こうだったよね」って何についても話せるじゃない?でも戻って来たサムには壁があるから、ある時点で関係が途切れてしまっているんだ。もはや「あの時はこうだったね」って話せる関係ではなくなってしまっている。サムは物事を数学的にしか捉えられない人間になっている。それを演じるのは、初め難しいと思ったよ、だって誰かと会話をしていれば、自分の心はその人に向かって飛び出していきたいのにそれができないんだよ。もし、ジャレッドとしての僕が、あるキャラクターからその人の父親が死んでしまったという話を聞いたら、本能的に抱きしめてあげて「辛かっただろう、僕に何かできれば何でも言って」と慰めてあげたい気分になる。言わなかったとしても、そういう気持ちが目にも表れるんだ。でもサムの場合は無表情でそういう話を聞いても全く影響されない人物になっている。その感じをつまらなそうに演じるのだけは嫌だった。口をぽかんとあけて旦に無感情な様子でいるというのはダメだと思ったんだよ。だから一人の人間としてはちゃんと存在させつつも、感情が揺れ動いている様子は出さないように努力したよ。今のは説明が下手だったかもしれないけど、そういうことなんだ。ちょっと言葉にするのは難しいね。
シーズン6での見どころのひとつは、ディーンがサムの生還を喜んでいる一方で、やはりサムの魂を取り戻したいとはっきり感じるところなんだと思う。面白いのは、サムは自分では生まれて初めて「クリアに物事が考えられる」ようになったと錯覚していて、全く自分の魂を取り戻したくないと思っているところだ。彼は魂なんて要らないと心の底から思っているんだよ。だから2人の兄弟が正反対の目的を果たそうと葛藤する姿を目にすることになる。ディーンもサムも、お互いに逆方向へ自分が正しいと思っていることに突き進むから、その力学で衝突することになる。ディーンは一番サムのためになると思っていることを譲らないし、サムはディーンが絶対に間違っているということを譲らない。その対決が頂点に達するんだ。それはほとんどシーズン4と似ているかもしれない。サムは、自分がリリスを殺すことは正しいと譲らないし、ディーンはサムが悪魔のために動くことは間違いだと譲らない。まるでそれぞれの目的から生み出された善と悪だ。
もしディーンがサムのために魂を取り戻せたとしたら、それは表立ったやり方ではない方法で取り戻すことになると思う。1,000ドル貯めて買い戻すみたいな手は無理だ。明らかに、地獄の穴のルシファーからサムの魂を取り戻すんだから、ルシファーと何らかの取引をすることになると思うよ。今までだって、サムもディーンもしてきたことだ。タダで済む話じゃない。全ての物事には結果が伴う。これは「スーパーナチュラル」の中で貫徹している素晴らしいメッセージの一つだ。直接的だろうと間接的だろうと、全てのことには結果が伴うということ。ディーンがサムの魂を取り戻したいと思ったら、やはり全力を尽くしてやらなきゃならないんだろう。それにもしサムの魂が戻ったとしてもそれがサムにとって何を意味するのかは分からない。彼の魂が地獄で破壊されているかもしれないし、カスティエルも見ていないし誰にも分からない。ただ分かることは、地獄の檻に閉じ込められているということだけ。その後に来るのはディーンが直面しなければならない葛藤だろうね。もし弟の魂が弟に戻ったら、本当にかつての弟に戻るのか?彼の魂は地獄の檻の中でルシファーやミカエルによって散々打ちのめされてしまった魂だから、殺すべき奴に変わってしまうのかもしれない。それはサムが自分の魂を取り戻したがらない理由の一つでもあるよ。
そのエピソードでは、サムとディーンが逃亡をしているという設定だ。問題ばかり起こすサムとディーンに我慢ならなくなった天使たちが、今度は彼らを捕まえに来る。そして僕らは別の次元に追放されてしまうんだ。僕らが目を覚ますと、人々が僕らをジャレッドやジェンセンと呼んでいる。2人は「どうしてジャレッドって呼ばれるんだ?ジャレッド・パダ…って誰だよ?」「ジェンセンて?アクレスさんて呼ばれたんだけど、どういう意味?」みたいなことを顔を見合わせながら言うんだ。ファンにとっては面白いシーンになってるから、きっとみんな喜んで見てくれると思うよ。楽しいし、ファンキーだし、笑えるしね。僕らはそんなに素のジャレッドとジェンセンを演じるわけじゃないけど、ディーンとサムがそれにどう応じるかの面白い演技が見られるよ。監督兼プロデューサーのロバート・シンガーが出てきて、「どうしてあいつらお互いにサム、ディーンと呼び合ってるんだ?薬やってるのか?なんで人に火を点けて焼こうとするんだ?」みたいなことを言うし。別次元の話をこんな風に書ける、才能ある脚本家に恵まれて僕らはありがたいよ。ちょっとしたファンサービスのエピソードだ。僕も見るのが楽しみだ。
それは間違いないね。大喜びするだろう。ファンなら分かるちょっとしたネタを仕込んでおいたから、気づいてもらえると嬉しいな。僕らは定期的にコンベンションを開いてファンと直接話し合いの場を設けるようにしているから、その時に仕込んでおいたネタに気づいたかどうか聞いてみるよ。
そうだな、さっきのそのエピソードは気に入っている。あと天使がサムやディーンを守るために彼らを別次元に送り込むところは面白いかな。それから天使が過去に戻ったり、ウィンチェスター兄弟を過去に戻したりするところもいい。実際に撮影したばかりで気に入ったんだけど、サムとディーンが過去のオールド・ウェスト(旧西部)に送られて、万物の妖怪の母を退治できると僕らが信じている武器-コルト銃を、サミュエル・コルト自身から奪い返そうとするエピソードがあるんだ。そこで僕らに与えられた時間は少ないんだけど、馬に乗ったり、ウェスタンの道具を装備したり、切れたレザー服を着たりしたよ。サムとディーンの旧西部へのタイムトラベルだ。これは今シーズンで一番気に入ったエピソードになりそうだ。今までとはうって変った新たな展開だし、旧西部の一部になれて楽しかったしね。僕はテキサス出身だからウェスタンものが大好きで、かねてからずっとウェスタンをやりたいと言い続けていたんだ。だから実現の機会があって嬉しかった。
サムが魂を取り戻して、彼の頭の中に防壁ができたことで心のない嫌な奴だったこの1年間の記憶が封印されたわけだけど、サムはその間の出来事を知りたいと思っているんだ。兄の狩りの手伝けになりたいし、サミュエル・キャンベルのことが解決のカギになるのなら思い起こしたいと思っている。でも反対に、断片的に記憶の中のどこかに存在している地獄の記憶は危険でもあるし、思い出したくないという思いもある。だからそういう矛盾に苦しめられるんだ。それに変なフラッシュバックというかデジャヴのようなことがしばしば起きる。「ここって来たことあったよな?」みたいなね。で、「いやいや、来てないよ」とディーンにフォローされる、みたいな。サムは本当に覚えてないからね。ディーンはサムと1年間離れていたから、もちろん地獄の記憶が2人の関係に影響を及ぼすことになる。死神からの忠告通り、サムが地獄の記憶を思い出しすぎてしまえば、昏睡状態を引き起こすような発作が起きる。だから過去にこだわり過ぎると何か良からぬことが起きると分かっているディーンは、それに対して気を付けていて彼にあまり記憶を掘り下げるなと助言するんだよ。
うん、ミッチ(ミッチ・ピレッジ)も戻ってくるよ。みんな彼が大好きだ、最高の俳優だしサミュエル・キャンベルを演じさせたらこの上ない。でも明らかに今回は兄弟とサミュエルが激しく衝突することになる。ウィンチェスター兄弟は、今までの経験を通して結局サミュエルは自分たちの敵なんだということを悟る。サミュエルは自分が果たしたい目的を優先させるから、どうしてもそのために僕らが殺されそうになる。だから兄弟の中にも自分たちの祖父であるサミュエルを果たして殺してしまっていいものか、という葛藤が生まれる。サミュエルには魂がないのか?いとこのように取り憑かれてしまっているのか?とわからないからね。兄弟対サミュエルだけじゃなく、ボビーやルーファスも登場してきて波風が立つことになるよ。
今の段階ではそこまで具体的な代償は払っていない。ディーンが死神になって支払わされた代償は人を死なせるという罪悪感だね。ガソリンスタンドを襲った犯罪者はともかくとしても、単に誰かにとっては大切な家族の一人を死なせてしまうという事故もある。そのときの心の処理の仕方だね。そういう時、サムやディーンは誰のための救済をしているんだろうかっていうことを感じるよ。ミッチ(サミュエル・キャンベル)との対決の時もそうだったよね。彼は死ぬに値するのか、もしくは僕らは死ぬに値するのか、ボビーだって、誰でも死ぬに値するのか?っていう。僕らは一体何と戦っているのか、目的は何なのか、ということを問うことになる。「スーパーナチュラル」は長年を通して、キャラクターに厚みを持たせるためにサムとディーンに高い理想を習得させたと思う。
もちろんそうだ。それは「スーパーナチュラル」がずっと伝えようとしているメッセージのひとつでもあるね。運命とは既に決められたものなのか、自分でどうにかできるものかを問うている。最終戦争が起きる、世界の終末が来る、じゃあそれを止めるのは君にかかっているのか、それは絶対に避けられない事態なのか、みんながそう言うからそういうものなのか、のどれかだ。自分の運命を自分で決める方法は、僕らがよく番組の中で探っていることだ。SF番組はそういうテーマが描きやすい。「スーパーナチュラル」の脚本家たちは、運命は自分で決めるもんだっていうことを伝えようとしているよ。サムとディーンは普通の人間で、自分たちの信じる正しい事に向かって精一杯努力しているんだ。
もちろんそうだね。僕が22歳の時に番組が始まって今は28歳だ。まだ28歳でもあるけど、結構成長したよ。今はもう結婚しているし、ジェンセンも結婚した。制作スタッフだって子供が出来たり、結婚したり、もう結婚してなかったり、仕事を辞めていたり、とにかくこの6年間でたくさんの事が起きた。28年間の人生の約25パーセントを「スーパーナチュラル」で過ごしたんだよ。ワオ、すごいことだ。キャスト、クルーともにとても仲良く仕事をしているよ。伴侶も番組で見つけたしね、嬉しいよ。人として成長できた。それにサムとディーンは普遍的なテーマを学んでいる。善vs悪だったり、正しいことvs間違ったことだったりいろんなシーンで適用できることばかりだ。置かれた状況が、「ここに悪魔に取りつかれた奴がいる、どうしよう、殺すか?」みたいに一風変わっているというだけだ。それが日常生活の中で起きることはないけど、正しいこと、間違っていることを考えるときに役立つことが多い。みんなの役に立っていることを願うよ。俳優としても、単に与えられたセリフを覚えて読み上げて役のフリをしているよりも、視聴者のための何かのきっかけになっていることを願うね。
ほんの少しだけ、時々ね。僕は俳優だし、もともと俳優志望だったし自分の仕事を愛している。だからささいな事でのアイデア出しだけはすることがある。例えば、サムのセリフが「ディーン、カモン、早く行こうぜ、グズグズしてんなよ」だったとしたら、「ヘイ、メン、レッツゴー!」みたいに本当に細かい所を変える。そうすることで、もっとリアルで良い流れになるんだ。たいていページに書かれた文字に生気を与えることは難しいから、時々それを代わりにやることがあるよ。シーズン6にはジェンセンが監督したエピソードがあるんだ。これは大きな変化だ。彼もずっと監督をしたがっていたから僕も嬉しかったよ。友人が監督した中で演じることが出来ただけでなく、彼のやりたいことのための協力もできて良かったと思ってる。とりあえずそれは今の僕がやりたいことではないけど、彼とはよくそんな話をしていたから、それが叶って良かったよ。
妻だね。一番簡単に来てもらえると思う。誰か一人を番組に呼び戻せたら誰かと聞かれたら、ジュヌヴィエーヴって言うね。
僕はシーズン4が大のお気に入りだ。僕の妻が登場したシーズンでもあるから当然かもしれないし、その恋の衝撃があるからひいき目に見てしまっているかもしれないんだけど。そのシーズンでのサムは、闇に落ち始めていた。「地獄への道は善意で舗装されている」っていう名言があるけど、サムは正しいと思っていることに向かっていた。彼は「僕は悪魔を殺すために、邪悪にならなきゃならないんだ」と言うけど、それは果たしてそういう力に堕落させられてしまっているのか、それとも敢えてそういう力に自分を堕落させて、目的を達成しようとしているのか、っていう苦闘を描いている。だからそれに悩むサムを演じるのは僕にとってとてもためになったよ。もちろん愛する妻を捕まえることが出来たのも大きい。だからいろんな意味で思い入れのあるシーズンだよ。
ジェンセンと僕はファンとの絆が深いよ。僕らはコンベンションを開いてファンと頻繁に交流をしている。来週だってロサンゼルスでファンとの集いが予定されているし、夏にも一つ開催の予定がある。ファンとはちゃんと交流の場を設けている。プライベート交流会をしたり、ステージに立って何百人のファンとインタビューをしたりね。ファンたちと直に接することで、逆に僕らの番組に対する愛情が再燃するんだ。バンクーバーでずっと撮影していると、どんなにすごいことに関わっているかを忘れてしまうことがある。僕らがファンとしていることは、本当に素晴らしいことだよ。番組について深く洞察したり、感じたことをそれぞれの熱い視点から議論しあうんだ。そういうとき、ファンの視点は僕らとは違う、第三者の視点だということに気づくんだ。本当に見事な質問を投げてくることがあるんだよ。そういう時は出演者同士で顔を見合わせて、「そんな見方はしたこともなかったよ!」って感激するんだ。帰りの飛行機の中で、ファンとの会話を思い出しながら「○○さんがこう言ってたのを覚えてる?○○さんはこんなこと言ってたな」とかって僕らも話し合うんだ。だからこの交流はいいことだと思っている。幸いそういう場でのクレイジーな出来事っていうのは運よく発生してないな。番組がカルト的だから、ファンが「キャーーーーー!!!ジャスティン・ビーバー~~~!!!」みたいなノリにはならないんだよ(笑)。だから僕も顔を隠しながら道を歩く必要がないし、大体の人は僕の仕事内容を分かっていて僕を知っている。それは俳優としてすごい光栄なことだよ。俳優だったら絶対にそれが一番幸せなことだと思う、たぶん。僕は「ヘーイ、オレはジャージーショアに住んでんだ。オレの鍛え上げられた腹筋見てくれよー」とか言って、有名になるのが目的で有名になる奴にはなりたくないし、飲み屋でケンカする役で有名にはなりたくない。番組の視聴者がたまたま巷で見かけた僕に「ヘイ、君の番組見たぜ!妻とちょうど話してたんだ!」とか言って一緒に来てる奥さんを呼んできたりして、番組についての会話を始めたりってのが最高だ。そういう時、ふと我に返って「ワオ、僕は今、自分の仕事について、出会ったばかりの他人と話をしている!」って感激するんだよ。だから、僕はもしかすると色眼鏡を通して見てしまっているのかもしれないんだけど、ファンに対しては良い印象しかないんだ。現に彼らがいたからこそ6年間も番組が継続できたんだし、彼らには借りがあるよ。ファンのみんなも僕に借りがあると思ってくれているみたいなんだけど、その辺はお互いさまの良い関係性が成立しているよ。
僕はもう少し見てみたい。これまでの5シーズンでひと段落ついて、シーズン6ではまた新たな展開が始まる。面白い展開になってきているし、僕らもやっていて楽しい。キャラクターを演じながら自分自身の発見もできるし、もう少し続けたいよ。
いや、僕は楽しんで演じているよ。実は、感情表現が必要なシーンを1日中演じるぐらいなら、1日中アクション・シーンを演じさせて欲しいみたいなことをよく言うんだ。おかしなことに、すごくドラマチックなシーンの撮影の方が身体使って撮るアクション・シーンなんかよりはるかに疲れるんだよ。もちろん、アクション・シーンの撮影では青あざとか擦り傷とかをこしらえることもあるけれど、感情を込めて演じるシーンを撮影した後は本当に消耗して疲れ果ててしまうんだ。トレーニングに関して言えば、特にしているトレーニングは無いなあ。というのは、ディーンは武道の達人とかじゃないし、特別なトレーニングを受けたという設定でもないからね。彼のスタイルは、バーでのケンカ拳法みたいなものでね。ディーンは、田舎者っぽいキャラだから、特別にトレーニングしたやり方ではなくて、単にぶん殴る、強くぶん殴るだけというケンカの仕方で良いんだよ。で、それで上手くいかなかったらショットガンを使えばいいんだしね。でも、身体を使ったアクション・シーンを演じるのは好きだよ。この間、ミーシャと一緒に撮影したシーンで、彼が僕を壁に投げつけて、また別の壁に投げつけて、さらに別の壁に投げつけてから、僕を殴って、それから巨大なフェンスに向かって僕を蹴りつけるというシーンがあった。製作班は、僕のスタントダブルを用意しておいてくれて、僕に「このシーンはどういう風にやりたいかい?」と聞いてきたんだけど、僕は「ここは僕が自分でやってみようかと思うんだけど」と答えた。そこで、地面に厚さ2.5cmのマットを敷いてもらって、僕は出来る限りの全速力で走った後、跳んでフェンスに激突して地面に落ちるというスタントをした。僕は起き上がって「頼むから今の撮影は上手くいったって言ってくれよな。じゃないともう身体がもたないよ」って言ったんだ。(笑)幸い、ちゃんと撮れていたし、楽しかったから良かったよ。僕のスタントダブルだって、あのスタントをやりたかっただろうから、僕があんなにスタントをしなければ良かったのにと思ったんじゃないかな。(笑)
そうだね。役柄上、仲良くならずにはいられないみたいなところがあるからね。この5年の間、誰よりも長く一緒に居たのがジャレッドだったし。5年間というのはすごく長い期間だよ。どんな状況であっても、5年間ずっと一緒に仕事をしたら、御互い耐えられなくなるか、とても仲良くなるかのどちらかになると思うんだけど、幸い僕たちの場合は後者のケースだったから良かったよ。
そうなんだ、この番組では女性の登場人物は出演が長続きしなくてね。この番組では女性たちが出演し続けることが本当に難しいんだ。番組が始まった時からずっと、僕たち兄弟は常に旅に出ていて一所に留まらないだろう?だから、繰り返し登場する人物を創り上げるのはとても難しいんだよ。ジム(・ビーバー)が演じるボビーは創り出すことができたけど、彼にしたって毎回出てくるわけではない。彼はウィンチェスター兄弟の父親的存在で、僕たちは彼にアドバイスをもらうために会って、その後も旅を続けて行く。天使であるカスティエルはユニークな発想で生まれた登場人物だ。彼は、いつだってひょいと出て来ることが出来るんだからね。そうやって話の中に留まる人物が出て来たのは良いことだ。脚本家たちは、最初の数シーズンで繰り返し登場する人物を創り出そうとしたんだけど、ストーリーの展開上、それは全く無理だった。でも、今はストーリーの方向性が少し変わってきているので、何人かの登場人物は、前よりは少しばかり長い期間、出演を続けることができるようになってきているんだよ。
そうだね...この番組は、最初は幽霊とか夜中に聞こえる奇怪な物音とかについての話だったんだけど、そういうものに関しては、僕は論理的で現実な考え方をする方でね。真夜中に居間で何か物音がしたら、幽霊が家の中をさまよっていると考えるよりは、窓が開けっ放しになっていて風がそれに当たっているのだろうと考える人間なんだ。何が変わったかと言えば、そういう事について誤った自信がついてしまったことかな。「もし幽霊だったら、どうすれば良いか分かってるさ」なんてね。(笑)塩を投げたり、鉄の棒を調達してくれば良いんだからね。(笑)
転機は高校の最終学年でやってきたんだ。僕は野球をやっていたんだけど、僕たちのチームはプレーオフで勝てなくて、もうそれ以上進めないところにいた。僕は、それが自分にとって高校での最後の年だというのは判っていたんだけど、そんな時、演劇担当の先生が毎年恒例の劇に出演しないかと、何度も誘ってきていたんだ。僕は、それまでずっと「できません。野球がありますから」って言って断ってきたんだけど、「よく考えてみたら、これが僕にとって高校最後の年じゃないか。僕は3年間、野球をやってきたんだし」と思って、野球のコーチに「今年は野球を早めに止めて、劇に出たいと思います」と言いに行った。僕は、コーチにぶっ飛ばされるのを覚悟で言いに行ったんだけど(笑)、驚いたことに、彼は「良いじゃないか。高校時代は1度しかないからな。出来るだけいろいろなことを経験しなさい。君は、2年半の間、僕のチームで真面目に野球をやってきたんだから、演劇を楽しんでくると良い。君の出演するところを観るのが待ち遠しいよ。必ず観に行くからな」なんて言ったんだ。そうしたら、初演日に、野球チームのメンバー全員が、最前列2列分を陣取って観に来ていたんだよ。僕たちは「ウエスト・サイド物語」を上演していて、僕はトニー役で歌っているところだった。(笑)僕は、最初の部分で歌う曲を歌っていたんだけど、ふと観客席を見たら--最前列の3列目ぐらいは、舞台の照明の光が反射してこっちからでも見えたんだけど-- 僕のチーム・メンバーたちが皆、口をあんぐり開けて「信じられない!」という表情で僕のことを観ているのが見えたんだ。(笑)「アイツ、何やってんだ?!」って感じでね。でも、彼らは舞台がはねた後で僕のところへやって来て「おい、すげえじゃん。なかなかカッコ良かったぜ」って。(笑)それからというものは、「ちょっと待てよ、これなら僕にもできるんじゃないかな」って思うようになったんだ。
うーん、僕は俳優になるなんて予測していなかったからね。「これが僕のやりたいことで、それが実現しなかったらどこかの穴にでも入り込んでやる」なんて思わないで、「ワォ、なんかすごく素敵な波に乗っているじゃないか。乗れるところまで乗って行って、できるだけ楽しんでやっていこう」みたいに思っていたんだ。だから、僕のキャリアは嬉しい驚きの連続だったと言えるだろう。でも、期待ということに関しては、僕は期待というものを持っていなかった。これは僕の父親のおかげだと思う。僕の父は、ダラスで俳優をやっているんだけど、映画やTVに出演するような俳優ではなくて、ナレーションの仕事やラジオの仕事をたくさんするような俳優なんだ。父は、僕にしっかりした考え方を持つよう教えてくれた。彼は「いいか、この業界は熾烈な競争の世界なんだ。面の皮が厚くないとやっていけないし、批判を個人攻撃のように受け取ってはいけない。とにかく、ベストを尽くすことだ。なるようにしかならないんだよ。もし上手くいかなくたって大騒ぎするようなことじゃない。何か他にやる事を見つければ良いだけのことだ」と言ってくれた。そういう考え方、つまり僕の全人生を1つの事にかけるようなことはしないという考え方は、仕事に対する正しい姿勢を保つ助けになってくれたと思う。「この仕事をもらえなかったら、僕は取り乱してしまうだろう」なんて思ってはいけないんだよ。
皆が言うほど熾烈な競争の世界であるかどうかはわからないけれど、仕事にありつくのがとても難しい業界だし、成功を収めるのも大変な業界だと思う。役の数よりも俳優の数の方がずっと多いんだからね。とにかくすごく沢山の俳優が居るんだ。僕たちは、撮影場所がバンクーバーということで、山の上の方みたいに、寒くて雨が降っていたりする所で、1日14時間とか撮影することがある。猛烈な寒さの中で、演技するなんて不可能みたいに思えて「こんなことやってられるかよ」なんて思ったりするんだけど、でも、自分がやっているようなことをしたくてたまらない人間がどれぐらい居るかということに思い至るんだ。そうやって考えることによって頑張ることができるというのはあるね。
さっきも言ったけど、期待というものは持っていないからね。何でもやりたいし、やってみたいと思うよ。アクション映画だって、コメディだって、TVだって映画だって、何でもやってみたい。とにかく、なりゆきに任せて、仕事を楽しんでいきたいと思っている。期待を持ち始めでもしたら、自分を失敗に追い込むことになるからね。自分のところに来た仕事を思い切り楽しんでやるしかないんだ。僕はそういうやり方をしている。僕が俳優になってからもうすぐ13年になる。僕は映画に出たこともあるし、TVだって、昼メロからコメディ番組、ゴールデンアワーの番組まで、いろいろなジャンルの仕事をした。だから、もし僕がまだこの仕事に飽き飽きしていなかったとしたら、これから先も正しい態度でこの仕事をしていくことができるんじゃないかと思っているんだ。
僕たちは撮影の合間に楽しめるようなアイディアをいろいろ考え出してきた。僕たちはとても快適なトレーラーを提供してもらっていて、そこでTVやインターネットなんかを楽しめる。ジムもあるから、そこでワークアウトも出来る。ジャレッドやミーシャ、ジムといった僕たち俳優たちだけでなく、スタッフも含めて僕たちは家族みたいな集団になっているから、一緒に座ってモニターを観たり、小道具係や衣装係と一緒に時間を過ごしたり、ヘアメイク用のトレーラーに行って、最近のニュースについて話したりしているよ。休日はただ寝て過ごしたり洗濯したりとか。(笑)撮影休止期間中は、ずっと会えずにいた友達と再び親交を温めたりしている。1年のうち9ヶ月間はバンクーバーで撮影しているから、友達とはずっと会えないでいるからね。この番組が始まる前は、ロサンゼルスとテキサスでしょっちゅう会っていた友達が大勢居たんだけど、彼らとは全然会えなくなってしまったんだ。今じゃ、もう数人としか付き合いが無くなってしまってね。そういう犠牲も払わなければならないんだよ。だから、彼らとの友情関係は続けていきたいと思っているんだけど、それには努力が必要なんだ。彼らとは休暇旅行に出かけたりしている。去年、シーズン4の撮影が終わった後、僕はバンクーバーからロサンゼルスまで車で南下して、オレゴンの小さな町で3人の親友たちと落ち合い、その週末はずっとゴルフをして過ごした。彼らは「君のためじゃなかったら、こんな所まで来たりしないよ」なんて言ったので、僕は「まあね、人間関係を持続させるには努力が必要なんだよ。それがどんな関係であってもね」と言ってやったんだ(笑)。
【2010年3月】
「転んだんだよ。僕は、いつも、自分がタフで大きくて強いんだというふりをして無茶をするもんだから、何回となく手や腕を折ったり、腰を痛めたりしているんだ。おまけに歯の神経も取っているし。ってそれは関係無いか。(笑)骨を折ったのは撮影中なんだけど、スタントをしていたわけでもなく、ただ転び方が悪かったってだけなんだ。しょうがないので、僕がゾンビに襲われて骨折したという設定を脚本に付け加えてもらった。利用できるんだったら利用してしまえってね」
「うん、スタントをするのは大好きだよ。動かないで台詞を言っているだけといったシーンばかり演じる単調さから脱する良い気分転換になるからね。スタントをしている時は、演技そっちのけでやたら走り回ったりするだろう?僕は子供の時からずっとスポーツをして育ってきたから、体を動かすのは今でも大好きなんだ」
「ああ、それは本当のことだと思うな。ホラー・シーンの撮影と言っても実際の撮影ではちっとも怖くないからね。画面では怖く写っていても近くで実際に見ると安っぽい造りのものが多かったり、後でCGによって合成するものは撮影時には壁に貼ってあるテープに目線を合わせて演技することがほとんどだったりするから。でも、出来た映像を後で観るのは楽しいよ。撮影したのは随分前のことなので、壁のテープを見ていたことなんか忘れているし、編集やCGのスタッフが素晴らしい仕事をしているからね」
「ああ、あの映画を観た兄と妹は拷問シーンを正視できなかったと言っていたな。僕が“死ぬ”のを観るのは平気だそうだけど(笑)、あのシーンでは身が縮む思いだったみたいだよ。母なんかは、僕が映画やドラマの中で悪口を言われただけで『息子の悪口なんか言わないで!』って怒りそうな人間だし。父だけはきっと『これは映画なんだから、どうでもいいじゃないか』って言うだろうな」
「うーん、それは知らないなあ。僕自身は幽霊や超常現象に出くわしたことはないけれど、そういうものを信じてはいるよ」
ジャレッドと僕はあまり休む時間がないんだけど、ちょっと時間が空くと撮影現場やトレイラーでゲームをしたりすることはある。ギターをひいたり、いろんなことをするよ。とにかく撮影のことを頭から離したいからね。
「そうなんだよ。これまでとは全く違ったファンが出来たんだ。いまだに『ギルモア・ガールズ』に出ていたのを憶えていると言われるけど、“誰それのボーイフレンドを演じていた俳優”という人間から脱却できるのは、やっぱり嬉しいね」
「いやあ、そういうのは無いな。スーパーで買い物をしていた時、僕が買い物するセクションごとに出くわす女の子が居て、話しかけてくるのかな?と思っていたけどそういう素振りも無いし。まさか僕の方から『君、僕が誰だか知っているんだろう?』なんて声をかけるわけにもいかないしねえ。その子、結局、何も買わずに出て行ったんだよ。気軽に声をかけてくれたら立ち話ぐらいしたのにと思ったよ。あと、変だというんじゃなくて、むしろ感動したファンレターがあった。そのファンレターをくれた女の子は、父親の葬儀で追悼スピーチをした時に『スーパーナチュラル』でのサムとディーンの台詞を引用したって言うんだ。僕たちは悪魔だの幽霊だのが出てくるドラマを作っているだけだと思っていたんだけど、親を失うということに関して僕たちがしゃべった台詞を真剣に受け止めてくれたということで、すごく光栄に思ったよ。中には『写真を送ってくれ』とあったので、返送先は?と見たら“7号棟の349E独房”なんてファンレターもあって、刑務所でも僕たちの番組を見せていることが判ったりね」
「うん、ジェンセンとは一緒に飲みに行ったりするよ。でも、そうしたい時にそうするだけ。『兄弟役としての結束を強めるために、一緒にスポーツでもしなきゃ』などとは思わない。ジェンセンと上手く行っているのは、無理にそんなことをしようとしないからだと思う。僕たちは、別に特別な理由は無く、何となくウマが合うんだよ。それってすごくラッキーなことだとは思うけどね」
【ロサンゼルス(米) 荻原順子 2006年10月】
「『エクソシスト』とか『シャイニング』のような作品が好きだよ。でも最近は、この番組の仕事が忙しくてあまり映画館には観に行けないんだけど、この間は DVDでリメイク版の『悪魔の棲む家』を観た。いくつか、なかなか怖いシーンがあって、『おー、コレ、なかなかイケてるじゃん』なんて思って戻って見直して『やるねえ...』なんて感心したりして。だから『怖いっ!』っていうより『上手いっ!』って感じだったな」
「確かにそれはあるね。ホラーに限らず映画全般そうかもしれない。どうしてもいろいろな細工とかに注意が向いてしまったりするからね。もちろん、僕は今でも一般の観客の目で映画を観ようと努力しているけど、ホラー・ジャンルについては、この番組にどっぷり浸かってしまっているから、何が上手くいって何が上手くいかないかといったことに注意をはらってしまう。まあ、僕は、元々、幽霊とかは信じていないし、怖くもない人間ではあるんだけど」
「主演俳優の大変さは、『ダーク・エンジェル』や『ヤング・スーパーマン』にゲスト出演した時に、ジェシカ(・アルバ)やトム(・ウェリング)が毎日、撮影に来ていたのを観ていたから、ある程度は覚悟していたんだけど、やっぱり重荷になるもんだよね。ただ、第1シーズンが終わる頃にはだいぶ慣れてきて、この第2シーズンは随分ラクになった」
「うーん、僕たちにはオフタイムという時間もあまり無いんだよ。撮影が休みだったりしても、今日みたいにプロモーションの仕事があったりするしね。あと、この番組では夜のシーンが多いだろう?夜間のロケ撮影がある日は夕方の4時とか5時に現場入りして、次の朝の4時とか5時まで撮影するんだ。つまり昼間ずっと寝ていて夜、仕事をするわけなんだけど、その翌週には昼の撮影に変わって、朝5時に起きて、夕方の6時に撮影が終わるといったスケジュールになったりする。そういう時には体内時計の調節が大変なんだ。一種の時差ぼけ状態になってしまうからね」
「LAに住むのが好きになったよ。バンクーバーのロケからLAに帰って来ると、『うーん、LAって良いなあ』って思えるから。ずっとLAに居たら、交通渋滞とかで頭がおかしくなっちゃうだろうからね。でも、ジャレッドはLAに恋人を残して来ていたから落ち込んでいたよ。だから、僕は『なあ、恋人とならこれからずっと一緒に居られるけれど、この番組に出られるのは今しか無いんだから、数年の間は頑張ってやろうよ』って彼を元気づけたんだよ」
【ロサンゼルス(米) 荻原順子 2006年10月】
ストーリーはシーズン2のラストから始まる。悪魔と取引して弟を生き返らせたかわりに、ディーンはあと1年しか生きられない。そこがシーズン3に大きくつながっていくんだ。シーズン3ではサムは兄を助けようと奮闘し、ディーンは残り1年の命を楽しもうとする。もし、サムが自分と同じ取引をしたとしても、ディーンは自分は弟なしでは生きられないって思ってるからね。とても胸が痛むよ。だから、ディーンは今までよりワイルドでクレイジー。死を目前にした男がするようなことをしていくんだ。サムはディーンをなんとか助けようとする。それと同時に、シーズン2のラストの事件がきっかけで2人が解決しなければならない出来事がたくさん起きる。このシーズンは退屈しないよ!インパラに乗って国中を移動して、銃を使い、できることは全てするんだからね。
その疑問はこのドラマが始まった頃からあったけど、サムとディーンは2人とも常に移動してるから、誰かと付き合ったり、どこか一箇所にとどまることはできないし、今の状況では難しいんじゃないかな。でも、シーズン3からは新しいキャラクターが登場するんだ。それは、すごく嬉しいよ。これまでのシーズンはずっと2人だけでやってきたけど、それは実際とてもきつかった。22話という長いエピソードを9ヶ月の間に2人でやりきるのは大変なんだ。ジャレッドの顔を見るのも飽きたよ(笑)。だから新しい顔ぶれはいいね。
ケイティ・キャシディがシーズン3から出演するんだ。とても魅力的な人だよ。彼女と一緒のシーンをもう撮ったんだけど、2人の関係がこれからどういう風になっていくかはまだ僕には分からないけどね。それと、もう1人出演することになった女性がローレン・コーハン。とても楽しみだね。ローレンにはオーディションをしていた時に会ったんだけど、みんな彼女の才能には驚いてたよ。
そうだなぁ・・・そういう部分もあったかもしれないね。テキサスで育って22才くらいの時はBBガンで何かを撃ったりしてたしね。でもある意味、今やってるのはまさに男の夢だよ。スピードの出る車に乗って、車のトランクには武器がたくさん入っていて、っていうのは、なんていうか、肉体労働が多いカウボーイみたいでさ。だから、とても楽しいし。気に入ってるよ。
悪ふざけはよくするよ。他のクルーの人たちに何か仕掛ける時は、ジャレッドと僕がチームを組むんだ。でも、去年は、ジャレッドのトレイラーのトイレットペーパーを爆発させて、そこにソファ用スプレーをかけたら腐った卵みたいな匂いになって、一週間くらい匂いが取れなかったんだ。トレイラーは新しくなる予定だからよかったんだけどさ(笑)。ジャレッドと僕がお互いが何かいたずらしようとすると、決まって手におえなくなるんだ。だから、仲良くしようってことになってる。で、去年は、監督のキム・マナーズに、前にされたいたずらの仕返しをしたんだ。確か撮影の最終日だったんかな、消火用ホースと水が入ったバケツを3つも4つも持っていってね。最後にはずぶぬれだったね(笑)。
ジャレッドと僕はあまり休む時間がないんだけど、ちょっと時間が空くと撮影現場やトレイラーでゲームをしたりすることはある。ギターをひいたり、いろんなことをするよ。とにかく撮影のことを頭から離したいからね。
スーパーナチュラルのシーズン3は、今までで一番スリリングなシーズンになるよ。それに戦いが多いシーズンでもあるね。シーズン2の最後に地獄の扉が開いて、悪魔たちが田舎に逃げて行った。だからシーズン3では2人はほとんどの時間を戦いに費やすことになる。ファンにとっても待ちに待ったシーズンになると思う。今までスーパーナチュラルを見たこともない人も楽しめるよ。2人の男が、トランクに武器を入れて戦いの世界に足を踏み入れる。世界の終わりか、死ぬまで戦うか。そんなエキサイティングなシーズンなんだ。
それは、すごく情熱を持って取り組んでいるからね! 自分たちが信じられるものを作ろうと、いつも考えているんだ。それにジャレッドとジェンセンの2人が作り上げたキャラクターは魅力にあふれ、見ている人を引き付けるし、それと同時に親しみやすくもある。この信頼し合って生きているふたりの兄弟のことが、皆とても好きになる。正直言うと、よくできたと思うストーリーもあれば、最悪なストーリーの時もあるんだけど、いつでも2人がいてくれるから何とかうまくいく。2人はファンにとっても魅力的な存在なんだよね。
新しいシーズンで登場する女性はいるよ。恋愛対象というよりは、2人にとってトラブルを引き起こす存在として登場するんだ。今後の展開は、それぞれの相性を見て考えていくつもりだ。何か閃くまで様子を見るとするよ。ディーンはあと1年しか生きられないから、おいしい思いをたくさんさせてあげないと。だからディーン・ウィンチェスターの行くところ行くところに女の子が登場する。ディーンも楽しんでくれると思うよ。
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