D.C.でNCIS絡みの厄介な事件が起きて、戦略マニュアルと呼ばれる、対テロ戦略マニュアルが盗まれてしまう。このマニュアルはあらゆるテロ攻撃を想定し、最悪の事態にどう立ち向かうかまとめた指南書のようなものなんだ。思いつく限りの悪いシナリオを洗い出して、対策を練ってあるわけだ。
彼らには彼らのやり方があって、我々には我々のやり方があるわけだけど、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」のチームはここのやり方に合わせて援護しようとしてくれる。2つのドラマシリーズが合体する、とてもいい機会だと思うよ。幸いなことに、この2つのクロスオーバー・エピソードは脚本がとても秀逸だから、視聴者の皆さんには大満足してもらえるはずだ。
メキシコ湾内で事件が起きる。海軍兵の死体が海藻にくるまれた状態で発見され、それで石油リグの捜査に乗り出すんだ。事態は急ピッチで進んでいき、私が演じるプライドはヘリコプターで石油リグへ行き、携帯の電波も届かないところで格闘するはめに。他のメンバーも海軍兵を殺した犯人とその殺害された理由を追うんだが、すべては石油リグにつながってるんだ。
モーガン・シティにトレーニング用の石油リグがあって、そこで撮影を行った。湾内にあるわけじゃないけど、かなり本物に近いリグだ。メキシコ湾のリグに全員で行って、そこに滞在するか、自分たちのリグを海上に設置できたら最高だったけど、そんな時間も予算もないからね。でも撮影は大成功で、このエピソードを無事完成させることができた。
石油リグの上で悪い奴らとアクション劇を繰り広げるが、2010年のメキシコ湾原油流出事故を彷彿とさせるような状況で、カオスとアクション満載のエピソードに仕上がった。石油リグを舞台にした骨のあるドラマをテレビで見ることはなかなかないよね。
実際に石油リグに身を置いて、メキシコ湾の事故の実態を少しでも学ぶことができたのは、とても貴重な経験だった。 それから流出を阻止するために取られた対処法にも驚かされたよ。電源を入れてさっさと稼働すればいいじゃないか、みたいに思っていたけど、実際よく聞いてみると、3キロ以上離れた2本のパイプを、海底下でつなげて、20センチもない噴出箇所にピンポイントでフタをする。 こんな離れ業をいったいどうやってやり遂げたんだ。すごい技術だよ。
国家安全保障を脅かすような機密情報を記す戦略マニュアルが、ニューオーリンズに持ち込まれる。本家の「NCIS」で事件が勃発し、戦略マニュアルを奪還すべく、D.C.とニューオーリンズ.の捜査官が協力して事件を解決するんだ。
僕たちはアルファベット・ポリスって呼んでるんだけど、FBIとかCIAとか…ほらね、ちゃんと全部挙げられない。NSAとかATFとか。とにかくそれらをアルファベット・ポリスって呼んでて。ショーンはどれだったか間違えないように小さなメモに書いてるんだ。それで「NSA」って書いてあるメモを、「FBI」って書いたものとすり替えておいたんだ。そしたら彼の反応は「何してくれたんだ!?これは反則だって君も分かってるだろう?」って。3シーズン目にも突入すれば、「えーと、今度はどのアルファベット・ポリスだったっけ」みたいになった時は、ポストイット頼みだって僕らも分かってるからね。「そうそう、ATFだった」・・・「ATFだ。プライド」ってね。間違えないようにするのに一苦労だよ。
俳優として、どう心境を表現するか難しいところだった。同時にすごく面白かったよ。シャリ―タが一連の騒動を「ベイビー・ママ・ドラマ」と名付けて、すっかり定着してね。彼女ときたら写真やらビデオを送りつけてくるんだ。TVの親子鑑定番組(モーリー/モーリー・ポヴィッチ・ショー)みたいに「君は父親じゃない!」っていう感じで。いや、すごい楽しかったよ。
「NCIS:ニューオーリンズ」シーズン3を楽しんでる?僕の“ラサール注目ポイント トップ3”は…まずはベイビー・ママ・ドラマを経験したラサールが人間としてどれだけ成熟するか。この経験を通してより強い人間になれることを願うよ。2番目にドリフト走行の腕を披露できたこと。小さなレースが出てくるエピソードがあって、フォードF-150のタイヤを焦がしたり、今後ATV(全地形型車両)に乗るチャンスもある。だから僕の技を思いっきり披露できるよ。最後に、現場に出るようになったセバスチャンとの絡み。コミカルなシーンもあって楽しんでるよ。これが僕の注目ポイント、トップ3。
毎シーズン、クロスオーバー・エピソードをつくることで、このフランチャイズはいろいろと相互に影響し合っていることを示せるわ。そうすることで、例えば本家を見ていなくても、(NCIS:)ニューオーリンズに来たり、さらに(NCIS:)LAに行っても、楽しめることを伝えられる。とても重要なことだし、それができているのは素晴らしいことよ。
ウェイド博士は本当にばかげたことだと思っていたわ。なぜなら、セバスチャンは彼女にとって職場での大事な息子であり、仲間かつ教え子であるだけでなく、大切なパートナーだったの。だから彼女がかなり動揺している姿を、このシーズンではよく見かけるはずよ。
CCHとしては「わあ!よかったわね」って思ったわ。だってロブ・カーコヴィッチにはオタクを究めてほしいし、それを成し遂げる唯一の方法は、原付スクーターにヘルメットを被って、犯罪現場に駆け付ける姿を披露することでしょう。 きっとたまらないわよ。
ウェイドは賢い女性よ。あらゆる犯罪現場を見てきたし、色々な人間とも接してきた。それにもかかわらず、ありがちな落とし穴にはまってしまった。だからこの体験を通して、彼女の考え方がほぐれ、新しくリアルな視点と聞く耳を持って、「物事は見かけとは違う」ことを痛感できたのは素晴らしいと思う。彼女が学んだ教訓を、視聴者の皆さんにも実感してもらえるとうれしいわ。自分の思い込みや憶測に囚われないことの大切さを。
もう最高に楽しい時間よ。本当に最高よ。毎日顔を合わせてるから、お互いのことや演技について分かるようになって。で、新しい仲間が増えれば、「よーし、一緒に楽しもう!」って盛り上がる。
タミーは状況が見えない混とんとした中で、潜入捜査を行ってチームに貢献する。チームが一致団結して、戦略マニュアルを見つけ出して取り戻そうとするの。
潜入捜査は大好き。この前の出演作では潜入捜査専門だったけど、麻薬捜査ばっかりで、こんなにかっこよくなかった。だから今回はすごく楽しかったわ。
「NCIS:ニューオーリンズ」シーズン3を楽しんでる?私の“タミー・グレゴリオ注目ポイント トップ3”を発表するわね。まず外せないのが、タミーがバーでプライドに、元夫がしたことに心を痛めていることを告白するシーン。彼女のすごく脆い面が垣間見られる瞬間だから、すごく気に入ってる。あとはルーカス・ブラック演じるラサールとタミーのケミストリーにも注目して。タミーがラサールの恋愛事情に口を出すのが楽しくて。とにかく私はイジメるのが大好きだから、ハマっちゃってる。ラサールにちょっかいを出すこと。これが2番目。それで3番目がウィルマー(・バルデラマ)。すっかり彼のファンになっちゃって、しかも彼ってすんごくいい香りがするの。ラッキーよね。ホットね、まさにホットな男。ご参考までに、女性陣。彼の肌は絹みたいにスベスベなのよ。
クロスオーバーは言うまでもなくアクション満載のエピソードだよ。本家のエピソードで追いかけていた犯人を捕まえるため、ニック・トーレスとマクギーがニューオーリンズまでやってくる。ニューオーリンズに来たからには、ここのメンバー全員と力を合わせなきゃならない。セバスチャンはもうテンションマックスだよ。だって将来の理想像であるマクギーと顔を合わせて一緒に仕事ができるわけだからね。
どっちかっていうと一方通行のブロマンスかな。どう転がるか、これから撮るシーンもあるから分からないけど、僕の個人的なフィルターを通して見ると、恐らくセバスチャンが「あなた最高だよ!」って寄っていって、マクギーが「そ…そりゃどうも。ありがとう」っていう感じになるんじゃないかって気がする。両想いになれるといいんだけど、それは見てのお楽しみ。
セバスチャンはシーズン3では、より重たい責務を負って日常的なケガも耐えなくなったけど、飛躍的な成長を遂げる。ある囚人の脱獄を成功させるためにセバスチャンが誘拐されるエピソードがあるんだけど、そういう経験をすると…(まるで自分自身の体験かのように話すけど…)、ラボにこもって皮膚の細胞サンプルやなんかを毎日見ることと、国際犯罪者確保に貢献することは、まったく違うものに思えてしまうんだ。この先、彼はさらなる高みを目指して、ゆくゆくは正式にNCISの捜査官になろうとするんじゃないかな。
第4話「大脱走」で、セバスチャンの母親役を演じるウェンディ・マリックと共演した経験は、一生の宝物だよ。彼女が出演したドラマのうち、3つは確か100話以上続いていて、それにはちゃんと理由があるんだ。素晴らしい女優さんだよ。目線だけで僕も含めて周りの俳優たちを笑わせてた。本当にすごい人だよ。僕はいつ戻ってくるか彼女にしつこく聞いてる。 彼女と再共演したいがための勝手な思い込みかもしれないけど、彼女のキャラクターとセバスチャンはすごく相性がいいと思うんだ。2人の間には何か面白いものが生まれる。それがすごく嬉しくて。
やあ、皆さん。ロブ・カーコヴィッチです。「NCIS: ニューオーリンズ」でセバスチャン・ランドを演じています。シーズン3を楽しんでますか?すごく面白いことになってるよね。僕の“セバスチャン注目ポイント トップ3”は…爆発する車から飛び降りる、タトゥー店の裏でみぞおちに蹴りを受ける、ルネサンス時代の衣装を着て奇妙な写真を撮られる、かな。
おお!そうなんだよ!今シーズンがすごいのは、それぞれのキャラクターや人生について深く掘り下げてるところ。仕事だけじゃなくてね。しかも今だけ描いて終わるんじゃなくて、この先もずっと描き続けていくようだから、彼らの成長を見守ることができるんだ。
事件を解決するために彼のギャンブル経験値を利用するけど、現在はギャンブルから離れてるから、揺り戻しが来ないように制御しないといけない。今はサポートしてくれる仲間がいることだし、暴走しないように何とかコントロールしながら、事件解決のため自分の持てるスキルを役立てるのさ。かっこいいだろ!
ロブ(・カーコヴィッチ)のセバスチャンね。 このキャラクターの方向性はすごくいいと思う。実際に映像を見て、いいものを感じて、「キマッてる!」って思った。制作陣から、なぜこのキャラクターにこういうことをさせているのか説明があって、彼が与えられたエピソードを上手くこなせるか見ているところなんだって。それで腰を落ち着けて、僕も映像を見たよ。 他の俳優の演技や、自分だけじゃなくて彼の成長やら変化をじっくり見られて、すごくよかったよ。それからロブが登場して、制作陣が僕たち2人を合流させた。彼が僕のオフィスに来ると、互いにいつもライバル心むき出しさ。彼が僕のスペースに侵略してきたということは、きっとこの先また面白い展開があるな。僕はもう「最高だよ、この関係性。たまらないね」って感じ。
すごいのは、座って食って地元の人としゃべってると、ニューオーリンズに関する知識や理解が自然と深まること。特にセカンド・ライン(伝統的パレード)やマルディグラやらについては、どんどん詳しくなってる。メチャクチャ面白いんだ。
やあ、元気かい?「NCIS: ニューオーリンズ」シーズン3を楽しんでる?僕の注目ポイントは・・・食い物。食い物は裏切らない。あと自分のキャラクターの進化。それから大好きなキャストのみんな。
私とルーカスは撮影の合間に筋トレをしてるの。で、腕立て伏せをしてたら、ウィルマーがやってきて「君たち腕立てしてるの?なんで誘ってくれないんだ」って。それで私は「やりましょう!やりましょう!」って言ったんだけど、結局彼の冗談に笑いすぎて、全然腕立てができなくなっちゃった。「どうりでこの現場の皆は引き締まってるわけだ。みんな筋肉モリモリじゃないか。これしかやることないのか?毎回撮影の合間にやってるの?すげえ!懸垂も?マジか?」ってずっと言ってるから、私は笑っちゃって話もできない。彼が笑わせるから結局全然筋トレにならないのよ。
小さないたずらとともに、ショーンをキャストにお迎えしたのよ。彼は小さなメモにセリフを書いてるから、それと同じようなメモにまったく違う言葉を書いてすり替えておいたの。そしたら撮影開始直前で気づいて「おい!ちょっと、何したんだ!」って。彼も楽しんでたから大丈夫。すごく笑ったわ。でも2人はゲストって感じがしないの。来てすぐに違和感なくなじんでたから。
「NCIS: ニューオーリンズ」シーズン3を楽しんでもらえてる?私の“パーシー注目ポイント トップ3”は…1番目はシーズンの冒頭で、ブロディが去ったことを知ったパーシーがすごく動揺するところ。ファンもまったく同じ気持ちだったに違いないから、それを代弁できてよかったわ。2番目はラサールの赤ちゃん騒動ね。3番目は、パーシーが潜入捜査で、ストレートヘアにレザーの服で、男どもをボコボコにするエピソードよ。いろいろと面白いことが起きるの。
健康でいるための3つのアドバイス。まずは思考が大切。目標を設定するの。それもハードルを上げすぎず達成できそうな目標を。ただ、それを目指す理由を意識すること。2番目に、自分を傷つけたり、嫌いになったりするようなことはしないこと。いろんなダイエット商品や食事療法が出回っているけど必ずしも自分に合うとは限らない。だからうまくいかないものがあっても、自分を責めたりしないで。合わなかったら、次に進めばいいだけ。3番目は楽しむこと。私は食べすぎた罪滅ぼしに運動したりしないし、自分のことが好きになれないとか、自分の体形が嫌いだからとか、自分を罰する目的で運動したりはしない。フィットネスは自分の体の可能性を楽しむもの。そして自分と自分の体との対話なの。つまり自分をケアすることなのよ。だからトレーニング中は自分だけに集中して、運動によって得られる気持ちの変化とその効果だけを考える。トレーニングの後は、エネルギーが沸いてきて、軽快で幸せな気分になれる。誰にでもできることなのよ。
どのような作品も、長くやればやるほど、よくなっていくものだ。ストーリーも、登場人物もね。我々がよくなっているのか、視聴者のほうで「あの登場人物が好きだ、こういうところが好き」と感じたりして評価し始めてくれているのか分からないが。
作品が進むにつれ、安心感が生まれるんだろう。楽しさや、好きな登場人物の成長、我々がやることすべてのレベルは、視聴者の成熟度に比例して上がる。
視聴者に上から目線で相対さないからかな。視聴者のほうが自分たちより賢いという態度で臨むことさ。視聴者を尊重している、誠実な作品作りを心掛けていると伝わるように努めるんだ。行き過ぎはよくない。過激なレイプ事件とか殺人シーン、派手なスカイアクションとかワニに食われるみたいなね。それでは見る側を逆に疲れさせてしまう。そうではなく、視聴者が我々を信頼し、我々も視聴者がついてきてくれると信じるという、良好な関係を築けているから愛されているんだと思う。
間違いなく魅力的な場所だからだろう。ミシシッピー川は魅惑的だし、歴史ある(フレンチ・)クォーター(地区)では地に深く根ざしたエネルギーを感じることができる。それはオークの木々からも伝わってくるし、周囲に息づく何かを肌で感じられるよ。地球上にはここと似た場所が他にもあるが、ここほど居心地がよく、また人々がそれを至高と位置づけている場所は他に類を見ない。
豊かで奥深い場所だ。だから、今ここにあるもの、昔からずっとあるものを探求することができる。つまり、ジャクソン・スクエアでは何度も撮影したし、カフェ・デュモンドには何度も行ったから、どこか別のロケ地を見つけなくちゃいけない、みたいにしなくていいんだ。視点を変えればいい。絵葉書のような映像が目的じゃないからね。既に訪れた場所、いつも行く馴染みの区画、頻繁に寄る所でも、一皮むくと、また別の顔をした“層”が、この街には存在しているんだと思う。
とにかく、自分が訪れたことのあるどの街とも違う。必ずしも物事がうまくいっている完璧に整った場所というわけじゃない。政治や経済、街の仕組みなど、明らかに問題な部分もある。だが、すべての都市にはそれぞれ問題があるだろうし、僕にとってニューオーリンズは唯一無二の街だね。
もともとは男2人のオフィスだった。僕とラサール、つまりプライドとラサール、2人の世界だ。そこに昨シーズン、ブロディが加わった。もちろん周辺では常にロレッタ・ウェイドとセバスチャンが技能を駆使して捜査に加わるが、仕事場が一緒というわけではない。そんなオフィスに突然2つのまったく違うエネルギーが加わることで、世界が広がり、変化し、別のリズムが生まれた。いい感じで交じり合っているよ。率直に言って、この街のカラーをよく反映していると思う。これがあるべき姿だし、より正しい。この方向に進んでいることに喜んでいるよ。
長らくいい友人関係でいるが、それ以上にとてもいい友人同士になる。プライドには幾分、父親のような感情もあるだろう。何より――これは先々で描くことを考えているが――以前から彼は父親と難しい関係にある。だから、プライドのやり方としては皆を大人として、人間として扱うことを旨としている。人として貢献するものと、現実的な期待を持つ大人としてね。
部下が何を期待されているか、そして何をすべきか、プライドは誇りを持って伝える上司だ。誠実さについては非常に高い基準を持っている。これまでもそういう役作りをしてきたが、特にニューオーリンズにおいては歴史的観点から、法執行機関の評判と奮闘する人物像が重要だからだ。また、現在、我が国で行われているのと同様、法の執行全般について決然として積極的なアプローチに努めている。
基本的には「模範となる人物」だ。いわば保護者のような役割で、大人の男性、警察官、権威ある者、社会で正しい選択をする人間の代表なんだ。
ちょっとした苦労の種がいくつもあり、それがいつも面白味を醸し出している。ロレッタが養子にした男の子2人は時折、顔を出すし、プライドの娘も何かと登場する。プライドはシーズン冒頭で離婚が成立し、基本的には独身。ブロディは少し落ち込んでいて、立ち直ろうとしている途中だし、ラサールは一匹オオカミ的なところがある。この街は、そういった問題を受け入れる懐の深さがある。「我々は君の家族だ、歓迎するよ、こっちにおいで、ガンボもあるから座れよ」とね。それは撮影をしていても垣間見える。街の人々は、我々が有名人で撮影しているからという理由でなく、助け合いの精神で見知らぬ者に親切を提供するんだ。スタッフ同士、「週末はどうしてる?」「あれやこれやをするんだ」「友達に会うから来いよ」といった話をしていて、気質が素晴らしいよ。
料理は好きだよ。バーベキューが大好きだし、感謝祭のパイ作りは誰にも譲れない。いろいろな料理に臆することなく挑戦したいが、冷蔵庫をいきなり開けて、さて今夜は何を作ろうか、というタイプじゃないんだ。作る時は、ちゃんと計画を立て、いいレシピを用意して、それに従うほうを好む。
僕はミュージシャンで、ピアノ演奏は僕の一部だ。頻繁に弾くわけじゃないが、これまでの人生で演奏機会はたくさんあったよ。その中で大きかったのは、何年か前、ニューヨークでのドラマのキャラクターだ。ピアノも弾けるスタンダップコメディアンという設定だった。オーディションではピアノの楽譜が送られてきたが、それが弾けたので役を得られたんだと思う。以来、何年にもわたって数多くのテレビ番組でピアノを弾き、歌ってきた。テレビを飛び出して劇場でも演奏したが、うまくこなしたよ。だから、プライドが自分らしくいられる場所で、まったく自然にピアノを弾き、皆がそれに敬意を払ってくれるこの世界に配役されて、とても嬉しい。ここはミュージシャンが大いに尊敬される街なんだ。
彼女は驚くほど自然だ。そういう意味では、台本から何ページか抜いてみたいくらいだよ。出演後3か月ほどブランクをおいて、また戻って2日間撮影し、また去る、というのは簡単なことじゃないが、彼女は本当によく対応している。ローレルはピアノがうまいという脚本上の設定に飛び込んだシャンリーだが、実際には弾けない。彼女はそれに果敢に挑み、練習して撮影、ピアノ弾きとして遜色ない演技を達成した。シャンリーはギターを弾き語りするミュージシャンでもあるが、今回はピアノ弾きだ。というわけで彼女はすっかりこのドラマの一員だし、何にでも挑戦する気概のある好人物だ。すごく才能があって頭のいい女優であり、一緒に演じていて楽しい。何と言うか「純粋」なんだ。分かるかな。リハーサルでもあれこれ小細工をしない。演技を自然の流れに任せるタイプで、その意味では僕と少し似ているから、お互いにいい影響を与え合っていると思うよ。
(企画・原案・製作総指揮の)ゲイリー・グラスバーグが僕に電話してきて言ったんだ。(ギブス役の)マーク(・ハーモン)に電話して言ったのと同じことをね。「大変な仕事になって申し訳ないが、すごくいいものができると思う」と。撮影は変則的で、我々がまず撮影した。(アビーの弟ルカ役の)タイラー・リッターや他の登場人物は、まずこちらで撮影したが、ストーリーとしては「NCIS ネイビー犯罪捜査班」が先で、その後こちらになる。だが我々が先に撮影したから、タイラーはこっちで役作りをし、本家に戻る時には既にキャラクターが確立されていた。向こうの感想は知らないが、タイラーは信じられないほどいい仕事をしたと思うよ。
(アビー役の)ポーリー(・ペレット)と、いいタイアップができたし、姉と弟の絆も出てきて、とても楽しく、普段と違う登場人物の様子を見せることができたと思う。ワシントンD.C. が舞台の本家には独自の雰囲気・エネルギー・スタイルがあり、我々にも別の雰囲気・エネルギー・スタイルがあるが、それらすべてがうまく調和した気がしたよ。
そもそもニューオーリンズの面々は、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」内の2エピソードでお披露目された。いわば本家から生まれたパイロット版で紹介されたんだ。だから視聴者は我々みんなが一緒に活躍するのを2度は見ているし、(ギブス役の)マーク(・ハーモン)がニューオーリンズに来たり、僕があっちに行ったりするのも違和感なく受け入れてくれているんだろう。(ビショップ役の)エミリー(・ウィッカーシャム)が、ニューオーリンズの街を連れ回されるのも楽しかったし、彼女自身も楽しんだと思う。物事がどう転ぶか分からないものだが、この試みはうまくいったよ。視聴者も楽しんでくれたようだし、いい結果になったんじゃないかな。
撮影現場は、よりリラックスして、いい感じだし、みんなの仲も良くて、楽しく仕事できている。だからシーズン2の撮影はすごく順調に進んでいると思うよ。
ここが気に入って、8月に家を買った。ニューオーリンズには、やることがたくさんあるんだ。地元民は祝いごとが好きだから、子供たちと参加する機会がたくさんある。いつもお祭りがあって、公園も素晴らしくて、いつだって子供のための催しがあるんだ。そういうわけで妻も僕もここが大好きだ。ゴルフコースの近くに住んでるから、時間がある時はボールを打ちに行っているよ。それに僕が育った街から車で6時間半ほどの距離だから、親戚も大勢訪ねてくるんだ。最高だよ。
プライドはラサールにとって常に良き師であり、父親のような存在だと思う。ラサールは父親とうまくいっていなくて、プライドも似たような経験を持つから、通じるものがあるんだろう。プライドはラサールを自分のパートナーとして雇うことでチャンスを与えたという気がする。だからプライドはラサールと話す時にちゃんと向き合うし、ラサールも、自分に将来を与えてくれたプライドと話す時は真剣に耳を傾ける。ラサールは、プライドが誰よりも自分のことを分かってくれていると思っているんだ。
より面白くなるからだ。事件を解決する話は、いつだって視聴者に楽しんでもらえる。犯人は誰か、第一容疑者は誰か、悪人は誰か突き止めていくというのは常にある要素だ。だから捜査官の背景を掘り下げるのは、新たな違う側面で視聴者の興味を引き続けることになる。それに僕たちにとっても楽しい。いつもと違う演技をして、思ってもみなかった自分の役の問題を深く理解することになるからね。
このドラマでの演技が楽しいのは、自分のキャラクターがどうなるか、ほとんど明かされないからだ。時々、もらった台本に思ってもみなかったことが書かれていて、それを演じるのが楽しい。大変ではあるけど、僕にとっては面白くもあるんだ。
たくさんのエネルギーと楽しみをもたらしてくれていて大歓迎だよ。仲良く愉快にやってるしね。僕は(ソーニャ・パーシー役の)シャリータ(・グラント)と一緒のシーンやエピソードが多くて、お互い楽しい時間を過ごしてる。(パットン・プレイム役の)チル(ダリル・“チル”・ミッチェル)も素晴らしくて、チームにまったく新しい要素を加えてくれた。エキサイティングだよ。
基本的には仕事上の関係だ。たまにからかい合ったりもする。同時に、姉と弟のような関係とも言える。時々、僕が姉の世話を焼き、そういう僕ら全員をプライドが支えてくれているみたいな。突き詰めるなら、姉弟の関係かな。
あのクロスオーバー・エピソードは大好きだ。クールでエキサイティングだったよ。ビショップを演じるエミリー・ウィッカーシャムがニューオーリンズに来て、共演シーンもたくさんあった。元気な人で一緒の仕事を大いに楽しんだ。両方の台本を読んで、いろいろな断片をつないでいくのは興味深かったね。
アクション・シーンはいつも楽しんでやっている。悪党を追いかけるシーンは多いからね。あるエピソードではトラックでの追跡シーンがあり、実際に運転する映像を撮った。僕の運転技術を披露できてよかったよ。トラックを急発進させて、カーブを回るときは実際にドリフトする勢いでね。トラックのパワーが予想以上でちょっと驚いたが、楽しめた。ラサールに優れた運転技術があるんだと見せられたのが、僕のお気に入りの瞬間だね。
舞台裏で一番好きな瞬間か。いい質問だけど、1つに絞るのは難しいな。僕たちは常に活動的であり続けているよ。シャリータと僕はいつも元気いっぱいで、よくトレーニングをする。彼女と一緒にトレーニングするのは楽しい…おい、後ろで何を言ってるんだ? まあいいや。とにかく彼女は、体形を維持し俊敏でいるために妙なトレーニングを何かと思いつくんだ。だから時々、撮影現場の外に飛び出してシャリータとランジ(太ももの前部にある大腿四頭筋や後部のハムストリングス、お尻の筋肉である大殿筋を鍛えるための筋力トレーニング種目)をやる。名付けて「シャリータ・グラントとのハッピー・ランジ」だ。
姉は電話してきて「みんなに整備士は誰?って聞かれるわ。あんたがテレビで『姉の整備士は優秀だ』と言ったからよ」って言ってた。あと母も電話してきて「あなたがテレビで『母と話してる』と言う時は、本当に私に電話してるのかって聞かれる」って言ってたね。僕は、そりゃ大笑いだって答えたよ。
「本当にああいうふうにしゃべるんだ!」と言うファンはいるよ。それから「君のドラマ、気に入ってるよ。でもなんで『頑張れタイド』なんて言わなくちゃならないんだ? ニューオーリンズにいるんだから『頑張れタイド』はやめて、ルイジアナ州立大タイガースを応援しろよ」って言うファンもいる。僕としては「ラサールがアラバマ出身だって知らないのか?頼むよ」と返したいね。
本気で取り組むべきことが増えたわ。そのことがうれしいし、すごく感謝してる。妹の死については解決を見るし、いくつかのことに挑戦するの。ブロディを演じるに当たって、仕事面だけでなく内面を掘り下げていくのはこれからが本番よ。女優として、人間として、やりがいがでてくるわね。
最初の頃のブロディは型どおりで、みんなに何とか認められようと努めていた。ニューオーリンズに来たばかりで、常識にとらわれていたの。でも今はもう少し気持ちもほぐれて、この街であるがままの自分でいることに満足し、解放されている。気持ちの中に自由を感じて、自分の世界が開けてきているけど、同時に違う内面も見えてきたわ。用心深く、感情を抑え、みんなを支えて常に正しいことをしようと気を張ってる。それって私と同じなの。それがテレビ(・シリーズ)なのかもね。脚本家が俳優のことをだんだん分かってきて合わせてるのかも。
恋愛に関してブロディは少し臆病なところがあると思うわ。愛をすごく求めているけど、恐れてもいる。どうなるか様子見というところかしらね。
ブロディとプライドの関係は素晴らしいわ。ブロディはプライドをこの上なく尊敬している。これは恵まれたことだけど、常に見守って理解してくれる上司だからよ。でも無駄話や感情的なおしゃべりを通してじゃなく、プロらしい理解の仕方であるところが素晴らしい。プライドはほとんど魔法使いみたいよ。多くを語らなくても彼女のことを見通していて、理解し、問題があれば把握する。これは私とスコットの関係にも通じることで、たくさん話をしなくても、ただお互いを理解できるの。とてもステキなことよね。
絶えず変化していると思う。シーズン1では、2人の関係は手探り状態だった。恋愛感情が芽生えるのか、それともそんな感情は全くないのか、またはお互い好意はあるけど恋愛までは考えられない仲なのか。どの要素も少しずつ含まれていたと思う。2人は相性がいいけど、なぜか恋愛関係には現実味がない。だから演技としては、いい友人で、支え合う関係だということを心掛けてる。ただ間違いなく相性はいいから、この先2人の関係に変化が起きるのか、それともそれぞれが別の人と付き合うことになるのか、今後が楽しみよ。2人がくっついてほしいという視聴者の声も聞こえるけど、実際にはルーカスは弟みたいな存在だから、そうなるのは妙に感じるわ。でもお互い仲が良く、からかい合ったりするし、一緒の演技も楽しい。この先どうなるのか本当に興味深いわ。
アニーはすごく面白いの。仲良しで気が合う。会ってすぐに、彼女ならぴったりだと思った。一緒に写真に写ってもそっくりで、似たような癖もあるし、楽しい時間を過ごしたわ。笑わせ合って、ずっとおしゃべりしていたから、時々引き離されたわね。お互いに腹を立てなくちゃいけなかったんだけど、実際はすごく仲良くやっていたわよ。
人間的には正反対だけど、お互いを認めていると思うわ。2人ともそれぞれの得意分野において優秀だからね。絆を深めるような出来事はこれまでにそれほどなかったけど、時々ある小さなやりとりでお互いの尊敬が感じられる。2人とも強い女性だもの、ステキよね。
エネルギーが広がった感じかしら。集中した濃密なエネルギーではなくなった。家族に新たなメンバーが増え、新しいエネルギーが入って多様性が増したわ。(ソーニャ・パーシー役の)シャリータ(・グラント)とも(パットン・プレイム役の)チル(ダリル・“チル”・ミッチェル)とも一緒に楽しくやれているし、家族が増えてうれしい。
ニューオーリンズでは、みんなに「ブロディ」と呼ばれる。私はブロディじゃないし、他のブロディも知らないのに、おかしいわよね。でも、みんなにとって私はブロディだし、視聴者にしてみればそれも納得ね。この街の人はみんな礼儀正しくて本当に素晴らしいわ。
私は(ビショップ役の)エミリー(・ウィッカーシャム)と撮影しただけだったと思うけど、楽しかったわ。たくさんおしゃべりしたし、また共演したい。クロスオーバー・エピソードではそれほど出番がなかったので、正直ぼんやりとしか覚えてないけど、エミリーとの撮影は楽しく、いつもとは違う感じで、いい経験だった。別の番組とつながるのは面白いわね。
バーの外でプライドとブロディが座っていて、プライドがブロディにこう言うの。「急ぐ必要はないが、荷ほどきをする心の準備ができたら、独りでしなくていい。」これが好きなシーンね。象徴的なシーンなの。実際に荷物を解くということに加え、ブロディ自身の心も開くということだから。壁を作っていたブロディに対して、プライドが「独りでしなくていい」と言ったのには少しホロっときたわ。だからそれが、このシーズンで私が一番満たされたシーンね。
ある時、プール付きのジムで、ルーカス・ブラックたち男性陣がトレーニングをしてたの。見事なものよ。そこへNCIS撮影用の格好をした私が参戦した。息子を産んでから初めてのプランク(板のように体を真っすぐにキープする体幹トレーニング)よ。1セットのみならず2セット、そしてさらに続けた。誕生日だから少し自慢させてもらうけど、7分5秒かかるプランクよ。男性陣相手に燃えたわ。男兄弟がいるから勝負するのが好きなの。すごく楽しかった。舞台裏のプランク、ありがとう。
しっかり買い物する時間はないけど、時々(フレンチ・)クォーターにいる時は、ステキなお店に入ってみたりできるところね。いい靴の店もあって、あの品揃えを思うと、いまだにうっとりしちゃう。常にお金は持ち歩いているわけじゃないけど、ショップできれいな服や靴をたくさん見たりとか、撮影の合間にするのも楽しいわよね。
シーズン1では街が1つの大きな、本当に大きなキャラクターを演じたと思う。それはすごく大切なこと。脚本家たちはシーンを描くに当たって、とても謙虚な態度で臨み、街について十分に知らないと思ったところは納得いくまで調べ尽くした。私が会った人たちは、この作品での街の見せ方や語らせ方が好きだと言ってくれたわ。ニューオーリンズっ子の心をつかんだわね。
チルは早口で、ストリートの知恵が備わった、エネルギッシュなオタクね。誰も思ってもみなかったキャラクターだと思うわ。撮影が終われば車椅子から立ち上がって歩き出すと思っている人も多いけど、彼は実際に車椅子で生活しているの。今や車椅子も役者としての一部ね。以前と同じように冗談を飛ばすし、パットン・プレイムのキャラクターとして自然に障害を取り入れている。私たちもPatton Plameとい名前をもじって「ダブルP」と呼んで、からかったりしているのよ。以前、「Brothers」というドラマで私の息子役を演じたことがあるから、また会えてうれしいわ。
また生意気なキャラクターが加わったわね。自分では経験豊富で、何もかも知っていて、いろいろかいくぐってきたエキスパートだと思っている。小賢しく優秀だけど、人生においてはまだ学ぶべきことがあるような若者よ。見せ場がたくさんできるし、そういう若手が馴染んで家族が大きくなるのは嬉しい限り。だって、たった4人でドラマを作るのには限界があるもの。
これはお決まりなんだけど、彼女が現れると、これから何が起こるか完全に分かる。遺体が出て、彼女が引き取るけど、詳しいことはすぐには分からない。検視台に載せて調べるまではね。「台に載せるまで分からない」はもう格言よ。そう書かれたTシャツも見たことがある。この先、別のセリフが“格言”になったり、意外なことが流行ったりするかもしれないと思うと嬉しいわ。
私はあまり変わらないわよ。みんなが私の所に来るのは、誰かが死んだ時でしょ。私の所へは情報を求めてやって来る。死因、死亡推定時刻、時系列などね。だからその点では変わらない。検視の途中や後で遺体に妙なことが起こって、「ちょっと何よ、これじゃ情報が得られないじゃない」と言うことはあるかもしれないわね。あと劇中では、仕事以外で(ソーニャ・パーシー役の)シャリータ(・グラント)やパットン・プレイムと絡んだことは、まだないわ。
スコット・バクラとは安心感を持って共演できるし、正直なところ、少しいい感じになってると言っていいと思うわ。たとえ気まずいシーンでも安心して演技できるし、とにかく、何でもいい結果になるという信頼感がある。
ロケ地に戻ってきて「今日は素晴らしい教会を見たわ」と言えたりすることね。すっかり中の構造もなく、ボロボロで崩れかかっているけど、在りし日の美しさが分かる。継ぎはぎをたどっていくと現れる荘厳な古い建物。撮影のセットなのか現実なのか分からない建物がこの街には実存していて、ただただ素晴らしいわ。どこかキューバを思い出させる建物でもあるわね。
男の子2人がロレッタの人生に入り込んできたことは、すごく特別な出来事だった。感謝祭のシーンでは皆がいろいろな料理を持ち寄って集まり、自分たちが家族を築いているんだと気づかされる。でも実際はテレビ用であり、自分の家族から離れて、束の間の家族を作っているわけだけどね。あのシーンはある意味、特別だった。ストリングライトの下、中庭での感謝祭のディナーは、私には、ニューオーリンズ中の人がうらやむほどだと思えたわ。セットではあるけど、才能ある(美術監督の)ビクトリア(・ポール)が作ってくれた美しい中庭で、ステキな時間を過ごせた。
警察官や捜査官の集合写真を撮ったの。川岸に立ちクレセント・シティ・コネクション橋を背景にしてね。この時、川の流れがすごく速くて、信じられないほど危険なんだと初めて気づいた。丸太や瓦礫、ぞっとするような物が流れていて、5分で対岸に泳いでいけそうな距離なのに無理なの。それを見て、私たちは人間はちっぽけで、一粒の砂であり、全体の中の一部であることを喜ばなきゃいけないと認識したわ。何事も独りでは無理。自然と人工物の間で、視点を新たにできたのは素晴らしい体験だったわ。
プライドが購入したバーには、素晴らしいミュージシャンたちが招かれて来るし、本当にステキな時間を3回も経験したわ。その中の1つは(著名なシェフの)ジョン・ベッシュが来て感謝祭のディナーを作ってくれたこと。すべてお母さんのレシピだって言うの。「これだけ美味なのは料理の腕では?」と尋ねると彼は「僕の母のレシピだからだ」と。感動的だわ。今日だってリバース・ブラス・バンドが、話している間にも演奏してくれている。そんなふうに、この街で称賛されている人たちに出会えて、彼らが作品に関わってくれることが最高だし、本当に素晴らしいわ。
演劇を専攻してプロの俳優になった人間としては、「役作りの成果だよ、僕と彼は似ていないね」と言えたらいいんだけど、実際はすごく似ている。多分、セバスチャンは僕より楽観的だ。カメラの前にいるのが本当の僕だったら、きっといつも「無理だよ、だめだ、この事件は解決できない」「ハードディスクも壊れちゃったから諦めて。僕はもう寝る」って感じだろう。そういうロブ・カーコヴィッチの個性もセバスチャンに加えてるけどね。
去年のセバスチャンは、みんなに認めてもらいたがっていた。いつものことだが、自分もチームの一員だと感じたくて、みんなの役に立ちたがっていたと思う。実は僕もまったく同じで、またしても俳優とキャラクターの境界がぼやけているんだが、セバスチャンと同じことをやっていたんだ。これほど大きな役は初めてだったから、いい仕事をしたと認めてもらい、僕もこの作品の一部だと思ってもらいたかったんだ。まだ出演しているということは、僕は、どうやらそれに成功しているみたいだ。だからシーズン2ではセバスチャンも同じように成功しているんじゃないかな。
2シーズンもやっていると、シーズン2が始まる時には、ほとんどの人は既に知り合いだ。でも僕はまだすんなり慣れない。親しみを取り戻すのに幾らかの時間を要するんだ。シーズン2の間に、多分セバスチャンは更に少し自信を持ち、僕が感じている不安を拭い去ってくれる。僕の演技にだんだん反映されてくると思うよ。
ブロディの妹の件をついに解決するエピソードで、セバスチャンは少し真面目になっていたね。でもそれはストーリーの中で重要だから。セバスチャンはブロディによって、この件に巻き込まれてしまうんだ。長く一緒に働いている大切な人が、つらい時期を乗り越えようという時に、冗談を言うのは難しい。そのようなシーンだから、脚本家たちもあまりふざける感じにはしなかった。セバスチャンはあまりふざけないので、ふざけるのは楽しいよ。彼は軽いキャラクターだから、テレビの画面上では騒がしい感じになることが多い。だから他の筋肉を少しでも伸ばす機会があるとうれしいね。
チームの活力に変化が出たと思う。(ソーニャ・パーシー役の)シャリータ(・グラント)は新入りなのに、ルーカスに少し生意気な口をきくからね。あの2人の関係は見ていて楽しいよ。ラサールとパーシーの張り合いは、人間関係においてシーズン1ではなかったカラーを出せていると思う。(パットン・プレイム役の)チル(ダリル・“チル”・ミッチェル)については、シーズン1でも十分活躍しているし、メンバーとして大歓迎だ。とにかくチルは溶け込むのが早くて、前シーズンで登場した時から既にチームの一員のような気がしていたよ。
当初からこの作品で重視されているのは家族という感覚だ。家族を前面に出そうとしているのが、僕も好きなんだ。ストーリーが進むほどに、俳優たち自身も一層お互いを知るようになり、より仲良くなって、関係が進化している。テレビで見ても「おや、シーズン2になって全然違ってる」みたいに、はっきりとは分からないとは思うけど、俳優たちや撮影現場には確実にそれが影響しているよ。きっと作品からもあふれ出ていると思う。
シーズン2になって、ニューオーリンズの紹介についてはそれほど悩まなくなったね。シーズン1では、この街が舞台だと示すのに腐心したから、ニューオーリンズの街や名物などに頻繁に言及していた。シーズン2が進むにつれてそれも少しおさまった。それより、実在する場所、訪ねられる場所に僕らが住んでいると感じてもらいたい。バーボン・ストリートだけじゃないんだ。そうじゃなきゃ僕はもうあの世に行ってる。ニューオーリンズは、フレンチ・クォーターだけじゃない。シーズン1ではそれもストーリーに組み込んだ。脚本家たちがどれだけ居心地よく過ごせるかにも懸かってるね。彼らはLAに拠点があって、担当エピソードの時だけこっちに来る。この街を見て歩くほどに、いい要素をストーリーに取り込めると思うよ。
住んでいる人たちだ。ニューオーリンズの名所や旨いレストランなどはいくつも挙げられるけど、人に比べれば大したことはない。この街で本当に素晴らしいのは住んでいる人々で、僕も初めて来た日以来、驚かされっぱなしだ。南部のことをあまり知らないからかもしれないが、ここで受けた「南部の温かいもてなし」はそれまで体験したことがないくらいで、すごく感動した。文句なしに素晴らしい。誰もが快く迎え入れてくれて、街の案内を買って出る。みんなが「我が街」と呼ぶ。(プライド役の)スコット(・バクラ)も何度も言及しているけど、それこそがこの街で一番驚かされる特色だ。インフラがどうとかじゃなく、ここに住んでいる人たちこそが素晴らしいんだよ。
セバスチャンの役柄については、オーディションに出向いた当初からすごく印象に残っている。脚本家や企画・製作の人たちがすごく率直で、こう言い出すんだ。「オーディション用のメールに書いた登場人物の概要だが、方針はまだ全然決まってないんだ。ただ思いついたことを列挙しただけでね。いろいろやってみて何がうまくいくか見極めようと思う」と。その説明の中で絶対に忘れられない一節がある。「彼は自分がオタクであることを快適に思っている」というんだ。自信を与えられる言葉だった。それこそ僕が自分の人生で努力してきたことだ。僕は風変わりな映画が好きだったり、コミックを大量に読んだり、メガネをかけていたりする。僕は人生の大部分を費やして「自分はたくましい男じゃない、内心ではなりたいと思っていたかもしれないその男じゃないが、それでいい」と受け入れようとしてきた。とにかく、自分を快適に感じているセバスチャンという人物像が本当に心に響いた。「よし、リアルな人物を演じられる」ってね。ただの「残念な男」や、いいドラマの中の「月並みな人物」は演じたくないんだ。
クロスオーバー・エピソードはすごく楽しかったよ。「NCIS: ニューオーリンズ」側で脚本を担当したクリストファー・シルバーが見事だ。彼は本家(「NCIS ネイビー犯罪捜査班」)にも関わっていたから、前編と後編とでトーンなどの違和感もなかった。どっちの話でもポーリー・ペレット演じるアビーが関わってくる。アビーは言うまでもなく、こういうドラマの、この種の登場人物の中では看板キャラクターだ。僕がこの役をやることになった時、本家の製作総指揮で、「NCIS: ニューオーリンズ」の企画・製作総指揮ゲイリー・グラスバーグから電話がきたんだ。「おめでとう。君は今作の“アビー”だ。今テレビで一番人気のあるキャラクターだぞ」とね。それで気合いが入った。「よし、こんな仕事、簡単だ。問題ない。その役目なら難なく果たせる」ってね。もう最高だったよ。やっと(ギブス役の)マーク・ハーモンに会えたんだ。でも僕は居眠りしていたと思われた。自分のトレーラーに、たった5分いただけなのに。きっとだらしない奴だと思われたよ。彼がやって来てトレーラーをノックした時、僕は着替え中だった。靴下を履き替えないままで靴も履いてない。靴下姿で彼を出迎えた。そのまま本作について話し、彼が僕にお祝いを述べて、互いにハグして、ついに会えて最高だよと言い合った。そして彼は「じゃあ応援してるよ。また後で話そう。昼寝の邪魔して悪かった」と言いながら去っていったんだ。「違う、昼寝じゃない」とどれだけ言い訳したかったことか。後からでも彼の所へ行って「1つだけ言っておくけど、昼寝していたんじゃないからね」と釈明しようかと思ったけど、そんなことしたら、ますます気まずいよね。
全然ダメだね。彼(パットン・プレイム)の話す専門用語ときたら、舌を噛みそうだ。でも難解だけど面白いよ。たまに脚本家たちが言うんだ。「読み方が分からないって? そこがいいんだよ」
セリフを覚えるのは得意なんだ。以前はシットコムに出ていたからね。あれは制作スピードが速くて大変だろ。リハーサルが5日…いや4日で、撮影は1日。だから舞台みたいなものだ。僕にとってはそれと同じ。セリフは単なる言葉としてでなくリズムとして覚える。僕は音楽畑出身でラップ・アーティストという背景があるからかもしれない。言葉がリズムとして頭に定着する。分かるかな。それが僕の記憶法だ。だから用語を話す時も音楽のよう、ラップしている感じなんだ。
スコットはエネルギーはすごいよ。元気を出さなきゃって日は、この男を見ればいい。僕があきれて自制を促したくなるほどだ。「やるぞ、いこう、さあ!」みたいなね。思い出すだけでスイッチが入る。エネルギーがみなぎってきたよ。
シャリータの力強さは周りを変えてる。大勢に活を入れてるよ。分かるかな。だから彼女は「爆竹」みたいなもんだ。あの力強さが好きになってきたよ。見ていて楽しい。存在感抜群だし、歌を披露するエピソードもある。才能にあふれてるよ。
CCHは…、そうだな、噂するのすら、はばかられるね。もうそういうものとして存在してるんだ。確固とした存在、金メダルが保証されているみたいなもんだ。
セバスチャン役のロブときたら…。カットがかかる度に、あいつがやっていることを記録に残したいよ。撮影前にセバスチャンとのリハーサルがあると嬉しいね。いつも笑っちゃうからさ。もう笑いが止まらない。何かしら新しいことをやって笑わせてくれるところが好きだね。僕らはみんな、それぞれ個性が違う。ガンボスープの中の具材みたいなものだ。うまい料理の重要な一部なのさ。
パットン像には、僕自身を大いに盛り込んでいるよ。そう求められたからね。製作陣には自分なりの解釈を見せたが気に入られなかった。彼らは情熱あるキャラクターを求めたんだ。つまり僕だ。思い切り自分を出せと言う。だからそうした。
僕は、15年前に事故に遭う前から業界で一定の評価を得ていた。だから、とにかく一度会ってみようという感じで機会を得た。座ったままではあるけど以前のチルと変わらないと製作陣が分かってくれて「よし、やってみよう」ということになったんだ。僕の場合は、多かれ少なかれ以前からのキャリアが役に立ってくれた。チャレンジには間違いない。俳優たちが自分のやりたい役に必ずしもありつけないということがある中で、この役を得られたのはありがたかったよ。もちろん楽しいことばかりじゃないが、恵まれていたと思う。
いろいろ掘り下げていくよ。ギャンブル好きで、酒飲みで、女たらしだったことが、これまでも少しずつ脚本で触れられている。僕としては「よし、何でもやってやる」って感じだね。
シーズン2の舞台裏でお気に入りの出来事は、僕がラップし始めると、(プライド役の)スコット(・バクラ)がビートボックスをやり始めたってことがあった。2人でふと動作を止めて「Yo!」と決めるんだ。すごいよ。僕がラップで歌詞を投げかけると、スコットがついてくる。ほんと、ご機嫌なパーティーみたいだ。スコットのビートボックス演奏を見られたのが今回、最高の瞬間だった。2人一緒にノリまくったよ。
パーシーとブロディの関係はいい方向に進化してるわ。このドラマで評価できるのは、現場で活躍する女性捜査官2人に陰険さがなく、女性同士だからという余計な理由で張り合わないということね。関係が進化したのは、最初のほうでブロディとラサールが2人してパーシーに「新入りいじめ」を仕掛けてからよ。もちろん全然悪質ではないやつ。それがあってからシーズンを通して、パーシーとブロディは親友同士のようにお互いを気にかけていくの。
パーシーにタイ・タープレイという長く付き合った恋人がいたとブロディに打ち明けるエピソードがあるし、他にもキッチンで膝を突き合わせた話をして、パーシーがブロディに寄り添う時もあった。ブロディがパイロットとデートする回の時は、最初からパーシーが背中を押したりする。本当にいい仕事仲間になるのよ。
ある事件によってブロディの妹の死が蒸し返されるエピソードがあるの。ブロディは殺人だと信じているけど、周囲には「いや違う、自動車事故だ」と言われていた。あるシーンで、初めてすべてを理解したブロディが、チームの前で「みんながそんなふうに私を見ているのは分かってる」と言うと、ラサールやパーシーが「いや、どんな状況だろうと俺たちは君の味方だ」と答える。お互いを思いやって、いつもそばにいるという、チームの力を象徴する場面だと思う。
住むにはとにかく面白い場所よ。でも、どこであろうと1年以上住んでいるのに、まだ自分の家だと思えないとしたら、それはすごく悲しいことね。ニューオーリンズは何と言っても興味の尽きることがない。ドライブしていて「これはもう見た、退屈だ」なんて日は1日だってないの。いつもどこかで何かしらが起こっている。そう、ここはニューオーリンズなのよねって、常に認識させられるわ。
我々がしなければならない仕事は、脚本を書き、作品を視聴者に届け、ファンの支持を得ること。これは、当たり前にできることじゃない。だから、果敢に挑戦するつもり。みんな同じ気持ちだよ。すごくワクワクしてるんだ。このドラマは、新しいファンを獲得できるくらい本家とは別の作品になるって、全員が思ってる。
クロスオーバーもあるし、つながりはあると思うよ。それが結果的に、両方の作品にとってプラスになるんじゃないかな。
欠点もあるけれど、すごく思いやりのある男だね。ただ、心から何かを思いやると間違うことがある。プライドは心で考える人だから、それが衝突を生むしね。直観的に、感じたままに動くことがよくあるんだ。自分の心に従うというかね。街に対しても街の人たちに対してもすごく熱い気持ちを持ってる。だから、プライドの周りで仕事をする人たちは、その辺に気をつけなきゃいけないかもね。問題も起こすし、衝突することもある。権力者に対してもはっきりと意見をぶつける男なんだ。自分の街と、街に住む人たちに対してすごく情熱を持っているキャラクターだね。
プライドは、みんなと知り合いなんだ。政治家のような偉い人たちや、街にいる全ての人たちとね。病院で働いてる人も、街を歩いてる人も全て。いい人間も、悪い人間も、トラブルメーカーも。彼らもプライドのことを知っているし、プライドも彼らを知ってる。
テキサスやルイジアナ、ミシシッピ、それにメキシコ湾を一周してフロリダまで行くよ。兵士が関わっている事件は色んな場所で起きるからね。ドラマの舞台として、これ以上ないくらい素晴らしい場所だと思う。
この街は、古いヨーロッパの街並みに似てる。建物の見えない部分に、色んなことが隠されたり埋められている感じがするんだ。それは、いいことばかりじゃないかもしれない。ニューオーリンズにも、昼間はあまり見たくない、夜になってお酒を何杯か飲んでリラックスしてからなら見られる場所があったりする。でも、僕たちは隠れているもの全てを掘り起し、この粋でワイルドな街の、美しさの全てを引き出していければいいなと思う。ニューオーリンズは豊かな遺産があり、歴史がある。だから色んなテーマのストーリーを繰り広げていけるんじゃないかな。
それぞれがユニークな要素を持ち寄って、たくさんの視聴者に受け入れられ愛されているこのNCISの世界の枠の中で仕事をさせてもらってる。これからは、自分たちなりの世界を受け入れてもらえるように頑張っていくよ。
若い男性捜査官で、昔トラブルを抱えていたところをプライドが助けたことで立ち直ったんだ。今はプライドの相棒。そして、よく遊ぶ。ニューオーリンズという街に住んでいることを、最大限に生かしてる。でも仕事に対してはすごく有能。プライベートではバイクに乗って街中をドライブするのが好きらしい。
彼女は、ニューオーリンズについて学んでる途中。ドラマの中では視聴者に近い立場にいる。ブロディが「Mother’s」や「Cafe Du Monde」のような有名レストランに初めて行くところを視聴者は観ることができるんだ。彼女はもちろん、「わぁ、すごい!」って目を大きく開いてワクワクしながら初めての場所を楽しんでる。だが、仕事なるとかなり優秀。僕らは、彼女に来てもらってとてもラッキーだよ。だから、彼女は立ち位置がはっきりしてるキャラクターだね。
ゾーイは文句なしだよ。「犯罪捜査官ネイビーファイル」に、確か4年出演していたわけだから、この世界になじみもあるしね。
風変わりな検視官を魅力的に演じてるよ。彼女が出演してくれてすごく運が良かった。実は大昔にTV「タイムマシーンにお願い」で共演したことがあるんだけど、あの時も良かった。2人とも若かったな。とにかく彼女は一流の役者だし、人としても素晴らしい。これからも一緒に仕事ができるのが楽しみだよ。
かなり楽しく仕事ができてるよ。彼はすごく熱意のある人で、この作品にも真剣に取り組んでる。この間は撮影現場まで来てくれて、10日間ぐらい一緒に過ごしたんだ。そんなこと今まではしたことがなかったみたいだけど、僕たちがどんな風に作品を作るのかが分かって興奮してた。要するに、NCISの大ファンってことだね。
確かに、本当にすごく良いスタートを切れたと思う。まだ始まったばかりだから、この作品がどんなドラマになっていくのか、登場人物たちがどんな人物になのかがはっきりしてくるのはこれからだろうけどね。ただ、まだまだ「NCIS ネイビー犯罪捜査班」とのクロスオーバーの人気にあやかっている部分がある。マーク(・ハーモン)やマイケル・ウェザリーを始め、他にも素晴らしいゲストが「NCIS ネイビー犯罪捜査班」からやって来て助けてもくれるしね。でも、自分たちの色を出しながら、新しいドラマを作ろうと頑張ってるよ。撮影が進むにつれて、自分たちなりの新しい世界を切り開いていけるだろうから、ワクワクしてる。それに、本家のファンだけじゃなくて自分たちのドラマを応援してくれる新たなファンも増やしていきたいなと思ってる。
この男は、様々な顔を持ってるんだ。欠陥もある。これだけの情熱を持っていると、間違えてしまうこともある。自分の心に正直に行動することで、トラブルに巻き込まれてしまうんだ。そういった部分を掘り下げていけるのは、すごく楽しいだろうな。
この街は世界中の誰もが知っている街だけど、どういう魅力があるのかを誰もが理解しているわけではないと思うんだ。例えば、マルディグラっていうお祭りだったり、食べ物だったり、音楽だったりさまざまな魅力がニューオーリンズにはある。どれも甲乙つけがたい魅力だ。その中に、神秘的な雰囲気もある。天気もその1つだろうね。ハリケーン・カトリーナのような惨事があった背景も、神秘的な雰囲気を作ってる。僕たちは、この街のど真ん中で、そういった要素を組み合わせながら、自分たちのドラマを作ろうとしているんだ。
登場人物たちが、この街を離れることはないからね。事件によって、今回はここで事件を解決し、次の週は違う場所で、みたいに舞台が変わることはない。登場人物たちは、この街の中でキャラクター像を確立していくし、この街そのものを1つのキャラクターにすることで、物語の舞台をより強く実感してもらえる。多民族が融合する、歴史のあるこの街の全てが、この作品をとてつもなくユニークな仕上がりにしているんだ。これまで、世界中とは言わないまでも何カ国か旅をしたけど、この街はその中でもワイルドな街だと思う。
オフィスはプライドという人間を反映してるよね。ありとあらゆる物が置いてあって、そこまで整理はされてない。自分の好きな物に囲まれてる。プライドは、型通りの男じゃないってことだ。
オフィスのキッチンの天井はトタンなんだ。トタン屋根だからね。温水器が置かれてたり、あまり映らないけど、NCISの奥には古い壁紙が貼られてるんだ。僕たちもめったに行かないような場所なんだけど、古いヴィンテージの壁紙がちょっとはがれていたり、木目にわざと傷がついていたり、それに照明もそうだけど、色んな物が実にニューオーリンズっぽくほどこされてる。外にある中庭も、周りの家の窓やよろい戸から見渡せるように囲まれたところにある。これは、この辺のほとんどどの家にもあるんだ。特にフレンチ・クオーターではどの家でもこのスタイル。ドアを開けるまで、そこにどんなスペースがあるのかは全く分からない。楽園のような場所かもしれないし、すごく汚い場所かもしれないし、納屋のような場所かもしれない。開けてみないと分からない。それが、ニューオーリンズならではの楽しい驚きだね。何があるのか分からない。屋根のあるスペースに車を停めて、中に歩いていくと、突然その空間が出現する。それが街中に存在していて、面白い。それがミステリアスでワクワクするような雰囲気を醸し出しているんだ。3メートルぐらい歩いて角を曲がるまで何が起きるか分からないんだからね。どんなことでも起こりうる。
私はミュージシャンだからね。これまで、2話の中でピアノを弾かせてもらったんだ。ドラマの中で、娘はルイジアナ州立大学の音楽専攻だし、ミュージシャンやミュージシャンの家族が関係するエピソードもいくつかあった。音楽の要素は定期的に取り入れられてると思う。ミュージシャンとしては、ジャズが生まれた場所にいられるのはすごく特別なことだね。
チームのメンバーの一人として、NCISの特別捜査官という仕事にすごく真面目に取り組んでる。でも、仕事が終われば遊ぶのも大好きなんだ。ある過去があって、悪い面もある可能性もあるんだけど、その辺は、これからどんな風にしていくか、まだみんなで考えてる途中なんだ。でもとにかく、楽しいのが大好きな男だよ。
多分、当時はあまり人生がうまくいってなかった。だからカトリーナがあって目が覚めた部分があったんだと思う。もう少し、自分の人生を大切にしようと思ったんじゃないかな。それで、病院に入院してる子どもと触れ合うようになったのかもしれない。人生の方向転換をするきっかけになった出来事だと思う。
2人はすぐに意気投合したんだ。きっと、共有できる、似たような過去があったのかも。それに2人ともNCISの捜査官として仕事をすることで心の中に安らぎを見出すタイプ。初めて会った時に、ずっと昔から知り合いだったような気がする、そんな関係。
何かを思いついて飛び出して行って、自分なりのやり方で捜査するようなスタイルかな。
色んな顔を持った街だし、魅力も多い。それに、ニューオーリンズの文化に興味がある人も多いと思うんだよね。新たな夢の島って感じで、視聴者の興味をかき立てるんじゃないかな。
新しいドラマの中で、パズルのピースが1つずつはまっていくのが見られるのは楽しいよね。キャラクター全員が完璧にフィットしてる気がする。
撮影現場に楽しいエネルギーを運んできてくれる。撮影の時、どんなことも怖がらずに挑戦するし、本当に表現力が高いし、色んなアドバイスをくれるんだ。
ゾーイは一緒にいるだけで楽しい人。いつも明るいし、一緒に何かを楽しめる。彼女と一緒のシーンの中には、すごくシリアスなシーンもあるけど、基本的にはいつも楽しい。明るい雰囲気で、撮影前には笑ってばっかりいる。それが、シリアスじゃないシーンの雰囲気をより明るくしてるんだと思う。本当に、今までのところすごく楽しいよ。
台本を読んだ時は、「へえ~。なかなかユニークな関係の2人だな」って感じだった。それが実際に演じてみると、全てがかみ合った感じがした。理由も分からないし、うまく説明できないんだけど、そう感じたんだ。
魅力的なキャラクターを、生き生きと演じてるなと思う。あの独自の雰囲気が、キャラクターにぴったりはまってる。
ニューオーリンズっていう場所がまず僕にとっての魅力だね。北アラバマで育ったから、6時間しか離れてないし。結構近いでしょ。南部にはなじみがあるんだ。
彼のおかげで、すごく気持ちが楽になったんだ。リラックスできるようになった。実は、最初すごく緊張してたんだ。新しい環境だし、新しい作品だし、テレビの仕事はもう長いことしてなかったから。子供の頃に出演したきりだったからね。でも、そういうことを彼と全部話したんだ。人生についても語った。それが、すごく気持ちを楽にしてくれたんだよね。温かく迎え入れてもらった気がした。僕にとってそれがすごく大きかったんだ。
「NICS」とニューオーリンズの組み合わせよ?やりたいに決まってるじゃない。
ブロディは五大湖支局から来た捜査官ですごく頭が切れる女性。それに、すごく直観的なところがある。今はニューオーリンズという新しい場所で、陸に上がった魚のようにドギマギしてる。生まれも育ちもシカゴだから、この場所は彼女にとって全く新しい土地なの。最初は、他の捜査官たちからはあまり歓迎されていなかったし、あまりにみんなと違うから、よくからかわれてた。でも、共通点もたくさんあることが徐々に分かっていって、いい仲間になっていくの。
ブロディは完璧主義者で、何事も完璧にやらないと気が済まないところがあるの。きっと自分の思う通りにやり遂げられなかった何らかの経験から、逃げて来たんだと思う。だから、自分も他の捜査官たちと同じ人間だってこと、欠点があってもいいんだってことに気づくことがブロディには必要なんだと思う。まだそこまではたどり着いてないかもしれないけどね。でも、本当にそれでいいのよ。それって同じことが人生にも言えるわよね。完璧なんてものは何もない。でも彼女は頑張っちゃうの。
ブロディを演じてると元気が出るところかな。まだ謎の部分がたくさんあるから、今色々と発見しているところ。視聴者にとってもそうだけど、私にとっても新しいキャラクターだからね。それに、彼女の過去がはっきり分からないところが好き。新しいこともどんどん経験していくし、すごく頭の良いところも好き。私も賢くなれるしね。新しい事に飛び込む勇気もあるの。それに、すごく強いんだけど、同時にとても弱い面があるところも魅力ね。
そのためには、ブロディは自分の実力を証明しないとダメね。もともとあまり歓迎されていないし、たいして必要と思われていないから。でもきっと最後には、ブロディも戦力になるんだって思ってもらえるんじゃないかな。必要だと思ってもらえるはず。その辺りは面白い展開が待ってるんだけど、あんまりネタバレできないわ。
ブロディは最初、プライドのことをあまり理解していなかったと思う。どこか子供っぽいなと思っていた。でも、実はすごく頭が良くて優しい人だってことが分かってきたの。だからこれから、ブロディはプライドを尊敬するようになって、色んなことを彼から学んでいくと思う。
ニューオーリンズは、すごくディープなエネルギーがあって、魂のこもった街だと思う。カラフルなネオンが目に飛び込んできて、音楽が聞こえてくると、例えそれがテレビだとしても、食べ物のおいしそうな匂いが漂ってきそうな気持になる。それに、登場人物たちがすごく魅力的だから、心が引き付けられるし、共感もできると思う。ニューオーリンズに行きたくなる気持ちを、このドラマが叶えてくれる。ドラマを観ることで、ニューオーリンズに連れて行ってもらえる。
キャスト同士の相性が、本当に魔法がかったみたいに良いの。ただ単に気が合うってだけじゃなくて、みんなが溶け込んでる。お互いの魅力を引き出し合って、お互いを理解し合って、ファミリーのような関係が築けてる。だからこそ、安定感や信頼関係も生まれているんだと思う。共演者たちはお互いをからかうのがみんな上手なの(笑)。もちろん、からかうって言っても愛情をこめてからかうんだけどね。上手くいく時って、色々簡単なのよね。とにかく順調。だから、10年とかそれより長く一緒に仕事をしたいと思えるメンバーよ。本当に、ぜひやりたいわ。
スコットは信じられないくらい素晴らしい人。彼と共演できるなんて光栄なこと。彼は本物の紳士なの。才能豊かで、私たちみんなに親切で、すごく尊敬できる。それにとても楽しい人でもある。だからこそ、私たちも現場にいて楽しめるんだと思う。また、常に作品をより良い物にしようと頑張ってるし、失敗することもない。だから、これは彼にも言ったことがあるんだけど、いつか監督をやって欲しいと思ってる。広い視野で作品を捉えていて、それが見事だしね。
本当に、彼と一緒に仕事をするのは楽しい。仕事熱心なのに、肩に力が入っていないから、私たちもリラックスできるし雰囲気も良いの。笑いが絶えないし、ふざけたりお互いに冗談を言ったりして騒いでる。夜中の2時にあるシーンを撮影していた時に、笑わないようにするのが大変だったことがあった。何とか上手くいったけど、スコットってその場を明るくする人なのよね。
またあるエピソードで、ブロディが壁をハンマーで叩くシーンがあったの。すごく大きなハンマーを使って。偽物の壁を使って監督とリハーサルをした時は、両手でハンマーを持ったのね。ハンマーがすごく大きかったから。でもその時に、スコットに横に連れられてこっそり「片手でやってごらん」って言われたの。その通りにして、今はすごく感謝してる。スコットは、いつも違う視点から物事を見てるの。「ブロディは強いんだから」ってね。スコットは私に対しても同じように助けてくれる。もっとできる、もっと強くなれるっていうことを、常にすごく丁寧に教えてくれるし、成長させようと手助けしてくれるの。心から尊敬しているし、一緒に仕事ができるのは本当に楽しい。光栄なことだわ。
まるでルーカスのために用意されたようなキャラクターだと思う。本当に、ラサールそのもの。ルーカスはすごく才能があるし、正真正銘の役者ね。それにいい人間だし、一緒に仕事をするのが楽しい人。鼻持ちならないところが全くない。本当にいい人だし、楽しく共演させてもらってる。彼と私って、全く違う人間なのにすごく似てるの。そこも気に入ってるところ。(本作の製作総指揮をつとめる)マーク(・ハーモン)には、ピーナッツバターとゼリーだって言われる。私はゼリーで、ルーカスはピーナッツバターだと思う。
個人的にも、ニューオーリンズは特別な場所なの。ひいおばあちゃんのボーがニューオーリンズ出身だから、親戚もいるしね。家に帰るような気持ちになるし、すごくワクワクしてる。しばらく帰ってなかったし。それに、ニューオーリンズが大好きな人はすごく多いし、食べ物も文化も素敵。それに私も新しい場所を知りたい。ブロディと同じようにね。
このドラマってすごく目新しいし、魔法がかったような力をどこかに感じる。だからきっと、若い視聴者を引き付けるんじゃないかしら。それに、ミュージシャンや、食通の人たちも。ニューオーリンズっていう街から思いつく全ての要素を考えると、幅広い視聴者に受けると思うわ。
でもね、あまりウキウキし過ぎないように気を付けてるの。一日一日着実にやっていかないと。それに、まだ信じられない気持ちもあるのよね。だから撮影現場に来て仕事に集中することで、事の重大さに飲み込まれないようにしてるって感じかな。上手く言えないけど。地に足をしっかりつけて、演じるという自分の仕事をしっかりやるだけ。だから、いいスタートを切ったことは分かっているけど、あんまり考えないようにしてる。
彼女は頭の良い女性だしトレーニングも受けているから、様々な容疑者に、それぞれ違った状況の中でどんな取り調べをすべきなのか、規則を全て頭に入れてる。でも、自分の直観も信じているんだと思う。私も役者として同じことをしているから分かるの。この取り調べのシーンはこういう演技をしようってアイディアを持って実際に取調室に入っても、共演者の演技次第では予定していた演技とは違うことをしたりする。ダンスと似てると思う。さっき数分前に、スタントシーンが一番好きって言ったけど、訂正するわ。取り調べのシーンが一番好き。ゲームをしてるみたいで、本当に面白いの。それにこのドラマに登場するゲストスターがみんなすごく魅力的。本当に才能がある役者さんたちだから、共演し甲斐がある。とにかく、取り調べがブロディの得意分野なの。いわば、取り調べのプロね。演じるのが好きなところが得意分野なんて、ありがたいことよね。本当に楽しいの。
驚きもあるし、ささやかな楽しみでもあるし、すごく面白い。脚本に描かれたブロディの特技の中には、自分と当てはまっているものもあるから。実は、私も数字に強いの。数字が夢に出てくることもあるし、本当に数字が好きなのよね。数学もずっと得意だったから、脚本を見てすごく驚いたわ。だって、そのことはまだ誰にも話したことがなかったから。ただ、当てはまっているものがあれば、その真逆もある。例えば、合気道の黒帯は全く持ってないしね。頑張ってはみるけど、ちょっと時間がかかりそう。だから、私自身とすごく近い部分もあれば、そうじゃない部分もあって、それが全部楽しいの。それに、脚本家たちが新しいことをどんどん入れてくれるのも好き。きっと他の出演者もそう思ってると思う。この作品が、それだけ没頭できる作品だってことね。
ええ。あれは、ニューヨークにしばらく住んでいた時の自分の経験が少し反映されてる。色んなアパートを転々としたのよ。あるアパートなんて、水が出ないのに膨大な料金を請求してきて。水道水が出ないのに信じられないわよね?だから、ニューヨークでお気に入りのアパートを見つけるまでは、本当にバカらしいことがたくさんあった。きっとブロディもそういう経験をしたんだと思う。でも、そういう経験をしたからこそ、いい場所を見つけた時によりありがたく感じるのよね。
台本を読んで大変そうなシーンがある時は、リハーサルの時間をしっかり取って、合気道の先生と準備をしたり、銃の使い方を練習をしたりするわ。実は格闘シーンがあるエピソードを撮ったばかりなの。かなり手ごわい女の暗殺者と戦ったわ。すごく強い相手だった。アドレナリンがすごく出ていたと思うけど、撮影が始まる前はちょっと不安だった。少し怖かったしね。
このドラマは、ごまかしが通じない作品だと思うの。だからこそ、実際にフレンチ・クウォーターで撮影してる。湿地や、廃れた倉庫でも撮影するし、本物の街を相手にしてるの。街の匂いや、天気も本物。それにキャラクターだってそう。エキストラの人たちは実際街に住んでいる人たちだし、だからこそ彼らが物語に命を吹き込める。代役の人や撮影クルーも地元の人が多い。そういった人たちがエネルギー源だから、彼らなくしてこの作品は作れない。ドラマの芯なのよね。だからこそ仕事が上手く回転していく。ニューオーリンズのエネルギーがこのドラマには流れてるの。
すごく素敵な舞台を作り上げてくれていると思うわ。すごくリアルだし、それを肌でも感じるの。セットなんだけど、引き出には自分の物が入っているし、私のデスクって感じがする。私のって言うか、ブロディのデスクね。それにすごく居心地がいい。かなりの時間をそこで過ごすし、ニューオーリンズらしさも感じられる。レンガだったり、高い天井だったり、一風変わった家具だったり、自分たちの空間が出来上がってるの。ロケしていない時でも、リアリティーがある。蛍光灯のあるいわゆるオフィスっぽい場所じゃなくて、倉庫のような場所でチームが仕事をしているのが、すごく納得できる。
すごく楽しい。同じストーリーを共有したり、ここでの私たちの物語が本家の方に取り入れられたりもするから、本当に楽しいの。まるで、1つのハッピーな大家族って感じで、すごくクールだなって思う。「NCIS ネイビー犯罪捜査班」でのストーリーや、どんな事件が起きているのかが耳に入るのも嬉しい。だって、私たちは、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」の“子ども”のような存在だから。学ぶことは多いし、会話するだけでもためになる。それに、エンターテイメント的にもすごく人を惹きつける。マイケル・ウェザリーも面白いしね。
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