【写真】前列左から 谷昌樹さん 杉田智和さん 小林沙苗さん 後列左から 原田晃さん 田村聖子さん 福田賢二さん
杉田智和さん(ウォルター役):本国で放送している「SCORPION/スコーピオン」と日本語吹替版の作業がほぼ同時進行で進んでいて、シーズン1の収録が終わる段階で、アメリカでシーズン2の継続が決まっていて、とても景気がいいなと思いました。まあ、日本でもちゃんと全シーズン放送できるようにどう盛り上げればいいのかっていうのを思いましたけども、それは自分の仕事ではないので、宣伝の方、頑張って下さい。
シーズン2が始まった時に、「全何話かな?」って思ったんですけど、全25話って聞いて、「半年もやれるんだ」っていうのが、それが一番驚いたことです。本国ではもうシーズン3も(放送が)決まっていて、これはとてもうれしいなって思います。
原田晃さん(シルヴェスター役):比較的フッと入れました。一年ぶりでしたけれども、現場自体がすごく仲良しでいい雰囲気で、しかも、どちらかというと似通ったタイプの役だったので、あまり何かをするってこともなく結構素直に入れました。
田村聖子さん(ハッピー役):はい、特に・・・(笑)特に問題なく。あ、でも、シーズン1の最終回のウォルターが大変なことになっちゃうところはもう一回見直しましたけど、特に役について何かというのはなかったです。
小林沙苗さん(ペイジ役):そうですね、私も役を思い出すために何かということは特になくって、でも、シーズン1にゲストで来てくださった方がシーズン2にまた別の役で出て下さったんですけど、チームのまとまりがよくなっていたっていう話を聞いて、なんとなくまとまりがよくなってるんだな〜(笑)というのを感じてます。なんというか、(シーズン2からは)息があってきたのかなというのは感じますね。
谷昌樹さん(ケイブ・ガロ役):ロバート・パトリックさんがシーズン1の時よりもかなりシャープになっているというか、動きもスピーディで魅力を増しているなという印象を受けたので、そのために自分もシャープさをキープしなきゃいけないなと思って、ロバート・パトリックさんと勝負しているみたいな感覚でシーズン2はまた再チャレンジさせて頂いているって感じです。特に(「SCORPION/スコーピオン」のアフレコ)収録が月曜日、一週間のど頭なんで、もう「行くぞっ」て感じてきてますんで、(アフレコの現場は)すごく空気もいいですよね?
一同:そうですね。はい。
谷昌樹さん:ということで収録は成功してます。よろしくお願いいたします。
杉田智和さん:シーズン2の収録が終わるころには、もう谷さんは体が液体になってしまって、スタジオのドアを開けなくても出入りできるように進化していると思います。
谷さん(ガロ):ありがとうございます。そうありたいです。
福田賢二さん(トビー役):いや〜、特に何かをやったわけじゃないんですけど、スタジオに入ってみんなの顔を見たら、ふと思い出しました。
田村聖子さん:結構みんなちょっとずつ変わってってるかもしれない。シーズン1の途中から微妙な変化をずっと続けてる。どんどん人間らしくなってきてる。
小林沙苗さん:あと、(ウォルター&ペイジやトビー&ハッピーなど)恋愛関係に発展しそうなところがいくつかあって、そういう恋の話みたいなのもどうなってくるのかなというところが。まあ、人間らしくなってきてるってことなんですけれども。
杉田智和さん:海外ドラマもレギュラーも初です。(海外ドラマもアニメも)一緒じゃないですかね。でも海外ドラマの吹替だと既に映像が完成してる状態から始まるので、何気ない、台本にない(書きおこされていない)部分の原音もちゃんと聞くようにしています。それが楽しい部分でもあり、ストレスに感じる部分でもたまにあります。「なんでこういうことを言うんだろうなー」とか。だから吹替のニュアンスに関しては、たぶん翻訳家の方はキレてるんじゃないかなって思います。(自分は)気に入らない台詞を勝手に変えるんで。もしキレてたらすみません。でもやめません。
杉田智和さん:とてもありがたいですね。(「SCORPION/スコーピオン」を見るには)チャンネルにお金を払って加入しないと見られないので、それだけの価値があるものっていったらどこにあるのかなと。自分自身が子供の頃に見ていた(海外ドラマの)「特攻野郎Aチーム」とか「俺がハマーだ!」は吹替版じゃないと面白くなかったので、それと同じくらいの価値を、今見る子たちやあの当時を懐かしむ大人が見ても楽しいものにできたらと思っています。
谷昌樹さん:ケイブ・ガロはいつも仁王立ちしているので、わりとこういう姿勢で立っているんですよ。それで自分もそうしていようかなって。わりと弁慶みたいな感じでいようかなと。それぐらいですけど。
谷昌樹さん:そういうのはないです。
田村聖子さん:いや、みんなにチョコレートをくれる。
小林沙苗さん:そう。あと、席をちゃんとつくって下さる。
谷昌樹さん:昔からずっと舞台中心で生きてきたので、稽古場に早めに行って掃除して、(僕らの頃は喫煙可だったので)灰皿を並べて・・・みたいな。それで最初に行って最後に帰るみたいなことを自分のポリシーにしてたんで。ただ、一番最初に行くと今は若い人もいらっしゃるので、ちょっと逆にプレッシャーになるかなと思って、ちょっと遅めぐらいに行って、それで椅子をセッティングして人数分セッティングして、みたいな。そういうのは自分に課してはいます。それぐらいですね。
小林沙苗さん:そうですね。みなさんすごく達者な方というか、私がフォローする必要がない方々なので・・・。本当に皆さん明るくて、役はすごく人との関わりが難しい役どころなんですけど、皆さん本当に仲が良いんですね。だから、本当に(私が面倒見る)必要なく一緒になって楽しんでる感じですね。あ、もう一人、今日はここにいないのですが、私の息子役のラルフ(岡純子さん)がいるんですけど、ラルフも含めてみんな本当に仲が良くて。私としては、役の中ではあえてラルフにはベタベタしないというか、甘い感じで話しかけるのはやめていて、リアルな役作りができるようにあえて冷たく接しています。現場では仲良くしてるんですけど、吹替えのところでは。
原田晃さん:シルヴェスターはシーズン1でウォルターのお姉さんのメーガンと恋仲になるんですけども、メーガンが病気ということで、そのことも含めいろいろと驚きの展開がこの後待ってますんで。これ以上言うともう、たぶんネタバレになってしまうのでやめておきます(笑)。
福田賢二さん:トビーはどうなんですかね?(ハッピーとは)つかず離れずな感じでずっといってますよね。そうとしか言いようがないというか、くっつきましたってわけでもなく、なんでしょうね、微妙ないい感じで続いてます。ご期待ください。
田村聖子さん:シーズン1の最初の頃とか、まだキャラクターが定まってない時は結構台詞を変えちゃったりとかしてました。「ごめんなさいっ」て言って、ちょっとハッピー寄りに無理やり持ってってちゃったところがあるんですけど、結構(原語のジェイデン・ウォンの)口調がスルッとしゃべっているので、なるべく、強い云々よりもなるべくラフな感じを意識するようにしてます。強い感じは特に苦労はないです(笑)。
小林沙苗さん:自然体ですね。
杉田智和さん:出演者側からすると、先ほども言った通り、吹替だからこそ活かされる部分、だからこそ価値を感じてチャンネルに加入することの意味があるんじゃないかって思います。「SCORPION/スコーピオン」好きな人って、どこを好きで見ているのかを聞いたことがないので分からないんですけど、個人的には"大真面目に頭を使っているように見えて、最後は結局、脳筋でしめる"っていう。「脳内筋肉」のことなんですけど、なんか力押しで何とかする。それが何週かまわっておかしくなるのが一番面白いのかなって思っています。
みんな体張れないのに一生懸命走ったり、もっと考えればいいのに・・・ってところで、「ああ、めんどくせー!爆発すりゃいい」ってなって。そういうところを含めて、不条理なところをうまく成立させるうまさが「SCORPION/スコーピオン」にはあるんじゃないかなと思います。シーズン2でパワーダウンするどころかパワーアップしているので、好きな方は楽しみにしていてもらっていいかなって思いました。
杉田智和さん:(「SCORPION/スコーピオン」は)収録の物量(台詞量)がまず多いので、基本過酷な現場にはなるんですけど、だからこそそれを乗り越えたというところで妙な、僕の場合は安心感や連帯感が生まれていて・・・。
他の現場で「SCORPION/スコーピオン」で共演した役者さんと一緒になると、妙に信頼している自分がいます。「SCORPION/スコーピオン」を収録した次の日に、美少女の胸をもんで強くなるアニメに出たんですけど、そこのゲストに(ガロ役の)谷さんが来ていて、思わず「谷さん、谷さーん!」って嬉しかったです。
谷さんは悪いおじいさんの役ですごくアグレッシブな声を出していたのですが、「僕はこのアニメが分かりません、どうしたらいいんですか?声を張ります」と仰っていて、「谷さん、大丈夫です。大丈夫です。きっとできます!」と声をかけたりしながらの収録で妙な安心感がありましたね。「やった!谷さんが来てくれた、このアニメに」っていう。すごく楽しかったですね、個人的に。なのですごく信頼しています。「SCORPION/スコーピオン」の共演者の皆さんは、自分の(海外ドラマシリーズの)初レギュラーをいい意味で支えてくれる皆さんです。僕はそう思っていますけども。皆さんのことは分かりません。
小林沙苗さん:シーズン1の最初の頃は、お話の中でもチームはバラバラだったんですけど、それがだんだん仲良くなって、共演者同士も仲良くなって、先ほど杉田さんが支えて下さってと仰ってましたが、全然そんなことはなくて、杉田さんの台詞量がすごく多いんです。なので、杉田さんの勢いにみんなで一緒に乗っかっていくという部分が最初はあって。でも本当にそれがうまくまとまってきたなーって感じはありますね。それでこの作品は恋バナが今回結構多いんですけど、個人的な感想としてはあんまり(ウォルターとペイジは)くっついてほしくないな〜っていうのはあって。ほのぼのと、なんとなく好きなのかな〜、どうかな~って感じのままでいってくれるのがすごくおもしろいんですけど。(ドラマとしては)なかなか展開も必要みたいで、シーズン2では恋バナ展開が豊富にあります。
原田晃さん:シルヴェスターと自分が似ているところは体格です。そこが一番似てると思います。まあ天才なところは似てないですけども、チキンなところは似てますね。(笑)
田村聖子さん:私はたぶん、スタジオの中でもハッピーみたいにちゃちゃ入れてます。みんなにちゃちゃ入れているかもしれない、ハッピーと似ているところというと、それぐらいですね。
小林沙苗さん:そんな空気を作ってくれていますね。
小林沙苗さん:ペイジはこの天才チームの中で唯一凡人なんですけど、凡人なのにみんなには偉そうなことを言ったり諭したりすることがあって・・・。他の皆さんが大変な長台詞をしゃべってる間でちょこちょこっと出ていって、「私もチームの一員よ」って顔をしているところが似てるのかなと。結局何もしてないんですけど、皆さんはすごいしゃべっているので、本当に頭が下がります。
杉田智和さん:役(ウォルター)と似ていたら社会に適応できないと思うので。ウォルターの口調の根本として、「こういうヤツ、実際にいたらイヤだろうな」っていつも想像しながらしゃべってます。
谷昌樹さん:外画作品をやる時はいつもそうなんですけども、普通の役者さんが日本語で芝居してるように聞こえたらいいなというのをいつも目標にしているので、ロバート・パトリックさんの心根(こころね)みたいなものを感応できるようにしゃべってるつもりです。極力立ち振る舞いとかも同じような方向性でいければなと思っています。だから、だんだんマッチングしていく面白さがあります。シーズン1は22話あって、シーズン2も25話あるみたいですけど、ものすごい本数を演じさせて頂いているので、だんだん皆さん(役に)ハマってきてるし、自分もそうなのかなっていう感じはあります。
福田賢二さん:(トビーと自分が似ている点は)適当なところですね。適当なところは似てるなーって思います。
杉田智和さん:まあ天才かどうかは自ら言うものほど信用できないものはないので、他から天才だと言われているんだったら、そのまま自然に受け入れられるかもしれないです。そういう評価は聞いたことがないので。でもなるべく情報量として台本に書いてあること、そして映像の中にある向こうの役者の芝居をどれだけ感じ取れるか。芝居と組み合わせた時に出てくる言葉や反応というものが必ずあるので、そこを意識しています。他の皆さんは知らないですけど。また、もう一つ、レギュラーの役が決まった作品がもう一本あって、そっちでもメインの役だったのですが・・・。
小林沙苗さん:どっちも頭がいい役だったよね。きっと頭がいい役に杉田さんの声はほんとにピッタリはまるんだなって。
田村聖子さん:でもあたし、最初に(杉田さんに)会ったとき、すっごい頭がいい人だと思ったもん。
杉田智和さん:うん。でしょ。でもただの脳筋野郎だから。
田村聖子さん:だから最初って・・・
杉田智和さん:すんません。
田村聖子さん:ハッピーは頭いいけど、どっちかっていうとメカニックだから。天才っていう部分よりも、天才がゆえにそれが弊害になっていろんなトラウマがあるキャラクターかなと。そんなハッピーの今までの人生を経た感情の出方とか、対人関係だったりを意識しています。それらを出せば自然と見えるんじゃないかなと思って、なるべく意識するようにしています。
原田晃さん:今回シーズン2に入りまして、シルヴェスターにはいろんな人間関係が出てきます。シーズン2ではさらにシルヴェスターが成長していくので、今後はそこを見ていただければと思います。
福田賢二さん:シーズン1からやらせてもらっていますからシーズン2になるとどんどんみんなのキャラも分かってきて、チームワークがほんとよくなってきてます。(台詞の)掛け合いがものすごいテンポ良い、そして速いドラマなんですが、(私たち声優陣は)このチームワークを大切に頑張ってますので、シーズン2もよろしくお願いします。ご期待ください。
田村聖子さん:シーズン2になって台詞もチームワークが必要な台詞になってきているので、そういうところも含めて、さらに大がかりなシーンやもろもろ楽しい場面がいっぱいあるので、ぜひ楽しみにご覧ください。
谷昌樹さん:(「SCORPION/スコーピオン」は)疾走感というか、スピード感があって一気に見ることのできるドラマだと思うので、ハマっていただいたら何本でも連続して見ていけちゃうような作品です。ファンの方々にもどんどん楽しんでいただけるようこちらもノリが落ちないよう、テンポ良くいきたいなと。掛け合いも面白くいきたいなと思っています。よろしくお願いいたします。
小林沙苗さん:シーズン1でみんなで作ってきたチーム力みたいなものがさらにシーズン2でもっと力強いものになっています。またそれぞれのメンバーが、「やっぱりこのスコーピオンというチームが自分の居場所なんだ」ってことを再発見するみたいなエピソードがいくつかあって、すごくチームっていいなって感じています。つかず離れずみたいな恋愛関係みたいなものがもどかしくて見ててちょっとドキドキするようなこともあるので、シーズン2はそんなキャラクターの恋模様を見て頂きたいなと思います。
杉田智和さん:スーパー!ドラマTVに加入している皆様。いつもありがとうございます。加入していない方、加入するチャンスは今です。「SCORPION/スコーピオン シーズン2」よろしくお願いします。シーズン1を見ていなくても、わりと勢いで楽しめるのでぜひ。よろしくお願いします。
【2016年7月11日】