V ストーリー

ある日突然、世界29大都市の上空に、都市全体を覆うような巨大UFOが飛来する。それらUFOに乗っているエイリアンのリーダーで、人間の美女のような外見をもつアナは、世界の各言語で人類に友好的な関係を望むとメッセージを送ると、水を交換条件に、自分たちが持っている最先端の医療技術を人類に提供すると約束。彼らはやがて人類から“ビジター（来訪者）”と呼ばれて人類から歓迎されるが、一方では彼らに不吉な予感を覚える人々もいた……。

ニューヨーク。FBI対テロ戦略部の捜査官エリカはシングルマザー。10代の息子タイラーは優秀なビジターたちに好感を抱き、中でも美しい女性ビジター、リサに魅了され、ビジターの価値観に傾倒していく。同じ頃、TVの野心的なニュースキャスター、チャドは名声を夢見てアナへの独占インタビューを希望し、それを実現させる。一方、自身の信仰心に疑念を抱くようになった神父ジャックは、ビジターたちに不信を抱き、真実を求めんと教会を去っていく。また婚約者バレリーと幸せに暮らしているライアンは、実はバレリーに何かを隠している様子。

エリカはあるテロ組織の潜入捜査に挑むが、組織の正体はビジターに抵抗しようと考える人々の集まりで、近くにはジャックやライアンの姿も見える。しかし、そこに現れた、人類が見たこともないようなマシンが、一瞬にしてそこにいた人々の多くを殺害してしまう！辛うじて難を逃れたエリカ、ジャック、ライアンは、やがて同じ疑念で結ばれていく。人類の味方を装うビジターだが、本当は何か違う目的があるのではないかと――。

FBI対テロ戦略部の捜査官エリカとVたちに不信を抱く神父ジャックは、V抵抗活動をしようというレジスタンスの集会に参加するが、そこに現れた、人類が見たこともないようなマシンが、一瞬にして多くの人々を殺害してしまう。辛うじて難を逃れたエリカとジャックは、そこでライアンという男と出会う。彼らはライアンが実はＶであり、ライアンのようにVが何十年も前から地球に潜入していたこと、「第五部隊」と呼ばれるV内部のレジスタンスグループを再建しようとしていることを知る。

エリカとジャックは、人類をはるかに凌駕する科学力を誇るVに抵抗するために「第五部隊」と連携し、傭兵のホッブスら主義主張の違う相手であっても仲間に取り込んで、レジスタンス組織を作る。人類を監視するための薬「Rシックス」の倉庫をレジスタンスに破壊されたアナは危機感を募らせ、対抗する軍隊を作るべく何千何万もの卵を産み、人気ニュースキャスターのチャドを使っての情報操作も怠らない。

劣勢に立たされるレジスタンスだったが、Vの隙をついてエリカがアナの卵を全滅させることに成功する。卵が全滅したことを知ったアナは泣き叫び、Vが持たない「人間的な感情」を初めて経験する。そして、周囲の反対を押し切り、近くで待機させていた宇宙船の大艦隊を呼び寄せる。夜明けとともに、世界中の空が真っ赤に染まっていった……。