BELOW THE SURFACE 深層の8日間

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聞き覚えのある言葉、よみがえるあの時の記憶……
中東で捕虜を経験した主人公が、地下鉄で起きた人質テロ事件に対峙する。
豪華製作陣によるデンマーク発ドラマ、独占日本初放送!!

作品解説

デンマークの首都コペンハーゲンで15人の地下鉄乗客を人質にしたテロ事件が発生。3人のテロリストたちは、現場に召集された対テロ特殊部隊に対して人質の命と引き換えに多額の金を要求するが、一方で人質とのインタビューをジャーナリストにオファーする……。

近年のヨーロッパで頻発するテロリズムを題材として、テロリストvs対テロ特殊部隊の攻防を縦糸に、事件に絡む人々の心理や人間関係を横糸にしてダイナミックなサスペンス・アクションに仕立てたドラマ、それが「BELOW THE SURFACE 深層の8日間」である。

全8話からなる本作は、同じデンマーク産の大ヒットドラマ「THE KILLING/キリング」と同様に、1つの事件が解決するまでの8日間を、1日1話ずつ描き、さらに1話につき登場人物のうちの1人の過去が回想の形で語られるというスタイルを取っている。

注)初回放送当時の情報となります

見どころ

テロリズムの脅威をリアルかつスリリングに描く

何の変哲もない街角で特別でもない日に普通の人々に突然ふりかかる危機。そのような無作為な突発性こそがテロリズムの恐怖の真髄だが、「BELOW THE SURFACE 深層の8日間」の第1話はまさにそのようなテロリズムの恐ろしさを浮き彫りにする。テロリストたちが攻撃の対象に選ぶのは、デンマークの首都コペンハーゲンの地下鉄だが、都市部に住む者たちにとっては日常的に利用することが多い場所だけに、その現実性がスリルを増幅させる。人質となるのは、老若男女取り混ぜられた15人。テロリストがターゲットにした電車にたまたま乗り合わせただけの人々が、生と死とが隣り合わせになった体験を強いられるという緊張感と恐怖も存分に伝わってくる。

ソーシャル・メディア時代ならではのプロット

「BELOW THE SURFACE 深層の8日間」の中心となるのは、言うまでもなく、地下鉄の乗客を人質に取ったテロ事件であるわけだが、テロリストvs対テロ特殊部隊の攻防だけではなく、人質になった乗客たち、さらに女性ジャーナリストも巻き込んで、ストーリーが多角的に展開する。とりわけ興味深いのは、事件におけるメディア・テクノロジーの役割だろう。事件が起きて間もなく、テロリストたちはニュース番組に出演している女性ジャーナリストに連絡。スカイプによるビデオチャットで人質とのインタビューを持ちかけてくるが、インタビュー・シークエンスのいくつかはストーリー上で重要な役割を果たす。この女性ジャーナリストはさらに、警察の対応に不満を持つ乗客の家族たちが自分たちで身代金を用意しようとインターネットを通じたクラウドファンディングで一般市民から寄付を募る活動に協力する。スカイプにしてもクラウドファンディングにしても、21世紀のドラマだからこそのプロット要素だろう。

事件を取り巻く人々の人間ドラマにも注目

サスペンス・ドラマが成功する鍵の1つは、登場人物がよく作り込まれていること。登場人物のキャラクターに深みや面白みを持たせることによって、視聴者が登場人物たちに感情移入して、彼らを待ち受ける運命に一喜一憂しやすくなるからである。各話で1日ずつのドラマを描く構成をとる本作では、1話ごとに登場人物の1人の過去が回想という形で語られ、その人物の現在の行動を裏づけるという仕掛けになっている。この回想シーンは、ストーリー展開上の必然性を提供するだけでなく、登場人物のキャラクターについてさらに知る機会を与えることになり、視聴者がより共感できる人物像を作りあげるのに役立っているのである。

声優界で圧倒的な人気を誇る神谷浩史がフィリップ役で北欧ドラマ初主演!!

日本語吹替版で主人公フィリップ・ノアゴー役をつとめるのは、アニメ「進撃の巨人」(リヴァイ役)や、「夏目友人帳」(夏目貴志役)などのアニメ作品でおなじみの人気声優、神谷浩史。高い表現力で多彩なキャラクターを演じ分け、ナレーターや歌手としても活躍している彼が、過去にトラウマを抱えながらも人質テロ事件の犯人を相手に果敢に立ち向かう主人公フィリップ役を熱演し、日本語吹替版を魅力的なものにしている。

ストーリー

デンマークの首都コペンハーゲンで、3人のテロリストたちが地下鉄の電車をハイジャック。乗客15人を人質に取って工事中の地下駅に立てこもる。召集された対テロ特殊部隊の陣頭指揮にあたることになったのはフィリップ・ノアゴー。優秀な指揮官だが、彼が1年ほど前に中東で捕虜になって拷問を受けた経験をいまだに悪夢で繰り返すことを知っている同僚のルイーセは心配を隠せない。テロリストたちは人質の命と引き換えに400万ユーロを要求するが、同時に女性ジャーナリスト、ナヤ・トフトに直接連絡して人質との独占インタビューを持ちかける。インタビューの最後にマスクで顔を隠したテロリストたちのリーダー格、通称“アルファ”が登場。カメラに向かって警察と自分はパートナー関係になることを願うと語りかけるが、締めくくる時に言った「よう、パートナー?」という言葉にフィリップは凍りつく。それは中東で自分を拷問した男アマッドの言い方に非常に似ていたのだった……。

各話あらすじ

放送時間

キャスト

フィリップ・ノアゴー/Philip Nørgaard (声:神谷浩史)

デンマークの国家警察情報局対テロ特殊部隊の指揮官。中東で軍務中、捕虜になって拷問を受けた経験がトラウマになっている。有能なリーダーでプレッシャーに強いが、短気なところがあり、上司に向かってすら怒りを爆発させることも。同僚のルイーセとは恋人に近い関係にあるが、自分の弱さを見せられずに距離を置きがちになっている。

ヨハネス・ラッセン Johannes Lassen

1979年5月6日生まれ。デンマーク国立演劇学校で演技を学ぶ。主な出演作にはデンマークのドラマ・シリーズ「1864」やスウェーデンのドラマ・シリーズ「Advokaten(原題)/The Lawyer(英題)」、フィンランド/デンマーク/クロアチア合作映画『The Guardian Angel(原題)』などがある。

ルイーセ・ファルク/Louise Falck (声:安藤瞳)

殺人課の刑事だが、自殺志願者との交渉に成功したことで交渉担当者として有望視されている。フィリップのことを気にかけているが、自分に対して心を完全に開こうとせずに隠し事をする彼に耐えられなくなって関係を終わらせようと決めた矢先に、地下鉄テロ事件でフィリップと共に仕事をすることになり……。

サーラ・ヨート・ディトレセン Sara Hjort Ditlevsen

1988年5月23日、デンマーク生まれ。デンマーク国立演劇学校で学ぶ。2007年、デンマークのドラマ・シリーズ「Forestillinger(原題)」で女優デビュー。他の出演作にはデンマークのTVシリーズ「RITA リタ」や、フィリップ役のヨハネス・ラッセンと共演した「Advokaten(原題)/The Lawyer(英題)」などがある。

ナヤ・トフト/Naja Toft (声:松熊つる松)

ニュース番組のキャスターを務めるベテランジャーナリスト。番組の最中に主犯格のテロリストから電話で人質とのインタビューをオファーされ、咄嗟に自己判断でオファーを受けたためにクビになってしまうものの、自身のブログを通して人質とのインタビューを続け、一躍有名になるが……。

パプリカ・スティン Paprika Steen

1964年11月3日、デンマーク生まれ。国内外で知られるベテラン女優。主な出演作にスウェーデンのドラマ・シリーズ「犯罪心理分析官インゲル・ヴィーク ~消えた大統領~」や映画『セレブレーション』、『しあわせな孤独』などがある。2004年以来、映画監督としても活躍中。

作品基本情報

原題:BELOW THE SURFACE(英題)/Gidseltagningen(原題)
データ:2017年/デンマーク/二カ国語(日本語・デンマーク語)/60分/HD作品
企画: カスパ・バーフォード
製作総指揮: アダム・プライス、ソーレン・スヴァイストゥルップ
出演: ヨハネス・ラッセン、サーラ・ヨート・ディトレセン、パプリカ・スティン
日本語吹き替え:神谷浩史、安藤瞳、松熊つる松