ストーリー
ミラノのアンブロシアーノ総合病院の内科医長アンドレア・ファンティは、誰もが認める名医だったが、「患者は嘘をつくから信用するな」というポリシーを持ち、患者や同僚に対する独善的な態度で周囲に敬遠されていた。病院長を務めるアニェーゼは元妻で、内科医のジュリアとは秘密裏に交際していた。ある日入院中の患者が亡くなった件で、アンドレアはカルテを調べ、ある事に気が付くが、その矢先医療ミスで息子を失ったと信じる父親に銃で撃たれてしまう。アンドレアは一命をとりとめるが、脳に損傷を受け過去12年間の記憶を失い、目覚めた彼の記憶は、12年前に病院と契約したその日に戻り、バラバラになった家族のことも、恋人や同僚のことも、ある悲劇のことも覚えていないのだった。友人で精神神経科医のエンリコや恋人のジュリアは彼の記憶を取り戻そうと力を尽くすのだが……。