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海外ドラマおすすめコラム vol.24 「24 TWENTY FOUR」のキーファー・サザーランドが大統領役に挑んだ話題作「サバイバー: 宿命の大統領」

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12月のスーパー!ドラマTVの目玉は「24 TWENTY FOUR」のジャック・バウアー役でおなじみになったキーファー・サザーランド主演の「サバイバー: 宿命の大統領」。このポリティカル・サスペンス・ドラマ、まるでSFパニック映画のように幕を開けるので度肝を抜かれる。
 
米国の首都ワシントンにある国会議事堂で大爆発が起き、大統領と副大統領、ほとんどの国会議員が死んでしまう。そしてこれは米国に実在する制度だが、大統領の一般教書演説(今回はこれ)や大統領就任の時などで米国のリーダーたちが集まる際、彼らが一度に亡くなった場合に備えて閣僚1人が“指定生存者”としてその催しを欠席することになっているが、皮肉にもそんなまさかの非常事態が発生したのだ。そこで“指定生存者”である住宅都市開発長官トム・カークマン(サザーランド)が大統領の座を継ぐが……。
 
大作映画に匹敵する滑り出しだが、シーズン1の全21話もずっと高いテンションを維持し続け、見るのが止まらなくなるほど面白い。カークマンはどう米国を立て直すのか、誰が爆破テロを起こしたのかなど、複数のストーリーが並行してスピーディに展開。「24」では何度も大統領を救うジャック役だったサザーランドが、ついに大統領役を演じるのがユニーク。
家庭崩壊が続いたジャックとは正反対にカークマンは家族を大事にする役であり、サザーランドの新しい一面が見られる。
 
ちなみに本作の全米放送が始まった直後の2017年、サザーランドはシンディ・ヴェラとの交際が発覚している。また海外ドラマ好きに嬉しいのは、テロの捜査にあたるFBI捜査官ウェルズ役を『NIKITA/ニキータ』で知られる美女マギー・Qが演じること。新大統領役のサザーランドに代わり、「24」のジャックばりに活躍してカッコいい。
 
「24」か、以前スーパー!ドラマTVが放送した「ザ・ホワイトハウス」か、もしくは両方が好きな人にはたまらない新作だ。
 
 
【アメリカTVライター 池田敏 2018/11/30】
 
池田敏: 海外ドラマ評論家。海外ドラマのビギナーからマニアまで楽しめる初の新書「『今』こそ見るべき海外ドラマ」 (星海社新書) 発売中。