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海外ドラマ最新レポート Vol.198 「新スタートレック」のパトリック・スチュワート、詩の暗唱で心を癒す

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ヨーロッパを中心に深刻な事態の続く新型コロナウィルス、北米でも全域で感染が拡大している。各国政府が必要不可欠な目的以外の外出を控えるよう発令もしくは要請がなされる中、人々の心を癒す名優のSNSが話題になっている。
 
その名優とは、「新スタートレック」「スタートレック:ピカード」のパトリック・スチュワート。
 
3月21日、パトリックは自身のツイッターに詩の暗唱動画を投稿した。1966年から16年間、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに所属していたパトリックが選んだ詩は、シェイクスピアのソネット116だった。
 
Let me not to the marriage of true minds
Admit impediments...
(真の心を持つ者たちの結婚に障害などない...)
 
から始まるシェイクスピアのソネット116は、真の愛を説き、永遠の愛を謳う、美しい詩。
 
パトリックの投稿は、この詩を何の演出なく朗々と暗唱したものだが、その飾り気の無さがむしろ人々の心を打ったのだろう。さまざまなメディアで取り上げられ、すでに5万近く(3月23日現在)のイイねを集めている。
 
返信欄もパトリックへの感謝のコメントであふれている。
 
「ありがとう。この詩の一言一言とあなたの声は完璧な組み合わせ」
「ありがとう、サー・パトリック あなたのおかげで自宅にて心を休めることができます。あなたはヒーローですね」
「あなたが読み上げるなら、たとえそれが電話帳だったとしても、世界をより良き場所にするでしょう」
 
称賛のコメントの波に一番驚いたのはパトリック自身だったかもしれない。翌22日、パトリックは再びツイッターに投稿した。
 
「昨日のシェイクスピアのソネット116への反応に嬉しい驚きを感じています。だから、私は続けて投稿することにしました」
 
そして、その新しい動画が同じシェイクスピアのソネット1。「毎日投稿して欲しい」とのコメントも目立ったことから、順にソネットを暗唱しているのかもしれない。パトリックは、今回の暗唱動画を投稿した目的について、コメント欄で次のように説明している。
 
「僕が子供だった1940年代、母は小さなフルーツの一片(そのころは貴重品だった)を僕に切り分け、教えてくれたものだった、『一日一個のリンゴで医者いらず』と。さて、これはどうだろう『一日一詩で医者いらず』。ソネット1を読み上げてみよう」
 
新型コロナウィルスの猛威に怯える日々、たとえそれがリンゴの一片のような“わずか”であっても、名優の暗唱は人々の一時の心の癒しとなったようだ。
 
 
<「hollywoodreporter.com」  3月23日>