「
WALKER/ウォーカー」に主演するジャレッド・パダレッキの当たり役といえば、「
スーパーナチュラル」のサム・ウィンチェスター役。実はその最初のオーディションで大失敗していたという。ジャレッドが出演した米ポッドキャスト番組で明かした。
ジャレッドがサム役のオーディションを受けたのは、まだ「ギルモア・ガールズ」(2000~2007)に出演していたころ。「ギルモア・ガールズ」でジャレッドは、シャイでナイーブな青年役を好演していた。 「その頃のジャレッド・パダレッキにオーディションの依頼があったのだから、思慮深く、物思いにふけっているような男の役だと思ってしまったんだ」 例えるなら、ジェームズ・ディーン。まるでレジェンド・スターのように憂いを秘めた表情、ぼそぼそとしたしゃべり、それがジャレッドに与えられた“サム役”なのだと信じていた。 「当時、オーディションではそれで役をもらっていたんだ」とジャレッド。それが成功の方程式だと信じて疑わなかった。
しかし、オーディションの結果は正反対。 「マネージャーにオーディションの評価が届いた。(『スーパーナチュラル』クリエーターの)エリック・クリプキには理知的な俳優を探していると言われたらしい。(『Xファイル』の)デイヴィッド・ドゥカヴニーのような」 ジャレッドがオーディションで作り上げたキャラクターとは真逆。これまで与えられてきた役と同じような演技を繰り返したジャレッドの読み違えだった。 「まるで『ジャレッドはバカだ』と言われたようなものだよ。マネージャーはあわてて(クリプキに)電話して、『ジャレッドはSAT(大学進学適性試験)で数学のテストを一問しか間違えなかった』って言ったらしい」
ジェームズ・ディーンがダメというわけでは決してない。ただクリプキは、サム役には口が重く感受性の強いような男ではなく、理詰めで考える知的な男を考えていたのだろう。 今となっては笑い話だが、ジャレッドのマネージャーの必死の説得が実ったらしい。もう一度チャンスが与えられることになった。最初のオーディションでは大失敗をやらかしたジャレッドだが、二度目のチャンスを逃さず、最終的にサム役をゲットしたのだ。
ちなみに、プロデューサーがサム役に想定していたのは、ジェンセン・アクレスだとか。しかし、ジェンセンはディーン役の方に感情移入していたため、サム役のオーディションを受けなかったのだという。ディーンはサムとは対照的に、思慮深い性格のキャラクターだ。 二度目のオーディションで見事、軌道修正に成功したジャレッド。俳優として優れた才能に恵まれていることに間違いない。
<「screenrant.com」 5月30日>