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海外ドラマ最新レポート Vol.455  ボブ・オデンカーク、「ベター・コール・ソウル」出演を決めたのは子供たちのおかげ

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ベター・コール・ソウル」全6シーズンで、6度のエミー賞主演男優賞にノミネートされた、ボブ・オデンカーク。「ベター・コール・ソウル」は自身の代表作といえるだろう。 しかし、その代表作を一度は断ろうとしていたと、ボブは明かしている。
 
「もしこの作品が一話完結型だったら、たとえ舞台が(ニューメキシコ州の)アルバカーキだとしても、LAで撮影できると思っていた」 つまりスピンオフは、ソウル・グッドマンが一話ごとに新しく事務所へ持ち込まれてくるクライアントの案件を解決する、よくある一話完結型の弁護士ドラマだと、ボブは最初考えていたという。 しかし、クリエーターのヴィンス・ギリガン、ピーター・グールドはその後方向転換。一話完結型ではなく、連続型のドラマシリーズへと構成そのものを変えた。「それで、僕は今(LAを)去ることはできない、断ろうと考えた」
 
「ブレイキング・バッド」のスピンオフ、注目度も高い作品になることは分かっていたが、TVシリーズでの撮影となると一年間の大半を撮影地で過ごすことになる。LAを離れ、地方での撮影に臨むことは、仕事面でもプライベートの面でも不可能に思えた。 それをどこから聞きつけたのか、ボブの心を揺り動かしたのが、二人の子供たちだった。
 
「僕の子供たちには『ブレイキング・バッド』を見せてなかったのだけど、彼らの友達が見ていたらしい。だから子供たちはそれがいい作品だと知っていて、たくさんのファンがスピンオフを期待していることも知っていた。それで子供たちは僕にその仕事を受けるべきだと説得してきた。家のお手伝いは自分たちが頑張るからと。僕はその言葉に折れたというわけさ」 ボブが引き受けなければ、ソウル・グッドマンの前日譚は描かれることもなかったはず。傑作シリーズ「ベター・コール・ソウル」誕生のウラには、才気あふれる父親の背中を押す子供たちの優しさがあったのだ。
 
 
<「goldderby.com」  5月16日>