「トランスプラント 戦場から来た救命医」で準主役のロランスは、フランス語圏のカナダ・モントリオールで生まれ育った。そのため母語はフランス語。英語は今でもちょっぴり苦手意識を持っている。
「英語は小さい頃から話せるようになりたいと思っていたわ。ずっと心のどこかで意識していたから、7歳の時に大切にしていたぬいぐるみは、英語を話していたくらいよ。英語を話す真似をしていたと言った方が正しいのでしょうけれど」
誰でも子どもの頃、むにゃむにゃと外国語を話す真似をしたことがあるだろう。ロランスはそれくらい英語という言葉に惹きつけられていた。また英語を使った映画やTV番組が大好きだったという。
「英語を話せるようになる、それが私の目標だった。話せるようになると、仕事のオファーももらえるようになったわ。もっと大きな作品に出たいし、夢もある」
その夢とは?
「米国で仕事がしたいの。国際的な作品に出たいのよ。オランダ人の監督の作品に出るためにドイツに行く、撮影のために世界中を旅する。それが私の究極の夢であり、ゴールでもあるわ」
両親とも俳優という家庭に育ったロランス。小さい頃から子役としてさまざまな作品に出演してきた。
「いろいろな役を演じたわ。問題を抱えた女性の役も多かった。本来の自分と正反対の役を演じるのは楽しいし、やりがいがあるものよ。そんなエッジの効いた作品を常に探しているの。自分が枠からはみ出せたと感じる瞬間が好きなのよ」
もしかして、ロランスはマグスと性格的に似ているのかもしれない。真面目な完璧主義者、自身の性格はそう簡単に変えられないから、役に入り込んだ時だけは、型の外れた自分になれるのだ。
現実世界と究極に異なる世界を描くファンタジーも大好きだとか。
「『ロード・オブ・ザ・リング』みたいな作品に出てみたいわ。どんな役でもいいから!」
モントリオール出身らしく透き通るように白い肌の色を持つロランスは、どこか妖精的でもある。「トランスプラント 戦場から来た救命医」シーズン2ではカナダ・スクリーン・アワードの最優秀主演女優賞に輝いた実力派。果てしない夢はそんなに遠くなく叶うかもしれない。
<「lrmonline.com」 2021年2月22日>