August 9, 2016
第68回エミー賞でドラマ部門監督賞にノミネートされている、「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」のデヴィッド・ホランダー監督が、ノミネート・エピソード(シーズン3第12話「Exsuscito」)の撮影裏話を明かしている。
「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」の製作総指揮者の一人で、脚本も手掛けるホランダ―監督は、これまでに「メンタリスト」のサイモン・ベイカーが主演した「堕ちた弁護士~ニック・フォーリン~」を製作、硬派なドラマ作りを得意とすることで知られてきた。
業界ではベテランの域に入るホランダ―監督も、今回がエミー賞初ノミネート。「最高だよ、だけどちょっと大変に思う時もある。僕らには手をかけなくちゃならない役者がたくさんいるからね」と、喜びと共に、一流のTVドラマ監督に認められたが故のジョークを飛ばす。一流監督の周りには常に役者が集まるのだ。
「たとえ役者が自分の思うような演技を見せてくれなかったとしても、それは彼らのせいじゃない。彼らの最高の演技を引き出すのは、僕らの仕事なんだ。僕らの番組は素晴らしい役者を抱えている。だから、自分自身に問いかけているよ、『ちゃんと皆の力を引き出せたか?』ってね」
脚本にも時間をかけ、全力を注ぐ。「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」シーズン3までに10以上のエピソードの脚本を手掛けたが、意外にも今回のエミー賞ノミネート・エピソードが、同ドラマでは初のメガホンだった。そのせいか、自身のノミネートは予想していかなったようだ。
「(ノミネート発表当日は)早起きして、ジョン・ヴォイト(ドラマ助演男優賞)とリーヴ・シュレイバー(同主演男優賞)のノミネートを確認した。そこで再び僕はベッドに戻ってしまったのさ。電話は鳴り続けていたけれど、ジョンとリーヴのお祝いのためだと思った。ようやく起き出した時には、30件くらいメッセ―ジが入っていたね。そこで僕は、皆は僕を祝福したかったんだと気付いた。ノミネートを調べて、僕の名前を見つけた時には飛び上がったものさ」
ノミネート・エピソード「Exsuscito」には、あるアクションシーンが含まれている。レイ(リーヴ・シュレイバー)とミッキー(ジョン・ヴォイト)を含む大がかりなシーンだ。しかし、時間的な制約があり、撮影のチャンスは一度きりだった。
「本当に素晴らしい撮影になったよ、誰もが仕事をやり遂げたからね。一つとして失敗はなかった。弾丸は、貫くべき場所を貫いた。血しぶきは散るべき場所に散った。全てが予定通りだった。最高だ」
すべてのプロフェッショナルたちが、完ぺきに仕事を済ませた結果が、ホランダ―監督にエミー賞ノミネートを導いた。第68回エミー賞の結果発表及び授賞式は、9月18日に開催される。
<「goldderby.com」 8月5日付け>