August 24, 2016
今年のエミー賞で4部門のノミネートを受けている、米Showtimeのドラマシリーズ「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」は、あまたと存在するTVドラマシリーズの中でも屈指の個性派を揃えた番組として知られている。主演のリーヴ・シュレイバーやジョン・ヴォイトは当然のこと、そのリーヴ演じる“レイ・ドノヴァン”の弟バンチー役ダッシュ・マイホックはさまざまな才能を併せ持つ、注目の俳優だ。
NY生まれのダッシュは、若くして頭角を現し、『スリーパー』や『ロミオ+ジュリエット』等の映画に出演。友人レオナルド・ディカプリオを通し、すでにスーパースターだったアラニス・モリセットと出会い、恋に落ちた。当時、ダッシュの才能と人柄に惚れ込んだアラニスは、彼を想い、楽曲「So Pure」を書き下ろしている。優れたダンサーでもあるダッシュは、同曲のPVでアラニスと共に見事なダンスを披露した。
アラニスと破局後は、TVを中心に活動。「フェリシティの青春」、「GOTHAM/ゴッサム」など多数の作品に出演、2013年からスタートした「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」では性的虐待のトラウマに苦しむ難役を好演中だ。
米サイトのインタビューで、ダッシュは「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」で共演する仲間たちについて語っている。
「番組に関わる一人一人が最高の仕事をしているよ。出演している俳優はAリストの演技派ばかりだ。その彼らが番組を良くしようと必死になっている。そして僕らには、幸運にも素晴らしい脚本家と優れたリーダー、(製作総指揮者の一人)デヴィッド・ホランダーがいる。デヴィッドは僕らに自分の頭で考えて演技する自由を与えてくれるんだ。僕ら俳優は、一人だって、自分がどんなシーンを演じるのか考えずに現場に来ることはない。この番組の出演者は、それぞれ支え合って撮影に臨んでいる。だから僕はこのファミリーの一員になれて本当にツイていると思う。これは撮影以外でも同じことさ。お互い愛し合ってるとさえ言えるんだ。毎日仕事に来るのが楽しいよ」
インディペンデントを中心に映画出演も活発なダッシュは、いつか『ロミオ+ジュリエット』のバズ・ラーマン監督と再び仕事をしたいと考えているのだとか。「もう一度、バズ・ラーマンの映画に出てみたい、『ムーラン・ルージュ』のような映画にね。フレッド・アステアとジーン・ケリーが出演したようなミュージカル映画がいい。楽しくて、歌って踊る、ロマンチック・コメディだと最高だ」
意外にも「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」とは全く異なるタイプの作品を挙げた、ダッシュ。エネルギッシュに溢れ出す、その才能は一つのジャンルで収まらないようだ。
<「huffingtonpost.com」 8月12日付け>