March 1, 2017
「NCIS: ニューオーリンズ」で検視官のロレッタ・ウェイドを演じている、CCH・パウンダー。「ER 緊急救命室」「ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ~」をはじめ、脇に欠かせない実力派女優として、多くの米TVドラマに出演してきた。
そのパウンダーが最初に手ごたえを感じた役が、「ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ~」のクローデット・ウィムズ刑事役。「出会った時、私はこの役で何ができるか考えたものよ」と当時を回想する。「少ない登場シーンから役を進化させるのは、映画ではとても難しいけれど、TVシリーズなら出来る。ストーリーが進むにつれて、自分に与えられたシーンの中で少しずつ少しずつ。クローデットは最初は頭でっかちだったけど、時間をかけて変えていったのよ」
パウンダーは同じことが、「NCIS: ニューオーリンズ」のロレッタにも当てはまるという。「(役の上で)何をするにも、彼女流のやり方を見つけるの。脚本に書かれていなくても、脚本家や監督と相談すればいい。私にとって、検視官のロレッタは権威のかたまりのような人に思えたわ。彼女がこのドラマの中で“常識”を体現している人物なんだと感じたの」
ベテランの勘なのか、それとも女優としての遊び心なのか、パウンダーはこの役にも、もうひとひねり加えたくなったようだ。「ロレッタはニューオーリンズにしばらく住んでいて、どうやら独身らしい。そしてこの街はあちこちで派手な羽や衣装を身に着けた人たちがパーティーやパレードに明け暮れているー。そこでアイデアが浮かんだ。もし自分が一日の大部分を死体と向き合っていたら、きっと何かイキイキとしたものが欲しくなるんじゃないかって。だからロレッタをパーティー好きにしてみたの、お酒の一杯二杯引っ掛けるくらいなんとも思ってないってね。プライド(スコット・バクラ)のバーにもいつも顔を出しているでしょ!」
パウンダーのチャレンジによって、常識人ロレッタは、オンとオフの使い分けが上手なキャラクターになった。与えられた役をどう魅力的に進化させるか?これこそ名脇役パウンダーの腕の見せどころなのだ。
<「parade.com」 2月21日>