September 26, 2017
「ザ・プレイヤー 究極のゲーム」で、謎に包まれた男、ミスター・ジョンソンを演じるウェズリー・スナイプスが、初めての小説に挑戦、TVのインタビューでその処女作「Talon of God」について語っている。
ウェズリーが、小説家のレイ・ノーマンと共同で執筆した「Talon of God」(「神タロン」の意味)は、スピリチュアル・スリラー。主人公の聖なる闘士タロンが、地球上に地獄を生み出そうと企む悪魔とその手下たちを阻止するため、ヒロインの女性医師に協力を仰ぐ。しかしその女性医師は非科学的な現象を全く信じようとせずーというストーリーだ。
「Talon of God」は、すでに7月25日から米国内の書店、オンラインで発売開始。米アマゾンのレビューでは45件中90%以上が星4つをつけるなど、読者の感想も上々だ。
今回の挑戦を「大変だったよ」とやや愚痴気味に語るウェズリー。「(書く前に比べ)小説家に全幅の敬意を払うようになった。思っていたより難しかったし、孤独な作業でもあった」と明かす。
学生時代から脚本を執筆したことはあったが、小説は初めて。しかし、「脚本ではキャラクターやシーンの執筆は(変更自由な)柔軟さがあるけれど、小説にはそんな自由は一切ない」と、脚本と小説は全くの別物と感じている。脚本は、その後、俳優や監督ら撮影にかかわる全ての人々の手を経て作品として完成形になるが、小説は書き上げられた段階で完成形なのだ。
では、なぜ小説のテーマにスピリチュアル・スリラーを選んだのか?
「僕はこれまでいろいろな役を演じてきた。学者や兵士や武道の達人などだ。それらを全部組み合わせ、あれこれ考え抜いて、書けると思ったのがこのテーマだった。僕にとっては、異なる芸術分野に挑戦することで、また一つ、新たな自分を表現できたと思っている」
ウェズリーは、「ザ・プレイヤー 究極のゲーム」出演の他、現在、映画『ブレイド』シリーズの続編を構想中。そんな多忙な中でも、小説執筆にははまり込んだようだ。
「何故僕らは(何かの)行動を起こしてしまうのか、何がそうさせるのか、また、自分の意思に反していたとしても、結局、その行動を起こすのは何故なのか。きっと僕らは何かの力によって、もて遊ばれているのだろう。何か影響を及ぼす力が、僕らに働いているんだと思うよ。心のどこかに悪魔やヴァンパイアがいるんじゃないかな、そいつらがトラブルを起こすんだよ」
独特な世界観は小説家ウェズリーの副産物というべきか。評判が良いだけに、小説第二弾、第三弾も期待できそうだ。
<「cbsnews.com」 7月25日付け>