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スパドラ!最新USレポート Vol.585:「スーパーナチュラル」のジム・ビーバー、温かいファンに感謝 希少がんの脳腫瘍に苦しむ16歳親族に寄付集まる

December 27, 2017

スーパーナチュラル」のジム・ビーバーが、希少がんの脳腫瘍に苦しむ親族の治療費援助をSNSで呼びかけた。ジムの姪の娘で、まだ16歳のキラの治療のために集まった寄付金は、すでに28万ドル(約3170万円)。「スーパーナチュラル」ファンの温かい援助に、ジムは心からの感謝の言葉を述べている。
 
「心が砕けそうだ。僕の16歳の姪(の娘)キラが手術不可能な脳腫瘍を患っている」とジムが最初に自身のツイッター(@jumblejim)に投稿したのは、11月18日。「治療費は驚くほど高額だ。どうかお願いだ、僕に同情してくれるのなら、10ドルでも1万ドルでもいい。皆の援助は僕と彼女にとってかけがえのないものとなるだろう」と、クラウドファンディング(SNSを使った資金調達)のサイトを通して、寄付を訴えた。
 
ジムがその後の取材に答えたところによれば、キラが体の不調に気づいたのは、彼女が車の運転免許取得を考え始めた頃。まだティーンエイジャーの彼女の視力が、劇的に落ち始めたのだ。医師の診断を受けた結果、悪性の脳腫瘍と判明した。
 
「稀なタイプの脳腫瘍だ。とても恐ろしい病気で、かつ彼女の腫瘍はかなり悪性らしい。現代の医学でも治療法は分かっておらず、治療は実験的なものになる。だから保険は効きそうにない。家族にとっては最悪の事態だ」(ジム)
 
ジムのコメントに悲壮感が漂う。親族だから当たり前とはいえ、ジムにはそれ以上にがんに対する悲しい経験があった。
 
ジムの妻は故セシリー・アダムス。「スタートレック/ディープスペース・ナイン」などに出演した女優であり、「ザット'70sショー」などヒットTVシリーズをいくつも手掛けたキャスティング・ディレクターでもあった。セシリーは、まだ46歳の若さでがん死。さまざまな治療法を試みた末に亡くなったのだ。
 
そしてセシリーとジムの間に生まれた一人娘マディは、16歳。なんとキラと2週間しか誕生日は離れていない。幼い頃に母を亡くしたマディにとって、年の近いキラは仲の良い親族の一人なのだ。
 
セシリーとマディ、最愛の2人を思えば、ジムにとってキラの病気が自分のことのように思えるのも無理はない。
 
「ファンに最初に(ツイッターで)知らせた時は、最悪の診断の後で、とにかく助けが得られるなら何でもしようと思っていた。正直、他人の援助が得られるなんて期待はしてなかったけれどね」
 
その予想は嬉しい方向に裏切られた。
 
ジムがツイッターに投稿する前には、7万ドル(約792万円)だった寄付金が、約一カ月後には4倍に膨らんだのだ。目標額は35万ドル(約3960万円)、達成まであと一歩だ。
 
キラへの寄付を募るクラウドファンディングのサイトには、彼女の住所も公開されており、お見舞いカードやギフトなど、「スーパーナチュラル」ファンからたくさんのプレゼントが届けられているという。
 
「彼女は涙を流して感激している。本当にありがたい」(ジム)
 
キラはすでに先進的な治療を受け始めており、経過は良好だという。「僕たち一家は世界中の人たちに支えられているように感じている。だから皆に感謝の気持ちを伝えたい」とジム。キラと家族の苦しい闘病生活を、「スーパーナチュラル」のファンも一緒に見守っている。
 
 
<「hollywoodreporter.com」 12月21日>