9年間も続いていることが一番の違いだよ(笑)。そうだね、成長した部分はあると思っているんだ。シーズンを重ねるごとに経験を積んで、心地の良さを感じられるようになったし、キャスト同士が意識を共有できるようになった。違いがあるかはよく分からないけれど、シリーズが続くことはいいことだし、今後はもっとよくなると思っているよ。出演を辞退して今のチームを失う理由なんて何もない。家族みたいなものだよ。子供は9歳になって母親が心配する時期はもう過ぎた。だから次の段階に入るだけ。そうやって番組は常に成長し続けるものなんだ。今のところいい感じだよ。
過去に監督の経験はあるけれど、「クリミナル・マインド」でエピソード監督をつとめるのは初めてだよ。まだ具体的な話は何もしていないんだけど、今からワクワクしているよ。他のキャストたちにはリラックスして撮影に臨んでもらいたいし、自分も監督として参加する以前に、慣れ親しんだ作品にリラックスして参加したいと思っている。ただ、監督したと言うだけにはなりたくないね。今のところみんなに信頼してもらっているみたいだから安心している。だから楽しみにしておいてほしい。
まだよく分からない。前もって知らされることはないからね。いつも自分からアイデアを出してるんだ。採用されないこともあるけど、数年前には、ロッシは過去に3度の結婚経験があるから、元妻を登場させてはどうかと提案して、実際に元妻の1人が登場するエピソードが2つできたんだ(シーズン7第5話、第6話)。今後、他の2人も登場するかもしれないね。シーズン9ではロッシの軍隊経験をストーリーに取り入れた(第7話「英雄との再会」)。ベトナム戦争時代を回想するシーンもあって、お気に入りのエピソードだよ。40年来の友人でもあるメシャック・テイラーにカギとなる役を演じてもらった。今後もロッシの個人的な部分を深く掘り下げて、彼の新たな一面をファンのみんなに見てもらいたい。9年間も作品を見てくれている視聴者は、事件だけじゃなくキャラクターにも興味があると思うんだ。タイトルのとおり犯罪がテーマの番組だけれど、ファンはキャラクターがどんな人間なのかも知りたいんじゃないかな。キャラクターを描くことでストーリーをもっと楽しめると思うんだよ。
国外でヒットしているなんて最高だよ。プロモーションでヨーロッパへ2回行ったけれど、非常にいい時間を過ごすことができた。おそらく外国では割合的に優位になるのかもしれないね。番組数が少ないからアメリカの番組は受け入れられやすいんだと思う。まるで昔のビートルズみたいなものだよ。自分たちの番組が国境を超えて視聴者の共感を呼ぶなんてとにかく嬉しいことだし、FBIに実在するBAUという組織が舞台となっていることも世界中の視聴者を魅了している理由だと思うんだ。これからも番組を続けられたらうれしいよ。
カーステン・ヴァングスネス:これまでと同じようにストーリーが展開する中で、今シーズンはキャラクターをもっと深く知ることになるわ。そして、第3話からはすごく興味深い展開になるんだけど、あとはこちらにいる友人に詳しく聞いてみましょう。マイクは入ってるかしら?大丈夫ね。
A・J・クック:今シーズンは新しくイーサイ・モラレス演じるマテオ・クルーズが登場することになるんだけど、実はクルーズとJJ には過去にある出来事があって、2人の過去がシーズンを通して大きく影響を与えることになるの。そして、JJ が異動先の国務省で何をしていたのか、なぜ異動しなければならなかったのかが、200 話目で明らかになる。すごくエキサイティングな展開になるわよ。
A・J・クック:100話を達成した時でさえ信じられなかったのに、その倍だからすごくうれしい。
カーステン・ヴァングスネス:最高ね。
カーステン・ヴァングスネス:そうなの。
A・J・クック:楽しみだわ。
カーステン・ヴァングスネス:他の3人も監督する。シェマー(・ムーア)はやってないわね。やってもいいんじゃない?
A・J・クック:じゃあ私が監督するわ。
カーステン・ヴァングスネス:そうね。やってよ。
A・J・クック:シーズン12でやるかも。
カーステン・ヴァングスネス:今シーズンはマシュー(・グレイ・ギュブラー)とトーマス(・ギブソン)とジョー(・マンテーニャ)が監督するの。
A・J・クック:監督として指示を出してすぐに演技に入るのって大変よね。
カーステン・ヴァングスネス:私にはムリね。「ただ感じるままに言いたいことを言って。」なんてできない。
A・J・クック:そうやって魔法を起こせるのが真の監督よ。
A・J・クック:私たちは現場でひたすら演じているだけで、LAを出るまで自分たちがどうイケてるのか分からないの。だからLAを出てファンに囲まれるとすごく妙な気分になる。
カーステン・ヴァングスネス:去年ある宮殿に行って通り歩いていると、イタリア人が「写真いいですか?」と近づいてきて、デンマーク人とドイツ人にも声をかけられたの。会ったことがない知らない人たちなのに、世界中に友達がいる感覚になったわ。ものすごくうれしい出来事だった。お互いに初対面の気がしなかったし、みんな身震いするような不気味なストーリーに夢中なのが分かった。
A・J・クック:悪い人間を捕まえるヒーローになった気分よ。現代のカウボーイって感じ。西部劇のね。ヒーローが悪人を追いかけるストーリーは今も昔も人気があるのよ。
A・J・クック:今シーズンは前のシーズンとは明らかに違っているわ。私たちの番組はしょっちゅうテレビで放送されている。(オープニングの)犯罪者の顔写真を見ない日はなくて、視聴者が見たくなくても私たちはテレビに映ってるから、みんなに認知されるようになったわ。シーズン9だなんてビックリするわ。へんな気分よ。
カーステン・ヴァングスネス:ペンが増えるわ。
A・J・クック:靴もね。
カーステン・ヴァングスネス:靴も増える。
A・J・クック:デートも。
カーステン・ヴァングスネス:デートするわ。
A・J・クック:面白いわよ。
カーステン・ヴァングスネス:ペネロープがデートするなんてすごく重要よ。私にとってはね。でも、何が起こるか私は知らないの。あなたの方が知ってるわ。私は現場に行って「セリフは何?」って聞いて、演じてやっと状況が分かるのよ。……なんだか聞こえが悪いわね。私も頑張って仕事をしているわ(笑)。
A・J・クック:JJは秘密を抱えていることが明らかになるわ。
今回で3回目の来日だよ。初めて日本に来た時に居心地の良さを感じたんだ。アメリカは大好きだけど、もし家を2つ持つならアメリカの他には日本に持ちたいね。日本の美しい風景や素晴らしい人たちや伝統的な文化が好きなんだ。日本の照明の使い方が好きで、アメリカと違って抑えた感じが、木々を美しく見せてるんだ。今回は京都に行く予定だよ。まだ行ったことがないからすごく楽しみなんだ。
彼が日本で受け入れられているのはうれしいね。スペンサー・リードは僕と同じように日本好きなんじゃないかと思うんだ。彼は日本の方たちみたいに、勤勉で親切で情に厚くて頭のいい人間だと感じているからね。
この役を演じ始めた時には、それまでのテレビにはいないようなキャラクターにしたいと考えてたよ。ちょっと変わったオタクというより、かっこよくて頭が切れるオタクにしたかった。子供たちに笑われるんじゃなくて、慕われるようなキャラクターにしたいと思ってるんだ。
いい質問だね。長い間同じ役を演じることのいい所は、年月を通してキャラクターの変化を表現できるところなんだ。一般的な映画やドラマなら演じる期間は1、2か月ぐらいで、キャラクターには始まりがあれば終わりがあるけど、「クリミナル・マインド」は長く続いている長寿ドラマだから、彼は他のキャラクターと共に成長しているし、家族の一員のような存在になってる。だから、リードを演じる上では、見ている人たちが友だちになりたいと思うような、尊敬できるようなキャラクターにしたいと思ってるよ。シーズン1では、未熟で銃の扱いもイマイチで臆病だった彼が、拉致されたり、人生を変えるような出来事を通して自信をつけて、多少は勇敢にもなれたんじゃないかと思う。チームの弟的な存在から、頭脳を使うだけじゃなく体を張ってチームの窮地を救えるような存在になったんだ。
僕は監督をするのが好きなんだ。もともとは監督になりたいと思って大学で学んでいたし、すごく居心地の良さを感じられる空間の1つだからね。だから、演出するチャンスをもらえたのは有難いことだよ。この6年の間にたくさんエピソード監督をさせてもらった。近いうちに10話目をやるよ。僕が監督してきたエピソードが、今までの「クリミナル・マインド」にはないようなどこか違うストーリーに仕上がってるといいんだけど……。
この作品は監督にすごく好意的で、毎回のエピソードが同じような作品にならないように配慮してくれるし、最終的には監督に創造性を持たせてくれるんだ。だから僕も、監督する時は不気味で身の毛のよだつような演出ができるよう心掛けているし、血のシーンは少なめにしてもっと精神的にハラハラさせるような作品にしたいと思っているんだ。
監督したエピソードはどれも自分の子供みたいなものだから選ぶのが難しいよ。でも、もし3つ選ぶとすれば、「母の祈り」(シーズン5第16話)は初めて監督したから特別だね。それから、シーズン8の「人形遣い」(第10話)は、あるシーンが他にはないような映像に仕上がっててすごく満足してる。驚かせたいからあまり話さないでおくよ。それから、シーズン7の「悪魔の花嫁」(第19話)は、これも見ている人を他では見られないような世界に引き込むエピソードになってる。それからもう1つ、シーズン10の「かぎ爪の怪物」もお気に入りだね。BAUメンバー全員に衝撃的な出来事が起こるエピソードなんだ。
そうだね。この作品は監督に独自のストーリーを作り上げさせてくれるところがユニークなんだ。ドラマの中には、どの監督にも同じような演出をさせてエピソードごとにあまり違いがないものもあるけど、この作品では常に新しい試みをさせてもらえるし、制限されることがないから、エピソードごとに違いがある。僕が監督したエピソードにもオリジナリティを感じてくれたらうれしいよ。それから、カーステン(・ヴァングスネス)がショーランナーのエリカ・メッサーと一緒に脚本を書いたことがあったように、グループ内の声を取り入れてくれたのは面白いやり方でいいと思うね。
ジーン・トリプルホーンとの共演は素晴らしい経験だったよ。彼女が出演している作品は大好きだったから、同じチームとして共演できたのは特別な経験になったね。彼女は言語学の分析官としてストーリーに登場する。彼女が自分の過去をドクター・スペンサー・リードと語るシーンなんかもあって思い出もあるしね。ジーン・トリプルホーンとの共演は楽しかったし、スペンサーも彼女が演じるアレックス・ブレイクを慕っているんだ。
SNSってネットでやるヤツ?スペンサー・リードを演じ始めた時は、リアリティがあってユニークなキャラクターにしたいって考えてたんだ。過去のどの作品にも登場したことがないような誠実で地に足がついた真実味のあるキャラクターを作りたかった。キャラクター作りに他の人の意見を聞くことはないかな(笑)。頭の中にある声を自分なりに解釈してリードのキャラクターを作り上げてるよ。
すごくいい質問だね。人間には人を理解したいという本能があるからじゃないかな。道端で救急車の側を運転する時に、目を背ける代わりに何が起こったのか知りたいっていう衝動にかられるのと同じように、脳の神経経路では大惨事を理解できなくて、無意識に惨劇を乗り越えようとするからだと思うんだ。
僕はテレビを見て育ったんだ。子供の頃からテレビばかり見てたから、親からは「テレビを控えなさい」って言われてたけど、テレビをたくさん見れば登場するキャラクターになれると思い込んでたね。今はテレビに出演してる立場だから、期待とは違う結果になったけど。特にコメディが好きでたくさん見てたかな。コメディはニュアンスを翻訳で表現するのが難しいから日本で放送してるか分からないけど、「ラリーのミッドライフ★クライシス」や「Louie」や「シンプソンズ」や「名探偵モンク」を見てた。知ってる?それから「ツイン・ピークス」も好きだった。「Cheers」や「そりゃないぜ!? フレイジャー」みたいな古い作品が好きで、おじいちゃんおばあちゃんが見るようなドラマを見てたんだ。
リードファンのみなさん、こんにちは。僕は人を楽しませるのが好きだから、僕が演じるキャラクターをみなさんが楽しんでもらえてればすごくうれしいです。いつも見てくれてありがとう。これからもリードを本当に実在するような親しみのあるキャラクターにできるようにがんばります。
マシュー・グレイ・ギュブラー:日本は大好きだし、特別な国なんだ。こんな素晴らしい日本に来れたことをうれしく思うよ。
シェマー・ムーア:人々もとても温かく迎えてくれるし、日本は最も美しい国の1つだね。建築物も美しいものばかりだが、特にバスルームは見事だね。レストランもホテルも街並みも美しい。レンガ造りの建物もあるし、道路も舗装されている。車線が反対だから運転は怖くてできないだろうけどね。日本に来られてとても光栄に思うよ。天候にかかわらず美しい国だね。
マシュー:ロッシという人物がギデオンの後任として新たに登場するんだ。ギデオンは素晴らしい人物だが辞職してしまい、ジョー・マンテーニャ演じるロッシが彼を引き継ぐ。
シェマー:ギデオン役のマンディの演技も見どころだね。ベテラン俳優である彼の才能を改めて見せてもらった。彼の見事な演技がドラマの成功の一因ともいえる。多くの事を教えてくれた。マンディが去るのは寂しいけど、降板を決めたのは彼自身だ。実力派俳優である彼がいなくなり、僕らは今後の展開に頭を抱えていた。そこへ同じくベテラン俳優のジョーが起用されたんだ。ジョーも才能のある俳優だが、マンディとは性格が異なる。ジョーはとても謙虚な性格なんだ。チームの一員としても協力的だ。マンディはリーダー的な存在だったが、ジョーは僕らに登場人物を深く知る機会を与えてくれた。おかげで、デレクやホッチナーを含む7人の人物像がよく見えた。そのことが演じるうえで非常に役立った。7人にはそれぞれ違った個性や能力があることを再認識できたからね。ジョーとの息はピッタリだったと思う。それがチームとしての団結力を強めてくれた。
マシュー:シーズン4も最高の仕上がりだよ。豪華ゲストと不気味な犯罪が登場する。ドクター・リードも生物兵器テロに巻き込まれる。養豚場での事件を描いたシーズン最終回はかなり怖いよ。人間を豚に食べさせてしまうんだ。他にもあるんだけど…何か忘れてない?
シェマー:たくさんあるよ。シーズン3と4では登場人物をより深く理解できると思うし、いろんな部分が見えてくる。マシューも言っていたがゲストも豪華で、視聴率も一気に上がったんだ。シーズン最終話まで見どころ満載だ。最終話の養豚場での事件は本当に怖くて気持ち悪くなるが、どのエピソードも素晴らしく仕上がっている。忘れてはならないのがリーパーという男の登場だ。リーパーはホッチナー夫妻と大きな関わりを持つことになる。詳細は言えないけどね。リーパーはシーズン5にも登場するんだ。シーズン4よりもシーズン5はさらに面白いよ。
マシュー:シーズン4には『トワイライト~初恋~』という映画に出演しているジャクソン・ラスボーンがゲストで登場し、とても変わった男を演じた。
マシュー:自分の役はすべての面で大好きだ。この役をもらえたのは幸運だった。知性の高いドクター・リードは尊敬できる人物だからね。純粋で世間知らずなところもあるけれど、親しみやすい性格の持ち主だ。シェマー演じるモーガンとも仲がいい。
シェマー:いい加減なところもあるけどね。マシューはドクター・リードをうまく演じている。彼のように非常に独特なキャラクターというのは、演じるのが難しいだろう。でもマシューも僕も楽しみながら演じているよ。普段とは違う格好ができるのも面白い。それぞれの役にふさわしいキャストが選ばれていると思う。例えばドクター・リードはマシュー以外には演じられない。僕らBAUの7人は撮影開始から何年もかけて自分の役を作り上げてきた。モーガンをただの強い男として演じたくはなかった。確かにかなり荒い性格ではあるけどね。強い男を演じるのはもちろん楽しいよ。でも彼は聡明なプロファイラーでもある。シーズン5ではモーガンがチームリーダーとなる。リーパーという男に頭を抱えるホッチに代わり、チームを引っ張るんだ。モーガンは強くて聡明で同僚のガルシアと仲良くしている。そして哀れみ深い性格で弱い者の味方をし、いじめられている人がいたら助けに行こうとする。危険な場所に真っ先に突入し最後に出てくる人間だ。
マシュー:日本にいるシーンだな(笑)。他にはどうかな…。今までに面白いシーンはすでにいくつかあったけど、コミカルで笑えるものならばどんなシーンでもいいよ。
シェマー:モーガンはドクター・リードやガルシアと相性がピッタリだし、エミリーとも仲がいい。僕の意見を言わせてもらうとこのドラマはシリアスで、BAUの7人それぞれがヒーロー的な存在なんだ。でもこのドラマのファンは、気味が悪くて不可解な犯罪者に注目している。そして犠牲者の方にも目を向けると、残酷に苦しめられる姿が映し出される。たった1時間の物語の中で容疑者たちの背景だけでなく、僕らBAUの素顔を表すのは難しい。だからBAUメンバーの私生活が描かれるのはうれしい。それぞれの人物像をより知ってもらえるからね。もっとモーガンの素顔を出したいよ。マシューをはじめ他の役の人もそう思っていると思う。BAUメンバーの私生活は断片的であれ、脚本家がうまく書いてくれている。私生活だけを取り上げた物語にはできないからね。ドラマのコンセプトはあくまでも犯罪捜査だ。犯罪者たちの犯行の動機や方法などを描いている。
マシュー:全員が各自の役を気に入っているから難しいな。それぞれ個性は違うけど団結力があるんだ。6人以外でもいいなら演じたい役があるよ。犯罪者を演じられたら楽しいと思う。身の毛もよだつ変わった犯罪を起こすんだ。
シェマー:僕としては、ドクター・リードを演じてみたいけど無理だろう。セリフで憲法を唱えなければならないからね。「連邦憲法の定めにより残酷で異常な刑罰は違憲である」しかも早口で言うんだ。僕なら降板する。そして違う役を演じるだろう。こんなに難しい役を簡単に演じる彼がすごいよ。
マシュー:君もだろ(笑)。
シェマー:僕たちそれぞれの得意分野が演技に生かされているんだ。僕はとにかく悪役を演じてみたい。女の子も〝悪い男〞が好きだしね。男がただ優しすぎるだけだと女の子は飽きてしまう。でもなぜか〝悪い男〞には心を奪われてしまうものなんだ。だからマシューの意見と同じで悪役を演じてみたい。本作で他の役を演じるならもうすぐ登場するリーパーや、イアン・ドイルがいい。イアン・ドイルはかっこいいけど凶暴で、恐ろしい悪人だ。リーパーとイアンを見れば分かる。
シェマー:シーズン2で彼の家族が初めて登場する。モーガンの父親は強盗を捕まえようとして命を落としてしまったんだ。その惨劇を目の前で見ていたモーガンは心に深い傷を負う。そんな彼にまつわる過去の物語を知ることによりモーガンを演じやすくなった。モーガンという人物をもっと知り、どのような人間になっていったのかが分かった。このことがその後の演技に役立ったよ。
モーガンには彼女が欲しいと思うね。今はガルシアが一番親しい女性だけど、彼女というよりは妹に近い感じかな。2人はからかい合ったり、ふざけ合ったりしている。犯人を捕まえることに忙しくて彼女を作る余裕がないんだろうね。彼女ができたとしてもイチャイチャしている暇はないし…。
実のところ、僕だけが知っているモーガンの秘密なんて思いつかないよ。モーガンは強そうな外見とは裏腹に、実は心優しくて感受性が強い男なんだ。少し臆病なところも僕自身と似ている。僕の方が面白い男だけどね(笑)。
モーガンを演じられることを誇りに思うよ。僕にはモーガンとの共通点もたくさんある。演じていて面白いと感じるのは捜査の最中に彼の心の弱さを見せてはならない点だ。ドアを蹴って開けるような強い男に見せなければならない。本当は心優しい男なんだけどね。
毎日を真面目に生きている普通の男だよ。自分にできることをして、少しでも世の中を良くしたいと思ってる。自分自身の見つけたやり方でね。
そして誰かのために、正しいことをしたいと思ってるんだ。演じていて気持ちのいい人物だね。時々周りが見えなくなることもあるけど、筋の通った人物だ。彼は誰かを助けようとしている。
個人的な意見だが、我々はそう悪い人間ではないと思う。だから人として悪いことはしないはずなんだ。もし悪いことをしてしまったとしても、それを繰り返さないために、正すことができる。みな誰だって罪を犯す要素“クリミナル・マインド”は持ってるもの。ただその量が違うだけだよ。
皆からは親しみをこめてホッチと呼ばれてる。ホッチナーは元検事のFBI捜査官。悪人たちを起訴していても、考えていた通りに物事が進行しないことにストレスを感じていた。それでFBIの捜査官になることに決めたんだね。出世するのがすごく早かったのは、このチームに入るためだったんだろう。そして、いつかこのチームを自分で率いることも考えてるはずだ。
彼は元検事ということもあって、正義は勝つ、ということを心から信じている。そのために、自分の力を全て注ぎこむ。もっと効果的に事件を解決するためにも、キャリアの上でも大きな目標も持っているんだ。彼は、危機に直面した時の対処能力と、自分のチームをうまく機能させるために一歩離れて冷静な判断をする能力を持ってる。個性溢れるチームでは、そのバラバラの個性がチームの弱点にもなる。仕事をする上で、多少のご機嫌取りや、ちょっとした言い合い、駆け引きさえも必要だと彼はわかっている。チームの有能なメンバーの一人であると同時に、チームをまとめる人間でもあるんだ。
ある捜査官に話を聞いたんだ。この仕事をする人間を動かす力は何かと。それは、「罪のない人々が傷つく前に犯罪を食い止められる」ということなんだ。4歳の女の子を助けたり、殺人犯を止めることに成功する。それが彼らプロファイラーの原動力でもあるんだ。事件が解決して、正義が勝った時にプロファイラーたちの笑顔が見られるよ。
このドラマはすごく興味深く見てもらえると思う。今は科学的要素に加えて真実味のある犯罪ドラマが人気だ。それに加えて、このドラマにはつかみどころのない不可解さもある。人間の犯罪心理は、物的証拠と同じくらい重要な要素で、いつまでも頭に残るけど、簡単には理解できない。そこには、パズルの正しいピースをはめていくような魅力があるんだ。
リードは博士号を持っている天才。かなり若いFBI捜査官で、もしかしたら、これまでで一番若いFBI捜査官かもしれない。そんな彼だけど「問題解決者」って感じなんだ。一見するとちょっと冷たそうに見えるし、変わり者で、社交性もなくて、不器用。銃を扱うのも苦手だし。それにリードはかなり弱虫だよ、そこが好きなんだけどね。間違いなく、グループの中では赤ちゃんみたいなもんさ。だけど彼は「ブレーン」なんだ。犯罪者の歴史に対する知識が豊富で分析的思考にたけている。彼の知識とその脳が、問題を解決できるんだ。現場での経験はあまりないし、知識のかたまりみたいな人物だから彼は机に座っていたり図書館にいるほうが居心地がいいのかもしれない。でも、彼には真実が分かるんだ。
連続殺人者を支持してるわけじゃないけど、僕は連続殺人者のすごいファンなんだ。ホラー映画も大好きだし、そういう人たちにはどこか惹きつけられてしまうんだ。
エルはすごくたくましい女性。誰も彼女には太刀打ちできないの。チームの中でも間違いなく荒っぽいタイプね。男性5人で女性1人のチームなのに、乱暴者が彼女だなんてちょっとおもしろいわよね。彼女は手ごわいわよ。それにエルは本当に頭がいいの。彼女のように賢い女性を演じられるのは嬉しいことね。自分の持っている様々な能力や知識を常に捜査に活用してる。
これまでは何かをするために女の野生的な部分を使う役柄を演じることが多かったけど、エルは違うの。自分の頭を使って行動する。そんな役を演じられるのは嬉しいわ。
多くの犯罪の被害者は女性で、加害者はたいてい男性の場合が多い。それでも、犯罪モノを好む視聴者や読者は圧倒的に女性の方が多いそうよ。女性はミステリーを好むわよね。もしかしたら、それは女性の脳と関係してるのかもしれない。女性は物事を解決するのが好きでしょ、家族の中でも問題を解決しようとするのって、女性だったりするし。
モーガンは男らしい、頑固で、突っ走るタイプの捜査官。彼は犯罪者の立場で物事を考える、という彼独自の捜査方法がある。裁くためではなく、彼らの考えや行動を理解するために、犯罪者になりきる。彼らの行動パターンを知ることで、予測し、次に彼らがどう動くかわかるんだ。
実は、チームの全員が何らかの、少し複雑で暗い過去を持っているんだ。表面上はヒーローかもしれないけれど、それぞれが、暗くて残酷なこの世の運命の中で、正義や幸福を見つけようとしてるんだろうね。僕たちがこの世界に足を踏み入れたのにも理由があるんだ。
彼は男の中の男って感じで、僕は好きだね。モーガンは自分が正しいことをしてるって、感じたいんだ。彼の過去のこともあって、立派な仕事をしたいと願ってる。だから荒っぽくて、頑固で、嫌なことにも立ち向かうし、真実を探し出すためなら上司や同僚に生意気な口を利くこともいとわない。
この番組に出演するようになってから、ニュースも違う見方をするようになったね。いつも自分のまわりにいる人たちを観察したり。恋愛に関しても注意力が増したよ。今まで当たり前だと思ってたことに注目したり、細かいところまで気を配って物事を考えるようになったよ(笑)。
皆からはJJって呼ばれてるジェニファー・ジャロウは特別捜査官だけど、広報担当だから銃は持ってないの。チームとマスコミの間に入って、記者会見や情報が漏れた時に対処するのが彼女の仕事よ。それに、警察から情報が入ると、手続きをしてファイルにまとめて、それをエルやギデオンたちの、それぞれ専門分野にわけて配布するの。それとチームの状況を把握してるところは、ちょっと母親みたいね。
ジェニファーは、エネルギッシュで、個性的で、とても明るくてキラキラしているの。特にこのドラマはとてもシリアスで、闇と隣り合わせだから彼女の存在は貴重よね。でも普通の人間だもの、連続殺人や酷い事件ばかりで疲れてるはずよね。でも、チームが仕事をしやすいようにいつも笑顔でいたり、とても興味深いわ。心の中では色々悩んでいるのにね。
私が思うにJJはちょっとアウトサイダーだと感じてるの。彼女が他のメンバーと事件を解決するために考えを出し合うことはないから「あの5人」には入れないもの。でも、彼女はメンバーとは兄妹姉妹みたいな関係を築いてる。特にギデオンのことは、すごく信頼しているし、尊敬もしているわ。ギデオンの考えていることは誰にも分からないから謎だけど、JJはギデオンも自分のことを心配してくれるし娘のように感じてくれてると思ってる。
思うに、ストーリーにモラルがないとだめ。このドラマにはあるわ。私たちは犯罪者たちの心を読み、心理を分析する。それって、意味のあることよね。それに犯罪はこうして起きる、ということを伝えているわけじゃないの。人間の心理を読むという、今までのドラマとは全く違うアプローチの、犯罪捜査なの。今までこういうタイプのドラマはなかったと思う。だから私もすごくおもしろいなと思ったわ。この番組のおかげで、心理学に興味を持つようになったわ。
©Touchstone Television./© ABC Studios/© 2016 ABC Studios and CBS Studios, Inc.