「NYPDブルー」スティーブン・ボチコ製作総指揮!
TV「プライベート・プラクティス」テイ・ディグス、「ビバリーヒルズ青春白書」キャスリーン・ロバートソンほか、実力派揃いのキャストにも注目の犯罪サスペンス・ドラマ、独占日本初放送!
「MURDER IN THE FIRST/第1級殺人」は、TV「LA・ロー」や「NYPDブルー」などのヒット・ドラマを手がけたベテラン脚本家/プロデューサー、スティーブン・ボチコの最新作である。「LA・ロー」と「NYPDブルー」は基本的に1話完結型であるのに対し、本作は1つのシーズンで1つの事件(シーズン1では2つの事件)を追うシリアル・ドラマのフォーマットになっており、視聴者は真犯人が誰であるのか、刑事たちはどのようにして犯人を追い詰めていくのかというミステリー小説にも似たサスペンスの醍醐味が味わえる。主役の刑事2人には、TV「プライベート・プラクティス」のテイ・ディグスと「ビバリーヒルズ青春白書」のキャスリーン・ロバートソン。サンフランシスコ市警察の警部補役には「Hawaii Five-0」のイアン・アンソニー・デイルなど、海外テレビドラマ・ファンにはおなじみの実力派俳優がキャストされている。
アメリカの犯罪ドラマには、「LAW & ORDER」シリーズのように一話完結型を基本とするタイプと、1シーズンを通して連続したストーリーが展開するシリアルというタイプがある。本作は後者のタイプで、一話完結型と違って一話見逃してしまうと話の流れがわからなくなる難しさがある一方で、10話に渡って1つの事件(シーズン1の場合、正確には2つの事件になるが)の捜査の過程をじっくりと描写。正味45分余りの間に犯罪が起きて刑事や探偵が捜査し、最後には真相が明らかになる1話完結型とは対照的に、本作では、もっともな動機がある容疑者が複数登場し、意外な事実が明らかになったりしてストーリーが一転二転。視聴者の方でも容易には真犯人を当てることができず、様々な可能性を思案するなど、質の良いミステリー小説を読むような醍醐味が味わえる。同時に、登場人物のキャラや人間関係なども掘り下げて丁寧に描かれるので、人間ドラマとしても見応えがある作品になっている。
本作のクリエーターはスティーブン・ボチコとエリック・ローダル。ボチコは、「刑事コロンボ」などのストーリー・エディターとしてキャリアを出発させ、1981年、脚本家と製作総指揮を兼任した刑事ドラマ「ヒル・ストリート・ブルース」が大ヒット。その後も、「LA・ロー」や「NYPDブルー」など犯罪ドラマの名作を製作したベテラン脚本家/プロデューサーである。本作のリアリズムも、犯罪ドラマというジャンルを長年手がけてきたボチコならではだと言えよう。ボチコと組むローダルは、名門イエール大学で経済学と音楽を専攻して卒業後はジュリアード音楽院で修士号を取得。卒業後は上院議員のスタッフも務めたという異色の経歴の持ち主だが、本作ではボチコと共に、脚本家兼エグゼクティヴ・プロデューサーとして製作に参加している。
本作で事件捜査のイニシアティブを取るのは、テリー・イングリッシュとヒルディ・モリガンという2人の刑事たち。テリーにはガンの末期を迎えている妻が居て、妻本人は死期を迎える準備ができているのに、それが受け入れられずに苦悩する。一方のヒルディは、11歳の娘が居るバツイチのシングルマザー。忙しい刑事のスケジュールと子育てを両立させるべく奮闘努力の毎日をおくる。テリーが妻の死がもたらした喪失感に打ちひしがれているところは、タフな刑事であるはずの主人公も生身の人間であることをよくわからせてくれる。また、ヒルディが夜遅くに出勤しなければならなくなった際には、元夫に娘をピックアップしてもらったり、同僚に娘を夫のところへ連れて行ってもらうよう手配する。シングルマザーが刑事という仕事をまっとうするにあたって展開する舞台裏の事情のようなものが垣間見られて、働く母親だったら共感を覚えずにはいられないだろう。テリーとヒルディの周囲の人間たちも、哲学的なアプローチで仕事しようとする刑事や、有能ながら地方検事と恋愛関係にあるゆえ検察側に味方して部下と衝突する警部補、淡々と仕事をこなす皮肉屋っぽい検死官など、個性的な面々ばかり。テリーとヒルディに敵対する容疑者たちやその弁護士らもクセのあるキャラクターが揃っている。
ベテラン・プロデューサー、スティーブン・ボチコが製作指揮するだけあって、本作にはキャストも映画界やテレビ界で活躍してきた実力派俳優たちが揃っている。主役の1人、テリー・イングリッシュを演じるのはTV「プライベート・プラクティス」のサム・ベネット役や「Empire 栄光の代償」などのドラマのゲスト出演で知られるテイ・ディグス。テリーのパートナー、ヒルディ・モリガンには「ビバリーヒルズ青春白書」のクレア・アーノルドで知られるキャスリーン・ロバートソン。有能かつ人情派の刑事デュオを好演している。2人が追う容疑者エリック・ブラントを演じるトム・フェルトンは映画『ハリー・ポッター』シリーズのドラコ・マルフォイとして国際的に有名な英国人俳優。ブラントを法廷で弁護する辣腕弁護士ダニエルズには『ベイブ』の農場主役でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたジェームズ・クロムウェル、ブラントのお抱えパイロットには「NCIS: ニューオーリンズ」のハミルトン市長役などで知られるスティーヴン・ウェバー、ブラントの顧問弁護士には「ザ・ホワイトハウス」のトビー・ジーグラー広報部長役が有名なリチャード・シフと、敵役陣営も個性派のベテラン俳優をキャスト。時として主役の2人を“食って”しまいかねないような名演を見せてくれる。
今回のシーズン2においても、シーズン1同様に連続したストーリーが進行していくシリアル・タイプのドラマとなっているが、冒頭で発生した事件を追っていくだけではなく、捜査を進めていくうちに浮かび上がる新事実がストーリーを意外な方向に展開させていく。一見、無関係に見えた事件や人物たちが、実は裏で密接な関わりを持っていたことが次第に明らかになっていく過程は非常にスリリング。シリアル・ドラマの強みを存分に活かした多層なストーリー構成で見応えのある作品になっている。
自己の利益のためなら殺人もいとわない犯人が犯した殺人事件を中心にしたシーズン1に対し、シーズン2では、未成年による犯罪、銃による無差別大量殺人、犯罪組織間の抗争、そして警察署内での汚職事件と、現代アメリカの社会問題に根ざした犯罪が描かれる。
シーズン1では、主役を務める2人の刑事、ヒルディとテリーのキャラクターに焦点が当てられていたが、今回のシーズン2では、彼らを取り巻くサンフランシスコ市警察の面々のキャラクターも掘り下げられて描かれる。哲学者的なところのあるモルクは刑事としての責務と恋愛感情の板挟みを経験し、長年、彼のパートナーを務めてきたナバロは、家庭と家族を大切にしようとするあまり、刑事としての道を外れる危険を犯そうとする。警部補のコトーには昇進の機会が舞い込むが素直に受け入れられず、エリート意識の強い父親と衝突する。またシーズン2では、殺人課チームにさらに新しいキャラクターが2人加わる。まず、犯罪組織捜査を専門とする女性刑事のラフィ。小柄だが優れた戦闘力と度胸の持ち主で、テリーと魅かれ合う。サンフランシスコ市警察殺人課のもう1人の新顔は、麻薬課から移籍してきたマーティ・マコーマック、通称 “ジュニア”。ヒルディの実弟だが、姉弟の間にはわだかまりがあるらしい。クリエイターのスティーブン・ボチコは、刑事ドラマ「ヒル・ストリート・ブルース」や「NYPDブルー」といったヒット作を手がけてきただけに、刑事たちのキャラクター描写にも深みがある。今回のシーズン2では、警察署内の人間ドラマも大きな見どころになっている。
原題 | MURDER IN THE FIRST/第1級殺人 MURDER IN THE FIRST |
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データ | 2014年~2016年/アメリカ/字幕/60分/HD作品 |
製作総指揮 | スティーブン・ボチコ |
出演 |
テイ・ディグス キャスリーン・ロバートソン イアン・アンソニー・デイル トム・フェルトン リチャード・シフ ジェームズ・クロムウェル A. J. バックリー エマニュエル・シュリーキー ラファエル・スバージ ロンバルド・ボイアー カリー・グレアム モー・マクレー マテウス・ウォード |
あらすじ |
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