演技方法は変わっていませんが、エカチェリーナはシーズン1の頃から大きく成長していると思います。シーズン1では、とても繊細で、ロマンチストな若い少女でした。そこから、冷酷で力強いリーダーになっていく様子が描かれました。
シーズン2では、彼女がついに念願叶って権力を得た状態から始まります。シーズン2の彼女のテーマは、その権力をどう使うのか?ということ。彼女はこのシーズンで、この国を変えられるのかということを試みていき、そこでは様々な困難や障害にぶつかっていくことになります。
私もエカチェリーナと共に成長したので、演技方法を変える必要はありませんでした。彼女のように自信もつけましたし、演技を通じて多くを学びましたからね。
このドラマで私たちはギリギリの綱渡りをやっていると思います。ダークでひねりの効いたコメディでありながら、ハラハラドキドキのエモーショナルなドラマでもある。だから、私を含めたキャスト全員、綱渡りをやっている感覚です。皆さんにも、このドラマの作風を気に入っていただけたら嬉しいです。独特の世界観だと思います。
コメディ要素の場面は慣れるまで大変でしたが、シーズン1でコメディへの適応方法を身につけたので、今では自信があります。コメディとのバランスの取り方は、ピョートル役のニコラス・ホルトにも随分助けてもらっています。彼はコメディのリズムやタイミングの配分が上手ですから、私たちキャストは彼からたくさん学びました。
素晴らしいですよ。彼のことは人として大好き。彼はとても特別で、このシリーズを一緒にやるなら、彼以外考えられない。すごく仲良しで、一緒にいると安心できるし、お互いに支え合っていると思います。
彼、シーンやキャラクターについても素晴らしいアイデアも思いつくんです。彼の演じるピョートルは本当にすごいんですよ。脚本でピョートルを読んだ時は「彼のこと嫌いだな」って思うけれど、ニック(ニコラス・ホルト)が演じたら好きになっちゃう。すごく魅力的で、私ですら「死なないで!エカチェリーナに殺させるなんて無理!」って思ってしまう。エヘヘ(笑)。特にシーズン2ではラブストーリーもあって、ストーリーも複雑になっていきますから、今まで以上のものが観られます。
ニックもこの業界での仕事が長いんですよね。私もニックも子役として育ったから、現場への向き合い方もすごく似ているし、仕事のやり方もすごく似ている。彼はすごくスマートで、彼がプロデューサーとして参加してくれて幸せです。
家族や、親になっていくということは、まさにシーズン2の大きなテーマです。このシーズンでは、ジリアン・アンダーソンがエカチェリーナの母親役で参加しているのですが、母親と一緒にいるエカチェリーナの姿も見られます。エカチェリーナが子を設け、母親になっていく姿が描かれますよ。
彼女は妊婦でありながら、国の母でもあります。エカチェリーナはそういったことに向き合うのですが、これは演じていて楽しかったですね。私は妊娠したことがありませんし、出産も経験していませんから、演技に不自然なところはないか、自分の母親にいろいろ聞きました。
メイクアップ部門には膨らんだお腹の装具を作っていただいて付けていたんですが、それが重たいので、キャラクターの身体面を理解するのに役立ちました。シーズン2での私は、ほとんど妊婦の状態です(笑)
誇らしいです。このドラマへはすごく熱心に取り組んでいます。ドラマの立ち上がりから参加していて、それが形になっていき、どんどん成長していくのを見てきていますから。新型コロナウイルスのパンデミックが始まった頃に、姉(ダコタ・ファニング)と製作会社を一緒に立ち上げたこともあるので、プロデュース業へのやる気も増しています。
このドラマで2シーズンを手掛けたことで、自信もつきました。プロデューサーとして成長したと思います。編集の工程も見て、意見も出すようになりました。こういった製作舞台裏に携わったことで、より細かなところにも気を配れるようになりました。そういった気付きが、私にとっては貴重でしたね。
このドラマは史実にすごく正確というわけではないのですが、トニー(・マクナマラ、脚本家)は史実を時々取り入れています。当時は、お腹の周りにコルセットをつけていたそうですよ。最初に聞いた時は信じられませんでしたね。痛すぎるでしょって。
劇中ではエカチェリーナの出産シーンがあるんですが、宮廷にいる全員の前でお産をしなくちゃいけないんですね。当時はそういうやり方だったそうです。妊婦の女性にとってどれほど屈辱なことだったか、想像もつきません。良いことではなかったと思います。辛かったと思う(苦笑)
彼女のさらなる成長をどのように見せるかは、私たちにとっても挑戦でした。彼女は非常に強い女性に成長しましたから、次のシーズンでもどう変わっていくのだろうかと考えています。
今の時点で、不思議なことに彼女はピョートルのようになることがあります。冷酷な暴君みたいになることがあるんですよね。そんな彼女を演じるのも好きです。このドラマはフェミニストの物語でもありつつ、彼女は常に正しい答えを持ち合わせているわけではない。今でも学習や成長の途中にあるんです。
彼女には少しエゴがあって、それを抑えなければいけない時があるし、頑固なところもある。彼女のそんな一面が、今後はもう少し出てくるかもしれませんね。 。
彼女はどんなことにも「ノー」と言わないですよね。このドラマのテーマは、運命を全うして、心の声に従うということ。彼女から学んだことはたくさんあります。特にこの業界では「ノー」を突きつけられることが多いのですが、それでも頑張って続けていかなければいけない。エカチェリーナはそういう意味で、自分の心に従って動いていて、それがこのドラマの美しいところです。
はい、いくつか小道具を持ち帰りました。シーズン1では私が描かれた漫画のようなもの、シーズン2では彫刻を持って帰りました。実は、妊婦のお腹の装具もひとつ持っています。
衣装はまだ使い続けているので、持ち帰ることができないんですけど、シリーズが完結したら、家に衣装をたくさん持って帰りたいな。すごく綺麗ですからね!
作風が独特ですし、今はエンターテインメントが現実逃避になるような時期ですから、ドラマを観て別の時代に飛んでいけるというのが良いのではないでしょうか。このドラマは、テーマ自体は現代的ですが、(当時を再現した)衣装やセットが美しくて、細かなところまで作り込まれています。それにユーモアのセンスも、ウィットに富んでいてスマート。キャストたちのアンサンブルも素晴らしくて、エカチェリーナとピョートルのみならず、キャラクター全員が活き活きしています。観ている方には、まるで自分も宮廷の一員になったような気持ちで、アンサンブルに加わってもらえたらと思います。そうすればストーリーの流れに乗って感情移入できますよ。
このドラマは、笑えるだけではなくて、心がこもっているからこそ楽しんでいただけると思います。奇想天外でクレイジーなことも起こりますが、泣けるところもある。当時の奇想天外さにも忠実に演じながら、真実味を持って演じていますので、そういった要素が交わって、とても感情移入できると思います。
シーズン3は5月から撮影開始予定です。もうすぐですね。実は、私もまだ物語がどうなるのかを知らないんです。トニーがずっと脚本を書いていますからね。次のシーズンがどうなるのか、彼の中ではまとまっていると思うんですが、彼は撮影期間中もずっと執筆を続けるんです。それくらい筆が早い、天才なんです。
私もいち観客の気分で、どうなっていくのかがすごく楽しみです。ピョートルとエカチェリーナはどうなるんだろう?子どもが生まれたけれど、幸せな家庭を築けるんでしょうか?まだ分かりませんけれど、すごく楽しみです。私はいつもエカチェリーナの味方ですよ。
行きましたね。『マレフィセント』で...、そうそう!東京に行って、ロボットカフェに行ったのを覚えています。思い出した!楽しい夜を過ごしました。その一度きりですね。本当にまた行きたくて堪らないんですよ。旅行もしばらくしていなくて......。またすぐにでも日本に行って、直接皆さんにお会いしたいです。今はこういう状況ですからね......。
ええと、沢山あります。しばらく前ですけど......、ショッピングが楽しかった。私、お買い物大好きなんです。どこに行ったんだっけな?とにかく沢山買い込みました。それから素晴らしいディナーも。本当に素晴らしいディナーでした。特に思い出されるのはそれですね......。
あっ、プレミアイベントが素晴らしかったんです!『マレフィセント』のプレミアで一番素晴らしかった。人が多くて、本当に大勢だったんです。映画を再現して、スモークが焚かれて、ドラゴンが出てきて、アンジェリーナが台座にいて。すっごく楽しかった。忘れられません。まるでディズニーランドでした。
日本の皆さんが大好きです。エカチェリーナのことも好きになっていただけたら嬉しいです。シーズン2も、前シーズン同様楽しんでくださいね!