「エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY」で自由奔放なホームズの良き理解者である、トーマス・グレッグソン警部を演じるエイダン・クイン。
1959年生まれの60歳、エイダンの端正かつ愛嬌ある顔立ちは多くの女性ファンから支持されてきた。
その女性人気を買われてか、1998年から2004年にかけて米国で放送され、日本でも大きな反響を呼んだ「セックス・アンド・ザ・シティ」への出演を本格的に検討されていたという。
「セックス・アンド・ザ・シティ」のクリエイター、ダレン・スターが明かしたもので、エイダンの起用が検討されたのは、ずばり“エイダン”役。実際には、ジョン・コーベットが演じていた、キャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)の恋人役だ。
米エンタメ誌の取材に、スターは「僕らは最初エイダン・クインの起用を考えていたのだけど、彼はスケジュールの都合がつかなかった」と当時を振り返る。「そこで僕は大好きだった『たどりつけばアラスカ』に出演していたジョン・コーベットはどうかと皆に提案してみた。彼はさっぱりとした、かっこいい男なんだ」
そのままジョンの起用が決まったが、すでに製作側でイメージが出来上がっていたのか、“エイダン”という役名だけ劇中で採用されることとなったという。
そして、「セックス・アンド・ザ・シティ」でキャリーの恋人といえば、もう一人思い出すのが、ミスター・ビッグ。実はミスター・ビッグも企画の段階では他の俳優の名前が挙がっていた。『ディパーテッド』など映画出演も多い、売れっ子アレック・ボールドウィンだ。
しかし、アレックの起用はならず、スターはクリス・ノースと面談を行った。
「(クリスが出演していた)『ロー&オーダー』を見たことがなかったのだけど、実際会ってみて彼は完璧だと感じた。そして最初の本読みの時に、すっかり惚れ込んでしまった。クリスがミスター・ビッグそのものだとは言わないけれど、彼はあの役を人間味のある男にしてくれたよ」
超人気番組だから想像するのが楽しい“タラレバ”キャスティング。一人入れ替わるだけでも、また違ったムードの作品になっていたことだろう。
<「ew.com」 2016年3月23日>