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海外ドラマ最新レポート Vol.150 「メンタリスト」のロビン・タニー アートなのか家なのか? こだわりの豪邸を語る

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メンタリスト」のロビン・タニーが、ビバリーヒルズに建つ豪華な自宅を米の建築雑誌にて公開した。

 
米国で人気のインテリアデザインに、ミッドセンチュリーと呼ばれるスタイルがある。1950年代に米国で生まれたスタイルの一種で、海外ドラマ好きには「マッドメン」の世界といえば、イメージが沸くだろう。ロビンが、夫のニッキー・マーメットさん、そして一人息子のオスカー君と暮らす豪邸がまさにミッドセンチュリー・スタイルだ。
 
ロビンが前の自宅を売りに出したのが、2014年。その前後から、ロビンはニッキーさんとの暮らしにそなえ、家探しを始めていた。条件は20世紀半ばのスタイルをそのまま残した家屋であること、ドライブウェイと裏庭があること、他にモロモロ。
 
夫婦がようやく見つけたのが、かつて建築家モリス・ラヴィーンが自宅として、こだわり抜いて完成させた、この豪邸だった。4つのベッドルームに3つのフルバスルーム、1つのシャワールーム、裏庭にはプールがあり、ミッドセンチュリーのインテリアも現存している。自然光にあふれた家屋は、まさに夫婦の理想だった。
 
「オーナー(ラヴィーン)が自分のために建てた家だから、とても愛情をかけて手入れしていたのね、どこも壊れてないの。キッチンのガスレンジだって元から備え付けられていたものなのよ」家屋が最高だから、家具にもこだわった。「最初の2年は家具が集まらなかったの。家に来たお客さんたちは、私たちがまだここに住んでると思ってなかったみたい」そのこだわりは、夫ニッキーさんの方が強かった。
 
実は、ニッキーさんはロバート・ダウニー・Jr.などセレブをクライアントに抱える一流インテリア・デザイナーなのだ。ニッキーさんの理想は、1960年代のエレガンスに現代風のテイストを混ぜた美。その美探しに付き合ったロビンは「インテリア・デザイナーと暮らすということは、靴職人の息子が靴を履いていないようなもの」と、当時を思い出しちょっぴり皮肉。自身の美意識に合うものが見つかるまで、たとえ不便だとしても、一切の妥協はありえなかったのだ。
 
「ニッキーはセレブの豪邸をいくつも手掛けているから、ときどきケンカになることもあるのよ。だって彼は、『そこに座っちゃダメだよ、それはアートなんだから』なんて言うのよ。私は言ってやるの『アートは壁に飾るものでしょ、私は壁になんて座ったりしないわ』って」
 
時に意見は食い違うが、目指すのは夫婦とも同じ、自分たち家族だけのオリジナルの家。「家具屋さんで一気に家具を揃えることができるのは分かってる。だけど自分の家づくりは旅のようなものだと思っているの。だから時間も手間もかけて、少しずつ揃えているのよ」
 
インテリア・デザイナーであるニッキーの意見がたくさん取り入れられているのは仕方ない。けれど、ロビンらしさも一つ。キッチンカウンターには、アニメに出てくるようなウサギ型のクッキージャーを置いているのだ。調和された空間を壊すことはないけれど、どこかユーモラス。
 
「私って、ちょっぴり気まぐれなの」とロビン。お洒落にキメるばかりじゃない、自分の魅力をしのばせるのも、ベテラン女優のなせるワザなのだろう。
 
 
<「architecturaldigest.com」 7月2日>