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スタートレック ディスカバリー」で、USSディスカバリーの船長、ガブリエル・ロルカを演じている俳優のジェイソン・アイザックス。英米で息の長い俳優人生を送るジェイソンは、ただ今何度目かのブレイク中。出演作が次々待機する売れっ子状態だ。
ジェイソンは英国出身の56歳。端正かつ厳格な顔立ち、演劇学校出身の確かな演技力で早くから頭角を表してきた。米国で最初にブレイクしたのは2000年の『パトリオット』 。その後『ハリー・ポッター』シリーズに出演、全世界的に名前を知られることに。
TVシリーズにも積極的に出演し、3シーズン続いた「ブラザーフッド」は米TVでの初主演作となった。そして近年の出演作ラッシュのきっかけとなったのが、「スタートレック ディスカバリー」。ジェイソンはロルカ船長を演じながら、映画やネットフリックスのシリーズにも出演している。
俳優として大成功を収めているジェイソンだが、子どもの頃の夢は違っていた。「(サッカーチームの)リバプールに入って、ワールドカップでブラジルと対戦すること」
英リバプール生まれのジェイソン、地元リバプールFCの大ファンなのだ。スリムな体型を保つために今でも時々サッカーボールを蹴る。「サッカーボールを追いかけてるよ。それかカメラが廻っていたら、走ったりジャンプしたり、敵の肺めがけてパンチをくらわすこともあるなあ。カメラが無ければおとなしいもんさ」
アクションのイメージはほとんどないが、必要とあれば準備は出来ている。意外にも“静”ではなく、“動”の人らしい。家族と過ごすバケーションも活動的だ。「いつも子どもたちとは離れて暮らしているから、彼女たちの学校が休みの時には、とてつもない家族旅行の思い出を練っているよ。たとえば砂漠で迷子になるとか、山から落っこちたりするような。まあ、子どもたちは家にいて、友だちと遊ぶ方が楽しいみたいだけどね」家族と会えない時間が多いから、その分、家族を思っている。
そして愛妻家でもある。「人生で重要なことの全ては妻のエマが教えてくれた」学生時代の友人エマさんとは、2001年に結婚。2人の娘を育てる、人生最良のパートナーでもある。「エマと手をつないでいる時が一番幸せかな。テニスコートにいるのも好きだね。二つを一緒に組み合わせた経験はまだないけれど」
米国での活動歴も長くなったが、ハリウッドスターらしさがないのも、飽きがこないジェイソンの魅力の一つ。「日々人生に感謝。あの時あの場所であの人と…なんて考えないこと。僕だって失敗の方が多い。それが人生じゃないか!」人生を前向きに、そして時々イングリッシュ・ジョーク。ジェイソンの何度目かのブレイクはまだまだ続きそうだ。
<「ft.com」 4月5日>