12月のスーパー!ドラマTVの目玉は特別企画「~令和最初の年末年始一挙放送」ではあるが、『アフェア 情事の行方 シーズン3』の開始も楽しみ。
妻子がいる男性ノア(ドミニク・ウエスト)と夫がいる女性アリソン(ルース・ウィルソン)の不倫で幕を開けた本作だが、ノアとアリソンはなぜか警察の事情聴取を受け……。そんな展開をノアとアリソン、2人の異なる視点から描いたのが斬新だったシーズン1。
シーズン2はエスカレートし、ノアの妻ヘレン(「ER 緊急救命室」でアビー役を演じたモーラ・ティアニー)とアリソンの夫コール(ジョシュア・ジャクソン)の視点も加わって物語は深みを増し、そして最終話ではノアとアリソンを巻き込んだ事態が意外な結末を迎えてびっくり。
そして気になるシーズン3だが、ストーリーを異なる視点から描くアプローチは控えめになるが、事件(?)の謎に迫るというミステリー性が薄まるためだろう。むしろ、心に傷を負った大人の男女が繰り広げるアンサンブルドラマとして進化し、おっさんである筆者は自分だったらどうするかを想像させられるのが面白い。
ネタバレにならないので明かすと、中盤からパリも舞台となり、フランスの名女優イレーヌ・ジャコブ(カンヌ国際映画祭で受賞歴あり)が登場し、映画も好きな筆者は唸った。
さらに先日、遅ればせながら『刑事ジョン・ルーサー』を初めてじっくり見たが、ルース・ウィルソンって本当にきれいだよなぁと再確認。くちびるの両端が上がった、いわゆるアヒル口だが、眉毛も魅力的。本作のノアがそそられたのも納得だ。ウィルソンはスーパー!ドラマTVが放送した『ミセス・ウィルソン』では主演と製作総指揮を務めた。
さて本作は2019年8~11月にシーズン5が全米放送。一部のキャラが去ったのは残念だが、海外ドラマ好きには『トゥルーブラッド』でおなじみのアンナ・パキンがレギュラー出演。しばらく楽しませてくれるだろう。
【アメリカTVライター 池田敏 2019/11/27】