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海外ドラマ最新レポート Vol.166 「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のジム・パーソンズ、シェルドン役は奇跡のマッチング!?

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「フレンズ」や「フルハウス」などシットコムの放送時間は通常30分。CMなどを抜かせば正味は20分少々だ。その短い時間の中で番組の魅力を引き出すには、ウィットに富んだ脚本とチャーミングな登場人物が欠かせないだろう。
 
配信シリーズがもてはやされる昨今、地上波(ネットワーク)最後の大ヒット・シットコムとも言われる「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」も成功の理屈は同じ。理系男子をフューチャーした斬新かつスマートな脚本に加え、その脚本にはめ込んだかのような出演者たちも愛すべきキャラクターへと成長した。
 
その中で、最も完璧なキャスティングと言えるのが、主役のシェルドンを演じたジム・パーソンズだ。
 
米で11月に発売された「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」コンプリート・シリーズ・ボックスセットの特典映像で、クリエーターらが、ジムのキャスティングについて語っている。
 
「当時は、ジムもまだ俳優としてのキャリアは浅かった。『Judging Amy』(エイミー・ブレネマン主演のTVドラマシリーズ)に何話か出ていたけれど、活躍の場は主に舞台だった。僕らは彼をキャスティングできて、とてもラッキーだったね」(番組のキャスティングディレクター)
 
シェルドン役のために、彼らが本格的にオーディションしたのは、結局ジム一人だったとか。それほどオーディションは完璧だった。クリエーターの一人、ビル・プラディも当時を思い出す。
 
「こんな役者、見たことないと思ったね。興奮したよ」
 
プラディが「彼で決まりだ!」とボルテージを上げる一方で、もう一人のクリエーターでシットコムの天才、チャック・ロリーは(まぐれじゃないの?)と疑ってかかっていたという。しかし、実際にジムの演技を見て、ロリーは自分の間違いを認めた。
 
「ジムには驚いた。目の前で何が起こっているか信じられなかったくらいだ。自分のキャラクターをあそこまで作り上げた役者を、ジムの他に見たことがなかったよ。面白くって、感動的。それなのにリアルなんだ。神に感謝したよ。もうやるしかないって気分だったね」
 
クリエーター陣も腰を抜かしたシェルドン以上にシェルドンだったジム。まさに奇跡のキャスティング、いやマッチングだったのだ。その出会いに感謝したのはクリエーター陣だけではなかった。シェルドンに出会ったジムも一目惚れだった。
 
「彼の台詞は短いのに、必要なことがすべて網羅されていた。なんて効率的なんだろうと思ったよ。僕の耳にはまるで歌を歌ってるみたいに聞こえたんだ」
 
大ヒット作の裏には常に最高のキャスティングあり。ジムにとってもシェルドンは一世一代の当たり役といえるだろう。
 
 
<「metro.news」 11月12日>