コロナ禍の影響で、ハリウッドでもTVや映画の撮影が、5月半ば現在も停止されている。シーズンフィナーレの時期を迎えたTV界では、多くの番組がエピソード数の短縮を余儀なくされたが、その中で「
ブラックリスト」の試みに注目が集まっている。
「ブラックリスト」は現在シーズン7を放送中。3月半ばの撮影停止を受け、全19話に短縮された。しかし撮影分はシーズンフィナーレとなる第19話途中まで。フィナーレ完結のため、知恵を絞ったプロデューサー陣のたどり着いた策が、アニメを交えたハイブリット版エピソードの制作だ。
シーズン7第19話「The Kazanjian Brothers」は半分が通常どおりに撮影済み。つまりその残り半分をアメコミのようなアニメーションで完成させることにしたのだという。
もちろん新たにアニメ部分を制作したアニメーター、画面を編集したエディターらは職場を離れたリモートで作業。出演者のジェームズ・スペイダー、メーガン・ブーンらも、声の収録は自宅で行ったのだとか。
動画サイトなどでは、一部アニメシーンをプレビュー公開。「ブラックリスト」そのもののハードボイルドなムードとマッチして、意外にも違和感のない世界が生まれている。
米での放送日は5月15日。業界注目の妙案が、視聴者からどのように受け止められるか楽しみだ。
<「variety.com」 5月5日>