米CBSの人気ドラマシリーズ「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」が、4月26日にシーズンフィナーレを放送した。シーズン11を終え、クリス・オドネルと共に主演を務めるLL・クール・Jが、米オンラインメディアのインタビューに答えている。
LL・クール・Jは、弱冠16歳でラッパーとしてデビュー、ラップミュージック初期を支えた貢献者の一人として知られる。そんなレジェンドなLLが音楽活動に身を置きながら、「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」の主演に。ややコンサバティブなイメージのある「NCIS」シリーズとっては冒険的なキャスティングだったに違いない。2009年からスタートした番組は、シーズン11の放送を終え、エピソード数は261話を数える。今や立派なお茶の間のロングラン番組だ。
「こんなに長く一つの作品に関わっていると、僕らは家族以上の存在に感じるんだ」
2009年当時はまだまだラッパー色が強かったLL、トンがっていた気持ちもあったかもしれない。11年の年月が経ち、自身も大きく変わったはずだ。「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」のキャストやスタッフは同僚であり、友人であり、長年の時間を共にしてきた家族のような存在である。
しかし、LLはシーズン数やエピソード数にこだわっているわけではない。
「エピソードの数自体はそれほど重要じゃないと思うんだ。それより番組をどれだけ真剣に考えられるか、どれだけ気にかけていられるか。そして番組や自分のキャラクターについて、常に新しい何かを発見することができるのか。それが大切なんじゃないかと思ってる」
番組へ全力でコミットする姿勢、その真摯な取り組みこそ「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」全キャスト&スタッフに一致した思い。そしてその皆の思いがこれまでの11シーズンを生んできた。
「時々、僕らの足跡を振り返ってみて、『ワォ、これって凄いじゃないか!』なんて自分たちを褒めたくなることがある。僕らの番組は全TVドラマ史の中で20番目に入るか入らないかのロングランなんだ。頑張ったと思えるよ」
それでも、LLたちは肩を叩きあって称え合うより、次なるエピソードに向かうのが好きだ。「満足はしていない。撮影の時はいつでも『さあ、今日一日が始まるぞ、この脚本に命を吹き込もうじゃないか』って気合を入れるのさ」
「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」はお茶の間の人気に加え、最近ではネット配信でも好調だという。11シーズンはゴールではない。LLが次に足跡を振り返るとき、そこに積み重ねられた数はどれだけだろうか? まだ目指すところ道半ばだ。
<「forbes.com」 4月24日>