CBSの有料配信サービスCBS All Accessが、新生「スタートレック」シリーズの最新作となる、「Star Trek : Strange New Worlds（原題）」の制作を発表した。

 

新シリーズ「Star Trek : Strange New Worlds（原題）」で主役となるのは、アンソン・マウント演じるクリストファー・パイク。「スタートレック ディスカバリー」シーズン２では、一時的にUSSディスカバリー号の船長となったが、新シリーズでは、元のUSSエンタープライズ号船長としての活躍が描かれる。

 

パイク・USSエンタープライズ号船長を支えるのは、こちらも「スタートレック ディスカバリー」シーズン２に登場したスポック（イーサン・ペック）とナンバーワン（レベッカ・ローミン）。

 

おなじみスポックは「スタートレック」の顔とも言えるアイコン的キャラクター。バルカン人の血を引くスポックは、感情を持たず、豊富な知識と地球人離れした頭脳で船長を助ける技術主任だ。ナンバーワンは「宇宙大作戦／スタートレック」のパイロット版でパイク船長の右腕として初登場した副長。共に新シリーズではUSSエンタープライズ号の任務遂行に欠かせないキャラクターになる。

 

新シリーズの舞台は、オリジナルである「宇宙大作戦／スタートレック」の約10年前。まだカーク（ウィリアム・シャトナー）がUSSエンタープライズ号船長となる以前の時代だ。パイク船長率いるUSSエンタープライズ号が、スポック、ナンバーワンらと共に宇宙を旅し、新しい世界を探ってゆくという。

 

新シリーズを手掛けるのは、「スタートレック ディスカバリー」同様、アキヴァ・ゴールズマン、アレックス・カーツマンら頼もしい製作陣。カーツマンはすでに興奮を隠せない。「スタートレック ディスカバリー」シーズン２で、パイク、スポック、ナンバーワンの登場を示唆してから、ファンの激しい熱狂に心を揺さぶられていたのだ。

 

「彼ら（パイク、スポック、ナンバーワン）は『スタートレック』の世界において深い深い意味を持つキャラクターたちであるにもかかわらず、語られているストーリーはわずかでしかありません。私たちの舵取りによって、エンタープライズ号、そのクルー、そしてファンの皆さんと一緒に『スタートレック』ユニバースにおける新しい物語の開拓を進めていこうではありませんか」（カーツマン）

 

また、新シリーズにおいて、あるチャレンジを宣言するのが、ゴールズマン。オリジナル「宇宙大作戦／スタートレック」の踏襲を試みるという。

 

「私たちは『スタートレック』の原点回帰を考えています。つまり新シリーズは前向きで明るい楽観主義、そして各エピソードごとに完結させるのです。もちろん、キャラクターの成長やストーリーの展開においては、エピソードを重ねることで変化してゆくでしょう。しかしこれまでの『スタートレック ディスカバリー』や『スタートレック：ピカード』とは違い、新シリーズは一話完結型の構成になります」

 

「スタートレック ディスカバリー」や「スタートレック：ピカード」は連続シリーズ型で一シーズンを構成していたのに対し、新シリーズ「Star Trek : Strange New Worlds（原題）」は、各エピソードごとに話を完結させる構成になるという。一話完結型だったオリジナルの「宇宙大作戦／スタートレック」にぐっと近くなると言えるわけだ。

 

少し毛色が変わる「Star Trek : Strange New Worlds（原題）」。新しい船出に多くのファンの視線が注がれている。

 

制作、配信開始の時期は未定。

 

 

＜「variety.com」 5月15日＞