「
NCIS: LA 極秘潜入捜査班」で、ディークスを演じるエリック・クリスチャン・オルセン。無鉄砲でお気楽者、LAらしい陽気なキャラクターを好演するエリックは、演じる以外にもう一つの才能を披露している。それは脚本家としての才能だ。
エリックが手掛けたのは、「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」シーズン11第10話「Mother」(原題)。ヘティ(リンダ・ハント)を中心としたエピソードでファン人気の高い一話だ。仕事仲間のババール・ペールザーダと共同執筆した同エピソードについて、エリックが米オンラインサイトで話している。
「初めてアイデアを(製作総指揮のR・スコット・ゲミルに)プレゼンしたのは、(放送される)2年も前のことだよ。書いてみたい内容について、どう展開していくのか話したんだ」
同エピソードが放送されたのは、2019年の12月。その2年以上前からアイデアは温められていた。
「僕がやりたいのはこれだと分かっていた。脚本執筆だよ、勉強もしてきた。演技の方で稼げるようになったから、少し離れていたけれどね」以前から脚本に興味があり、3年前には企画会社も立ち上げている。本格的にストーリー作りに取り組むうち、「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」への意欲がさらに沸いてきたのだという。
「まだ語られていないキャラクターのストーリーがあるんじゃないかと思ったんだ。そこを掘り下げてみたくなった」そこで頭に浮かんだキャラクターがヘティだった。エリック自身、同シリーズで一番好きなキャラクターだという。それを痛感させられたのが、2018年夏に起こったリンダの交通事故。
「彼女が事故で不在の間、番組に何か大切なものが欠けているように思えた。視聴者も同じだったろう。彼女の存在、彼女の視点が番組にとっての強さであり魅力、そして僕らチームにとっても機動力なんだ。だから脚本を書くチャンスが与えられると分かった時、僕は彼女についてのストーリーを書きたいと思った」
かくして放送された同エピソードは「想像していたより、ずっと褒めてもらえた」と上々の出来。次のエピソード執筆の期待も高まる。
「アイデアは15本くらいあるよ」と自信もつけた。それでもツワモノの脚本家が腕を鳴らす「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」では、早々エリックに出番が廻ってくるわけではない。
「前回で何が失敗だったのか、次はどうすべきかも分かっている。アイツにまた書かせてみようと声がかかったら、ぜひまた挑戦したいね」
準備は万端。エリックはその時を待っている。
<「cartermatt.com」 2019年11月26日>