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海外ドラマ最新レポート Vol.243 第72回エミー賞授賞式 コロナ禍の中、リモートで開催

米TV界の名誉、第72回エミー賞授賞式が、現地時間の20日に開催された。

 

例年LAエリアの劇場にて、ノミネートされたスターらが一堂に集まり、授賞式が華やかに行われるエミー賞も、コロナ禍の今年は例外。米国では現在でも毎日数万人単位の新規患者が報告されており、一時はエミー賞の開催も危ぶまれていた。

 

未曽有の状況下でも、ハリウッドのエンターテイメントは健在だ。授賞式の司会は陽気な笑いで人気のコメディアン、ジミー・キンメル。会場となったLAダウンタウンのステイプル・センターでは、スターが居並ぶはずの観客席にスターの写真が代わりに置かれた。

 

最初のプレゼンター、ジェニファー・アニストンが登場。笑い声も拍手もない会場だが、笑顔は忘れない。誇張されたソーシャルディスタンスをジョークの種に、ジミーと共にリモートで行われる今回のエミー賞を説明。各部門のノミネートはリモート画面でつながれ、授賞者には前もって届けられていた箱が自動的に開き、トロフィーを受け取ることができる仕組みだという。

 

ノミネートされたスターたちは、それぞれ自宅やパーティ会場から発表の瞬間を待つ。通常の授賞式に比べると、派手なドレスに身を包むスターは少なかったが、それでもスターたちのサービス精神は旺盛だ。エミー賞を盛り上げようと、ゲストスターたちもお祭り騒ぎを演出した。

 

また、医療従事者、宅配便ドライバーら、いわゆるエッセンシャルワーカー(生活維持に欠かせない職業の従事者)もプレゼンターとして登場。ハリウッド流の感謝を表現した。

 

この日、受賞した作品のうち、カナダ産のコメディ「シッツ・クリーク」が大勝。コメディ部門の主要部門を独占という偉業を達成した。

 

ドラマ部門の主演女優賞でも歴史が生まれた。若手女優のゼンデイヤ(「ユーフォリア/EUPHORIA」)が初受賞。24歳での主演女優賞受賞は史上最年少で、ローラ・リニーやサンドラ・オーら実力派のベテランを差し置いてのサプライズ栄冠となった。

 

放送プラットフォーム別の受賞数では、ノミネート数で他を圧倒していたネットフリックスがわずか2と惨敗。代わりにノミネート数で2位のHBOが、ドラマ部門作品賞の「キング・オブ・メディア」、リミテッド・シリーズ部門作品賞の「ウォッチメン」の2冠を含む11を稼ぎ、この日の勝者となった。

 

主要部門の受賞は以下の通り。

 

<ドラマ・シリーズ部門>

 

作品賞

 

「キング・オブ・メディア」

ベター・コール・ソウル

「ザ・クラウン」

「The Handmaid's Tale侍女の物語」

「キリング・イヴ/Killing Eve」

「マンダロリアン」

「オザークへようこそ」

「ストレンジャー・シングス 未知の世界」

 

主演男優賞

 

ジェレミー・ストロング 「キング・オブ・メディア」

ジェイソン・ベイトマン 「オザークへようこそ」

スターリング・K・ブラウン 「THIS IS US 36歳、これから」

スティーヴ・カレル 「ザ・モーニングショー」

ブライアン・コックス 「キング・オブ・メディア」

ビリー・ポーター 「POSE」

 

主演女優賞

 

ゼンデイヤ 「ユーフォリア/EUPHORIA」

ジェニファー・アニストン 「ザ・モーニングショー」

オリヴィア・コールマン 「ザ・クラウン」

ジョディー・カマー 「キリング・イヴ/Killing Eve」

ローラ・リニー 「オザークへようこそ」

サンドラ・オー 「キリング・イヴ/Killing Eve」

 

助演男優賞

 

ビリー・クラダップ 「ザ・モーニングショー」

ジャンカルロ・エスポジート 「ベター・コール・ソウル」

ブラッドリー・ウィットフォード 「The Handmaid's Tale侍女の物語」

マーク・デュプラス 「ザ・モーニングショー」

ニコラス・ブラウン 「キング・オブ・メディア」

キーラン・カルキン 「キング・オブ・メディア」

マシュー・マクファディン 「キング・オブ・メディア」

ジェフリー・ライト 「ウエストワールド」

 

助演女優賞

 

ジュリア・ガーナー 「オザークへようこそ」

ローラ・ダーン 「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」

メリル・ストリープ 「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」

ヘレナ・ボナム=カーター 「ザ・クラウン」

サミラ・ワイリー 「The Handmaid's Tale侍女の物語」

フィオナ・ショウ 「キリング・イヴ/Killing Eve」

サラ・スヌーク 「キング・オブ・メディア」

タンディ・ニュートン 「ウエストワールド」

 

ゲスト男優賞

 

ロン・ケパ・ジョーンズ  「THIS IS US 36歳、これから」

アンドリュー・スコット  「ブラック・ミラー」

ジェームズ・クロムウェル 「キング・オブ・メディア」

ジャンカルロ・エスポジート 「マンダロリアン」

マーティン・ショート 「ザ・モーニングショー」

ジェイソン・ベイトマン 「アウトサイダー」

 

 

ゲスト女優賞

 

チェリー・ジョーンズ 「キング・オブ・メディア」

シシリー・タイソン  「殺人を無罪にする方法」

ラヴァーン・コックス 「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」

ハリエット・ウォルター 「キング・オブ・メディア」

アレクシス・ブレデル 「The Handmaid's Tale侍女の物語」

フィリシア・ラッシャッド 「THIS IS US 36歳、これから」

 

 

<コメディ・シリーズ部門>

 

作品賞

 

「シッツ・クリーク」

「ラリーのミッドライフ★クライシス」

「デッド・トゥ・ミー 〜さようならの裏に〜」

「グッド・プレイス」

「インセキュア/insecure」

「コミンスキー・メソッド」

「マーベラス・ミセス・メイゼル」

「What We Do in the Shadows(原題)」

 

主演男優賞

 

ユージン・レヴィ 「シッツ・クリーク」

アンソニー・アンダーソン 「black-ish (原題)」

ドン・チードル 「Black Monday(原題)」

テッド・ダンソン 「グッド・プレイス」

マイケル・ダグラス 「コミンスキー・メソッド」

ラミー・ユセフ 「ラミー 自分探しの旅」

 

主演女優賞

 

キャサリン・オハラ 「シッツ・クリーク」

クリスティナ・アップルゲイト 「デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~」

レイチェル・ブロズナハン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

リンダ・カーデリーニ 「デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~」

イッサ・レイ 「インセキュア/insecure」

トレーシー・エリス・ロス 「black-ish (原題)」

 

助演男優賞

 

ダン・レヴィ 「シッツ・クリーク」

アンドレ・ブラウアー 「ブルックリン・ナイン-ナイン」

ウィリアム・ジャクソン・ハーパー 「グッド・プレイス」

アラン・アーキン 「コミンスキー・メソッド」

スターリング・K・ブラウン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

トニー・シャルーブ 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

マハーシャラ・アリ 「ラミー 自分探しの旅」

キーナン・トンプソン 「サタデー・ナイト・ライブ」

 

助演女優賞     

 

アニー・マーフィー 「シッツ・クリーク」

ベティー・ギルピン 「GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」

ダーシー・カーデン 「グッド・プレイス」

イヴォンヌ・オージ 「インセキュア/insecure」

アレックス・ボースタイン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

マリン・ヒンクル 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

ケイト・マッキノン 「サタデー・ナイト・ライブ」

セシリー・ストロング 「サタデー・ナイト・ライブ」

 

ゲスト男優賞

 

エディ・マーフィ 「サタデー・ナイト・ライブ」

フレッド・ウィラード 「モダン・ファミリー」

デーヴ・パテール 「モダン・ラブ」

アダム・ドライバー 「サタデー・ナイト・ライブ」

ブラッド・ピット 「サタデー・ナイト・ライブ」

ルーク・カービー 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

 

ゲスト女優賞

 

マーヤ・ルドルフ 「サタデー・ナイト・ライブ」

アンジェラ・バセット 「A Black Lady Sketch Show(原題)」    

フィービー・ウォーラー=ブリッジ 「サタデー・ナイト・ライブ」

マーヤ・ルドルフ 「グッド・プレイス」

ワンダ・サイクス 「マーベラス・ミセス・メイゼル」

ベット・ミドラー 「ザ・ポリティシャン」

             

 

<リミテッド・シリーズ/TV映画部門>

 

リミテッド・シリーズ 作品賞

 

「ウォッチメン」

「リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密」

「Mrs. America(原題)」

「アンビリーバブル たった1つの真実」

「アンオーソドックス」

 

■TV映画 作品賞

 

「バッド・エデュケーション」

「アメリカの息子」

「ドリー・パートンのハートフルソング:オールド・ボーンズ」

「エルカミーノ:ブレイキング・バッド THE MOVIE」

「アンブレイカブル・キミー・シュミット:キミーVS教祖」

 

主演男優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)

 

マーク・ラファロ 「アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー」

ジェレミー・アイアンズ 「ウォッチメン」

ヒュー・ジャックマン 「バッド・エデュケーション」

ポール・メスカル 「ふつうの人々」

ジェレミー・ポープ 「ハリウッド」

 

主演女優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)

 

レジーナ・キング 「ウォッチメン」

ケイト・ブランシェット 「Mrs. America(原題)」

シーラ・ハース 「アンオーソドックス」

オクタヴィア・スペンサー 「セルフメイドウーマン 〜マダム・C.J.ウォーカーの場合〜」

ケリー・ワシントン 「リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密」

 

助演男優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)

 

ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世 「ウォッチメン」

ディラン・マクダーモット 「ハリウッド」

ジム・パーソンズ 「ハリウッド」

タイタス・バージェス 「アンブレイカブル・キミー・シュミット:キミーVS教祖」

ジョヴァン・アデポ 「ウォッチメン」

ルイス・ゴセット・ジュニア 「ウォッチメン」

 

助演女優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)

 

ウゾ・アブダ 「Mrs. America(原題)」

ホランド・テイラー 「ハリウッド」

マーゴ・マーティンデイル 「Mrs. America(原題)」

トレイシー・ウルマン 「Mrs. America(原題)」

トニ・コレット 「アンビリーバブル たった1つの真実」

ジーン・スマート 「ウォッチメン」

 

 

 

<「variety.com」    9月20日>