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海外ドラマ最新レポート Vol.298  新型コロナから回復した「ブラックリスト」シリーズのライアン・エッゴールド、治療剤開発に自身の血漿を寄付

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ブラックリスト」「ブラックリスト リデンプション」のライアン・エッゴールドは、9月、自身のインスタグラムで新型コロナウィルスに感染していたことを明かしていた。幸いにも軽症に終わり、現在は主演のドラマシリーズ「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」に全力投球。最新シリーズの放送開始に合わせ、米メディアの取材に答えた。
 
突然のコロナ感染の告白はファンを驚かせた。「風邪のような症状で呼吸困難になることはなかった」と綴るほど症状は軽かったのだろう、インスタの投稿を見る限り、ライアンは常にアクティブ。感染の気配すら感じさせなかったからだ。すでにエンジンはフル稼働中。「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」シーズン3の撮影も快調に進んでいるようだ。しかし自身の健康は完璧でも、安心しているわけではない。米国民のワクチン接種は進んでいるが、未だコロナが収束する気配が感じられないからだ。「僕の体験だけなら『(コロナを)心配し過ぎないで、怖がり過ぎないで』と言えるだろう。だけどそれは僕があくまでも幸運だったからなんだ。コロナで亡くなった方もたくさんいるし、今も酷い症状や後遺症に苦しんでいる方々がいる。やはり甘くみてはいけないんだ」
 
回復できたことに「ほっとしている」とは正直な気持ち。だから軽症で済んだ幸運を分けてあげたいと、コロナ回復者を対象にした血漿ドネーション(献血)に積極的に参加している。「この恐ろしい時代に、僕にも何か人を助けることができないだろうかと」血漿療法は、欧米を中心に日本でも臨床研究が行われているもので、重い症状に苦しむコロナ患者への治療剤として期待されている。コロナ回復者の血液から採取した血漿には抗体が含まれている。その血漿をさらに濃縮し、より多くの抗体を含む高力価免疫グロブリンとして、治療法への利用を試みているのだという。
 
「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」では、病院の改革に挑む熱血医師を演じている。患者として心細い気持ちを味わったことは、ライアンの中で何かを変えたかもしれない。「(コロナを)恐れるばかりじゃなく、賢く戦うべきだなんだ」医療への信頼はより篤くなった。それをどう演技で表現するのか、今度は役者として人を助けたいと考えている。
 
 
<「usmagazine.com」  3月2日>