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海外ドラマ最新レポート Vol.303  「発見!ファミリー・ルーツ」製作総指揮のリサ・クドロー、コロナ禍の撮影難を語る

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英国発のリアリティショー「発見!ファミリー・ルーツ」、米国版の製作総指揮の一人が女優リサ・クドローだ。「フレンズ」のおとぼけフィービー役で知られるリサは、アイルランド滞在中にオリジナルの英国版を視聴、いたく感動を覚えたのだとか。「発見!ファミリー・ルーツ」は、毎回一人のセレブの先祖をたどり、そのセレブさえ知らなかったファミリーの歴史を掘り起こす。2010年から放送を開始、現在も続く人気番組だ。
 
シーズン11を製作中の現在、その行く手を阻んでいるのがコロナ禍だ。「『発見!ファミリー・ルーツ』製作の真っ最中だったけれど、撮影を止めざるを得なかった」と、悔しい気持ちを語るリサ。カリフォルニア州では、昨年の3月の半ば、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言により、全てのTV・映画製作がストップしたのだ。「一緒に働いていてくれたスタッフに申し訳なかった。本当に心苦しくなったわ。『発見!ファミリー・ルーツ』は基本的に旅番組だから、たくさんのスタッフが関わっている。なんとかギリギリまで仕事をしてもらって、お給料を支払いたかったのだけど」 女優としては、「フレンズ」のリユニオンを撮影予定だったが、もちろん中断。話題のシットコム復活が延期されたのも無念だろうが、「発見!ファミリー・ルーツ」の撮影中断は製作総指揮として厳しい現実だった。
 
「私たちはありとあらゆるケースを想定してみたの。ZOOMを使うことも考えた。だけど、すぐに却下よ。この番組の魅力の一つは先祖の歩いた道のりを実際にたどること。だから、先祖のいた場所に当人が行かなければ意味がないの。コンピューターの画面を見ながら、誰かが見つけてくれた歴史を教えてもらって『ああ、良かったね』って番組じゃないから」
 
コロナ禍で二度目の春を経て、カリフォルニア州ではTV・映画製作の撮影が進んでいる。「フレンズ」の公式インスタグラムはリユニオンの撮影が4月10日に終えたことを明かした。「発見!ファミリー・ルーツ」の再開はいまだ発表されていない。それでも、そこに自らの歴史をたどりたいセレブと、掘り起こしたくなる物語がある限り、素材は無限大だ。思わぬ中断をくらったが、予定の立たない旅ほどドラマチックなものはない。感動を必ず届けられると信じているから、リサは「発見!ファミリー・ルーツ」の再開を今も楽しみに待っている。
 
 
<「hollywoodreporter.com」  2020年5月18日>