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海外ドラマ最新レポート Vol.335  「サバイバー:宿命の大統領」のキーファー・サザーランド、映画『スタンド・バイ・ミー』を語る

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サバイバー:宿命の大統領」主演のキーファー・サザーランド、その青年時代の代表作と言えば映画『スタンド・バイ・ミー』だ。「24 TWENTY FOUR」など大ヒットTVシリーズで知られるキーファーにとっても印象深い傑作について、米オンラインサイトに語っている。
 
名優ドナルド・サザーランドの子として生まれたキーファーは子役から芸能活動を始めていた。地元カナダでは映画の主演も経験していたが、本格的に注目を浴びたのは『スタンド・バイ・ミー』の不良少年エース・メリル役。「オーディションでは本読みをしただけで、その場で採用してもらえた。そんなことは(当時)初めての経験だったよ」と『スタンド・バイ・ミー』オーディション時の記憶をたどるキーファー。ロブ・ライナー監督の作品『スパイナル・タップ』の大ファンで、そのライナー監督のお眼鏡にかなったことが嬉しかったとか。
 
役作りについてはライナー監督と話し合い、徹底的な憎まれ役でいこうと決めた。「骨の髄までワルな奴にしようと。残念なことだけど、どこの町にもあんな奴が一人はいるからね。彼はいじめっ子だ。映画を観た人が彼を嫌いになってくれたら、僕は上手く演じられたんだと思う」
 
映画の主役は今は亡きリヴァー・フェニックスを含む若い4人の少年たち。キーファーが彼らと一緒のシーンは多くなかったが、それでも朝早めに現場につくと、少年たちがお互いに台詞を練習し合う姿をよく見かけたとか。「リヴァーはとりわけ学びたいという欲求が強かった。上手くなりたいと願っていたんだろうね。実際とても優れていたと思う。彼は他の少年たちより一つ年上だったけど、それがすごく大きな違いを生んでいたのかもしれない。他の少年たちはその歳なりに子供っぽかったけれど、リヴァーだけは違った。僕にギターを教えてくれと頼んできたこともあったな」
 
少年たちにとっては、いじめっ子的な存在だったが、現場では若い彼らとも仲が良かったという。「監督のアクションがかかったら、僕は別人になるからね。僕は役と現実の自分を分けることができるんだ。僕は酷い役も演じてきたよ、エース・メリルもそのうちの一人さ」
 
酷い役、だったかもしれないが、キーファーにとって『スタンド・バイ・ミー』から始まる3作品(『ロストボーイ』『ヤングガン』)を演じた3年間は特別な時間だったとか。「あんな時間は二度とないだろうね。ある意味、映画の中の世界に僕も生きていた。あの夏、あの仲間たちを僕は決して忘れないよ」 20代始め、若手スターの階段をがむしゃらに駆け上った。キラキラとした思い出が詰まった『スタンド・バイ・ミー』。傑作は青春と同じく、これからも輝きが朽ちることはない。
 
 
<「theguardian.com」  8月9日>