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海外ドラマ最新レポート Vol.340  第73回エミー賞 感染防止対策万全に参加者出席の授賞式開催

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米TV界の優秀作品・人物を称える第73回エミー賞授賞式が、9月19日(現地時間)、ロサンゼルスにて開催された。ノミネートされたTVスターらが参加するエミー賞は2年ぶりだ。新型コロナの影響で、昨年はリモート形式のヴァーチャル授賞式を実行。感染防止対策を徹底した今年は、会場に参加者が出席した通常型に近い授賞式となった。感染防止対策として、換気の良い屋外にテント型会場を臨時設置したこと、参加者を600名程度に絞り招待者も一部に限定したこと、さらに参加者全員にワクチン接種とテスト陰性の証明書を提出させたという。現時点では万全の対策で臨んだ授賞式だが、式が進行するほどお祭りの熱は高まった。オープニングで肩を組んで歌を歌い、受賞した際にはハグで喜びを分かち合う。会場が狭くテーブルも近いだけ密状態は例年以上だ。
 
プレゼンターとして登場した俳優のセス・ローゲンは「こんな小さい会場に人を集めすぎてる。屋外でやるって聞いていたけれど、違うじゃないか。テントはきっちりテープで閉じられているし、屋根だってある。これだったら僕は参加しなかった。僕はスーパーで買った品物を(アルコールで)拭いてるくらいなのに」とブーイングのスピーチ。司会のコメディアン、セドリック・ジ・エンターテイナーが後からとりなしていたが、個々の意見を躊躇しない米国らしいスピーチだった。
 
この夜の最大の勝者は、ドラマ・シリーズ部門の「ザ・クラウン」。作品賞及び主演男優・女優賞を含む7つの賞を受賞した。英国女王エリザベス2世のストーリーをフィクションを交え描く米英の合作は、製作されている英ロンドンの特別会場からリモート参加。次々と受賞の喜びを語る出演者たちの英国アクセントのスピーチに、SNSでは「エミー賞って英国の賞だっけ? 」など皮肉なコメントも相次いだ。また、注目されていたプラットフォーム別の受賞数では、TVネットワークや有料プレミアムチャンネル以外の動画配信サービス、ネットフリックスが史上初めての最多受賞。クリエイティブ・アーツ・エミー賞と併せ44のエミー賞を獲得した。2位の有料プレミアムチャンネルHBO/定額制動画配信サービスHBO MAXは19と、大差で長年のライバルを突き放した。
 
第73回エミー賞授賞式、結果は以下の通り(★印が受賞作品・人物)
 
<ドラマ・シリーズ部門>
■作品賞
★「ザ・クラウン」
「ザ・ボーイズ」
「ブリジャートン家」
「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」
「マンダロリアン」
「POSE/ポーズ」
「THIS IS US 36歳、これから」
 
■主演男優賞
★ジョシュ・オコナー 「ザ・クラウン」
スターリング・K・ブラウン 「THIS IS US 36歳、これから」
ジョナサン・メイジャーズ 「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」
レジ=ジーン・ペイジ 「ブリジャートン家」
ビリー・ポーター 「POSE/ポーズ」
マシュー・リース 「ペリー・メイスン」
 
■主演女優賞
★オリヴィア・コールマン 「ザ・クラウン」
ウゾ・アドゥバ 「イン・トリートメント」
エマ・コリン 「ザ・クラウン」
エリザベス・モス 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
MJ・ロドリゲス 「POSE/ポーズ」
ジャーニー・スモレット 「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」
 
 
■助演男優賞
★トビアス・メンジーズ 「ザ・クラウン」
ジャンカルロ・エスポジート 「マンダロリアン」
O・T・ファグベンル 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
ジョン・リスゴー 「ペリー・メイスン」
マックス・ミンゲラ 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
クリス・サリヴァン 「THIS IS US 36歳、これから」
ブラッドリー・ウィットフォード 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
マイケル・ケネス・ウィリアムズ 「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」
 
■助演女優賞
★ジリアン・アンダーソン 「ザ・クラウン」
ヘレナ・ボナム=カーター 「ザ・クラウン」
マデリーン・ブルーワー 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
アン・ダウド 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
アーンジャニュー・エリス 「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」
エメラルド・フェネル 「ザ・クラウン」
イヴォンヌ・ストラホフスキー 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
サミラ・ワイリー 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
 
■ゲスト男優賞
★コートニー・B・ヴァンス 「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」
ドン・チードル  「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」
チャールズ・ダンス 「ザ・クラウン」
ティモシー・オリファント 「マンダロリアン」
カール・ウェザース 「マンダロリアン」
 
■ゲスト女優賞
★クレア・フォイ 「ザ・クラウン」
アレクシス・ブレデル 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
マッケンナ・グレイス 「The Handmaid's Tale/侍女の物語」
ソフィー・オコネドー 「ラチェッド」
フィリシア・ラッシャッド 「THIS IS US 36歳、これから」
 
<コメディ・シリーズ部門>
■作品賞
★「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
「black-ish(原題)」
「コブラ会」
「エミリー、パリへ行く」
「Hacks(原題)」
「The Flight Attendant(原題)」
「コミンスキー・メソッド」
「Pen15(原題)」
 
■主演男優賞
★ジェイソン・サダイキス 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
アンソニー・アンダーソン 「black-ish(原題)」
マイケル・ダグラス 「コミンスキー・メソッド」
ウィリアム・H・メイシー 「シェイムレス 俺たちに恥はない」
キーナン・トンプソン 「kenan(原題)」
 
■主演女優賞
★ジーン・スマート 「Hacks(原題)」
エイディ・ブライアント 「Shrill(原題)」
ケイリー・クオコ 「The Flight Attendant(原題)」
アリソン・ジャネイ 「Mom(原題)」
トレーシー・エリス・ロス 「black-ish(原題)」
 
■助演男優賞
★ブレット・ゴールドスタイン 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
カール・クレモンズ・ホプキンズ 「Hacks(原題)」
ブレンダン・ハント 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ニック・モハメッド 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ポール・ライザー 「コミンスキー・メソッド」
ジェレミー・スウィフト 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
キーナン・トンプソン 「サタデー・ナイト・ライブ」
ボウエン・ヤン 「サタデー・ナイト・ライブ」
 
■助演女優賞
★ハンナ・ワディンガム 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
エイディ・ブライアント 「サタデー・ナイト・ライブ」
ハンナ・エインビンデル 「Hacks(原題)」
ケイト・マッキノン 「サタデー・ナイト・ライブ」
ロージー・ペレス 「The Flight Attendant(原題)」
セシリー・ストロング 「サタデー・ナイト・ライブ」
ジュノー・テンプル 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
 
■ゲスト男優賞
★デイヴ・シャペル 「サタデー・ナイト・ライブ」
アレック・ボールドウィン 「サタデー・ナイト・ライブ」
モーガン・フリーマン 「コミンスキー・メソッド」
ダニエル・カルーヤ 「サタデー・ナイト・ライブ」
ダニエル・レヴィ 「サタデー・ナイト・ライブ」
 
■ゲスト女優賞
★マーヤ・ルドルフ 「サタデー・ナイト・ライブ」
ジェーン・アダムス 「Hacks(原題)」
イヴェット・ニコール・ブラウン 「A Black Lady Sketch Show(原題)」 
バーナデット・ピーターズ 「ゾーイの超イケてるプレイリスト
イッサ・レイ 「A Black Lady Sketch Show(原題)」
クリステン・ウィグ 「サタデー・ナイト・ライブ」
 
<リミテッド・シリーズ/TV映画部門>
■リミテッド・シリーズ 作品賞
★「クイーンズ・ギャンビット」
「I May Destroy You(原題)」
「Mare of Easttown(原題)」
「地下鉄道 自由への旅路」
「ワンダヴィジョン」
 
■TV映画 作品賞
★「ドリー・パートンのクリスマス・オン・ザ・スクエア」
「OSLO / オスロ」
「Robin Roberts Presents: Mahalia(原題)」
「シルヴィ -恋のメロディ-」
「フランクおじさん」
 
■主演男優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★ユアン・マクレガー 「HALSTON/ホルストン」
ポール・ベタニー 「ワンダヴィジョン」
ヒュー・グラント 「フレイザー家の秘密」
リン=マニュエル・ミランダ 「ハミルトン」
レスリー・オドム・ジュニア 「ハミルトン」
 
■主演女優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★ケイト・ウィンスレット 「Mare of Easttown(原題)」
ミカエラ・コール 「I May Destroy You(原題)」
シンシア・エリボ 「Genius: Aretha(原題)」
エリザベス・オルセン 「ワンダヴィジョン」
アニャ・テイラー=ジョイ 「クイーンズ・ギャンビット」
 
■助演男優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★エヴァン・ピーターズ 「Mare of Easttown(原題)」
トーマス・ブロディ=サングスター 「クイーンズ・ギャンビット」
ダヴィード・ディグス 「ハミルトン」
パーパ・エッシードゥ 「I May Destroy You(原題)」
ジョナサン・グロフ 「ハミルトン」
アンソニー・ラモス 「ハミルトン」
 
■助演女優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★ジュリアンヌ・ニコルソン 「Mare of Easttown(原題)」
レネイ・エリース・ゴールズベリイ 「ハミルトン」
キャスリン・ハーン 「ワンダヴィジョン」
モーゼス・イングラム 「クイーンズ・ギャンビット」
ジーン・スマート 「Mare of Easttown(原題)」
フィリッパ・スー 「ハミルトン」
 
 
<「emmys.com」    9月19日>