女優のエミリー・デシャネルが、主演したドラマシリーズ「
BONES ―骨は語る―」のオーディション秘話を明かしている。「まさかね、そんなこと考えもしなかったし、(当時は)やりたいとも思わなかった」
のちに12シーズンの付き合いとなる「BONES ―骨は語る―」との最初の出会い。オーディションを受ける際は、同じ役を何年も演じ続けることに否定的だったという。エミリーは、スティーヴン・キング原作のミニシリーズ「ローズレッド」で注目され、「
LAW & ORDER:性犯罪特捜班」などTVシリーズにゲスト出演するなど女優として幸運なスタートを切っていた。仕事に困っていなかったし、何より若かった。いろいろな作品に挑戦したいと思うのは当然だったろう。
「(『BONES ―骨は語る―』の)オーディションの話が来た頃、私はすでに他のTVシリーズのパイロット版を何本か撮っていた。パイロット版のシーズンも終わりに近づいていたと思うわ。オーディションに呼ばれることもほとんどなくなった頃だったから。そんな時に『BONES ―骨は語る―』のオーディションに呼ばれたの」「BONES ―骨は語る―」ではすでにデヴィッド・ボレアナズの出演は決まっていたが、共に主演となるブレナン役が空席のままだった。
「オーディションでは、クリエーターのハート・ハンソンやパイロット版のグレッグ・ヤイタネスが立ち会った。彼らは私のジョークに笑ってくれたから、気に入られたと分かったの」 エミリーも「BONES ―骨は語る―」で交わされる台詞の軽妙が気に入った。「二人のキャラクターの間で交わされる会話が素敵だった。テンポが早くてウィットに富んでいる。あの関係性が魅力だったわ」 デヴィッドとの相性を見るためだろう、オーディションでは二人での掛け合いもテストした。
「私はすごく脚本を気に入っていたから、上手く反応できたんだと思う。そこでデヴィッド・ボレアナズの登場よ。彼と脚本を読みあいながら、私は考えていたの、これが3年くらい続くんだろうなって」 3年どころか、二人の関係はそれよりもっと長く続いたことは言うまでもない。最初の想定よりもずっと長く関わった「BONES ―骨は語る―」。笑いの絶えない現場ではあったが、時にシビアも経験した。しかしそんな苦労を一瞬のうちに吹き飛ばした出来事があるという、ある少女との出会いだ。
「彼女は作品を見て、科学者になる勉強を始めたというのよ。たくさんの人にポジティブな影響を与えているんだと思うと、とても嬉しくなったわ」 エミリーの演じたブレナンは、少女たちのロールモデルとなっていた。「BONES ―骨は語る―」は終了したけれど、作品は永遠。ミニ・ブレナンがこれからも誕生することを、エミリーは心から願っている。
<「hollywoodreporter.com」 2019年6月4日>