米NBCで放送中の「ブラックリスト」新シーズンとなるシーズン10の更新が決まった。主演のジェームズ・スペイダーがトーク番組「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon（原題）」に出演した際、明かしたもの。

 

「今日の夕方、シーズン10の放送が更新されることが決まりました」 MCのコメディアン、ジミー・ファロンとのトーク中、ジェームズは高らかに発表した。ジミーは「おめでとうございます。いつも言っていますけれど、『ブラックリスト』はTVドラマのクオリティではありませんね、映画のようです。アクションや爆破シーンとか」と、更新は当然とばかりに持ち上げる。

 

作品の質を保ったまま継続することが難しいのは当然だが、昨今の事情がさらに拍車をかけている。新型コロナウィルス対策だ。「2020年の3月13日に撮影が中止になった。13日の金曜日だったな。僕らは（シーズン7の）第19話を撮影中だった」（ジェームズ） 未知のウィルスが引き起こしたパンデミック。2020年春、米国ではロックダウンが敢行され、TVの現場も例外なく撮影中止となった。

 

「残りの撮影ができないと分かって、僕らは視聴者の期待に応えるため、第19話の残り半分をアニメで製作することにしたんだ」 当時の苦渋を思い起こすジェームズ。自身が主演だけでなく、製作総指揮としても関わっているだけに言葉は慎重だ。「（製作の）ソニーやNBCと話し合い、その後、僕らは（シーズン8）全22話を製作することができた。一度も撮影を中断することなく、だよ」 主な出演者が感染することがあれば、撮影は中断となる。しかし、「ブラックリスト」は万全の感染対策で撮影に望んだ結果、シーズン8に引き続き、シーズン9も中断することなく撮影を進めることができたという。

 

「ブラックリスト」にとってシーズン8そしてシーズン9は激動でもあった。メインキャストの一人が番組を去り、ストーリーは大きく転換を余儀なくされたからだ。それでも米で放送中のシーズン9は好調をキープしている。デジタルのプラットフォームでは、TVの２倍の視聴者数を稼ぐという。幅広い年代層から支持されている証拠だろう。

 

更新のニュースに、ファンの反応もポジティブ。「待ちきれないよ、これからも続くといいな」「スペイダーもいいけど、脚本は今も最高級だ」など興奮の声を上げている。区切りのシーズン10を迎え「ブラックリスト」が、どう発展するのか。ファンのワクワクはまだまだ鎮まりそうにない。

 

 

＜「deadline.com」   2月22日＞