米TV界の最優秀作品を称える第74回エミー賞授賞式が、米時間の9月12日(月曜日)、ロサンゼルスにて開催された。例年9月の日曜日に開催されてきたエミー賞授賞式だが、今年は月曜日の開催。今回の中継ネットワークであるNBCが、日曜日に行われたNFLアメリカンフットボールの放送権を優先したため、エミー賞の授賞式を一日ずらしたという。
2020年、2021年と新型コロナの感染対策を余儀なくされたエミー賞授賞式も、今年はその影響をほとんど感じさせなかった。マスクをつけていた入場者は、ノミネートされたスターの中ではビル・ヘイダー(「バリー」)のみ。会場は、これまでの劇場座席観覧方式から、パーティーテーブルでの観覧に変更され、スター同士がテーブルを囲んで向かい合う賑やかな雰囲気で行われた。
注目の受賞は、<ドラマ・シリーズ部門>では下馬評通り、「キング・オブ・メディア」が作品賞を受賞。会場を沸かせたのは主演男優賞のイ・ジョンジェ(「イカゲーム」)で、アジア人俳優として初、同部門の最高栄誉を勝ち取った。同主演女優賞でもサプライズ。ゼンデイヤ(「ユーフォリア/EUPHORIA」)が2020年以来、二度目の受賞。最年少での2度目の栄冠となった。<コメディ・シリーズ部門>では、「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」が今年も圧勝。作品賞に加え、主演男優賞(ジェイソン・サダイキス)、助演男優賞(ブレット・ゴールドスタイン)がそれぞれ二連覇を成し遂げた。
主要部門の受賞は以下の通り(★印)。
<ドラマ・シリーズ部門>
■作品賞
★「キング・オブ・メディア」
「ユーフォリア/EUPHORIA」
「オザークへようこそ」
「セヴェランス」
「イカゲーム」
「ストレンジャー・シングス 未知の世界」
「イエロージャケッツ」
■主演男優賞
★イ・ジョンジェ 「イカゲーム」
ジェイソン・ベイトマン 「オザークへようこそ」
ブライアン・コックス 「キング・オブ・メディア」
アダム・スコット 「セヴェランス」
ジェレミー・ストロング 「キング・オブ・メディア」
■主演女優賞
★ゼンデイヤ 「ユーフォリア/EUPHORIA」
ジョディ・カマー 「キリング・イヴ/Killing Eve」
ローラ・リニー 「オザークへようこそ」
メラニー・リンスキー 「イエロージャケッツ」
サンドラ・オー 「キリング・イヴ/Killing Eve」
リース・ウィザースプーン 「ザ・モーニングショー」
■助演男優賞
★マシュー・マクファディン 「キング・オブ・メディア」
ニコラス・ブラウン 「キング・オブ・メディア」
ビリー・クラダップ 「ザ・モーニングショー」
キーラン・カルキン 「キング・オブ・メディア」
パク・ヘス 「イカゲーム」
ジョン・タトゥーロ 「セヴェランス」
クリストファー・ウォーケン 「セヴェランス」
オ・ヨンス 「イカゲーム」
■助演女優賞
★ジュリア・ガーナー 「オザークへようこそ」
パトリシア・アークエット 「セヴェランス」
チョン・ホヨン 「イカゲーム」
クリスティーナ・リッチ 「イエロージャケッツ」
レイ・シーホーン 「ベター・コール・ソウル」
J・スミス=キャメロン 「キング・オブ・メディア」
サラ・スヌーク 「キング・オブ・メディア」
シドニー・スウィーニー 「ユーフォリア/EUPHORIA」
■ゲスト男優賞
★コールマン・ドミンゴ 「ユーフォリア/EUPHORIA」
エイドリアン・ブロディ 「キング・オブ・メディア」
ジェームズ・クロムウェル 「キング・オブ・メディア」
アリアン・モーイエド 「キング・オブ・メディア」
トム・ペルフリー 「オザークへようこそ」
アレクサンダー・スカルスガルド 「キング・オブ・メディア」
■ゲスト女優賞
★イ・ユミ 「イカゲーム」
ホープ・デイヴィス 「キング・オブ・メディア」
マーシャ・ゲイ・ハーデン 「ザ・モーニングショー」
マーサ・ケリー 「ユーフォリア/EUPHORIA」
サナ・レイサン 「キング・オブ・メディア」
ハリエット・ウォルター 「キング・オブ・メディア」
<コメディ・シリーズ部門>
▼作品賞
★「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
「アボット エレメンタリー」
「バリー」
「ラリーのミッドライフ★クライシス」
「Hacks(原題)」
「マーベラス・ミセス・メイゼル」
「マーダーズ・イン・ビルディング」
「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」
▼主演男優賞
★ジェイソン・サダイキス 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ドナルド・グローヴァー 「アトランタ」
ビル・ヘイダー 「バリー」
スティーヴ・マーティン 「マーダーズ・イン・ビルディング」
マーティン・ショート 「マーダーズ・イン・ビルディング」
▼主演女優賞
★ジーン・スマート 「Hacks(原題)」
レイチェル・ブロズナハン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」
クインタ・ブランソン 「アボット エレメンタリー」
ケイリー・クオコ 「フライト・アテンダント」
イッサ・レイ 「インセキュア」
▼助演男優賞
★ブレット・ゴールドスタイン 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
アンソニー・キャリガン 「バリー」
トヒーブ・ジモー 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ニック・モハメッド 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
トニー・シャルーブ 「マーベラス・ミセス・メイゼル」
タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ 「アボット エレメンタリー」
ヘンリー・ウィンクラー 「バリー」
ボウエン・ヤン 「サタデー・ナイト・ライブ」
▼助演女優賞
★シェリル・リー・ラルフ 「アボット エレメンタリー」
アレックス・ボースタイン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」
ハンナ・エインビンデル 「Hacks(原題)」
ジャネル・ジェームズ 「アボット エレメンタリー」
ケイト・マッキノン 「サタデー・ナイト・ライブ」
サラ・ナイルズ 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ジュノー・テンプル 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
ハンナ・ワディンガム 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
▼ゲスト男優賞
★ネイサン・レイン 「マーダーズ・イン・ビルディング」
ジェロッド・カーマイケル 「サタデー・ナイト・ライブ」
ビル・ヘイダー 「ラリーのミッドライフ★クライシス」
ジェームズ・ランス 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
クリストファー・マクドナルド 「Hacks(原題)」
サム・リチャードソン 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
▼ゲスト女優賞
★ローリー・メトカーフ 「Hacks(原題)」
ジェーン・アダムス 「Hacks(原題)」
ハリエット・サンソム・ハリス 「Hacks(原題)」
ジェーン・リンチ 「マーダーズ・イン・ビルディング」
ケイトリン・オルソン 「Hacks(原題)」
ハリエット・ウォルター 「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」
<リミテッド・シリーズ/TV映画部門>
■リミテッド・シリーズ 作品賞
★「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
「ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女」
「令嬢アンナの真実」
「パム&トミー」
■TV映画 作品賞
★「チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ」
「Ray Donovan: The Movie(原題)」
「Reno 911!: The Hunt For QAnon(原題)」
「The Survivor(原題)」
「Zoey’s Extraordinary Christmas(原題)」
■主演男優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★マイケル・キートン 「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
コリン・ファース 「ザ・ステアケース -偽りだらけの真実-」
アンドリュー・ガーフィールド 「アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実」
オスカー・アイザック 「ある結婚の風景」
ヒメーシュ・パテル 「ステーション・イレブン」
セバスチャン・スタン 「パム&トミー」
■主演女優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★アマンダ・サイフリッド 「ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女」
トニ・コレット 「ザ・ステアケース -偽りだらけの真実-」
ジュリア・ガーナー 「令嬢アンナの真実」
リリー・ジェームズ 「パム&トミー」
サラ・ポールソン 「Impeachment: American Crime Story(原題)」
マーガレット・クアリー 「メイドの手帖」
■助演男優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★マレー・バートレット 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
ジェイク・レイシー 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
ウィル・ポールター 「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
セス・ローゲン 「パム&トミー」
ピーター・サースガード 「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
マイケル・スタールバーグ 「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
スティーヴ・ザーン 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
■助演女優賞(リミテッド・シリーズ/TV映画)
★ジェニファー・クーリッジ 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
コニー・ブリットン 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
アレクサンドラ・ダダリオ 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
ケイトリン・デヴァー 「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
ナターシャ・ロスウェル 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
シドニー・スウィーニー 「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」
メア・ウィニンガム 「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」
<「emmys.com」 9月12日>