シーズン22を数える米TV屈指の人気シリーズ「
NCIS ネイビー犯罪捜査班」。マーク・ハーモン主演のこのシリーズからは数々のスピンオフが生まれている。その中で今、最も話題の「NCIS ネイビー犯罪捜査班」スピンオフが、そのプリクエル(前日譚)となる「NCIS: Origins(原題)」。
プリクエルの主役はリロイ・ジェスロ・ギブス。「NCIS ネイビー犯罪捜査班」でマーク・ハーモンが演じるギブスの新人時代を描くのが「NCIS: Origins(原題)」だ。
となると、注目は誰が新人ギブスを演じるのか? すでに米コネティカット州出身のオースティン・ストウェル(『ヘイティング・ゲーム ~恋とキャリアの必勝法~』)がキャストされているが、実はある大物スターも同役を狙っていたことが明らかになった。
その大物スターとは、カナダ人俳優のスティーヴン・アメル。主演したDCコミックスのTVシリーズ「ARROW/アロー」がヒット、“アローバース”を形成する中心キャラクターを演じていた。最近では悪役プロレスラー役に挑んだ「ヒール: レスラーズ」も話題となった。
そんなTV界の大物スターも「NCIS ネイビー犯罪捜査班」パワーには敵わず。スティーヴンが米ポッドキャスト番組で、「突然、全てがダメになった気がした。何をすべきか途方に迷い、とても苦しんだ」と同オーディション落選の傷心を振り返る。
実は新人ギブス役のオーディションを受けた際、プロデューサーらから好反応を得ていたのだとか。
「役が取れるんじゃないかと思っていた」と気分はすっかり新人ギブス。
それだけに残念なお知らせが届いた時はショックだった。
「その頃、僕はたまたま2人の子供をワンオペで世話していた。役が取れなかったのと子育てで目一杯になり、僕は完全に壊れてしまった。車の中で妻と感情的な口論をしたものさ」
TVの人気者スティーヴンの手元には、実はもう一本、超話題作のオーディションオファーも届いていた。
「SUITS/スーツ」のスピンオフ「Suits: L.A.(原題)」だ。オリジナルは英ハリー王子の妻メーガン(・マークル)さんが出演していたことで知られる人気シリーズ。日本でも織田裕二主演で同タイトルのスピンオフが制作された。
気合十分で臨むに値する超話題作。「NCIS: Origins(原題)」のオーディションに落ち、公私共にくたくたの状態だったスティーヴンは目を充血させたまま「Suits: L.A.(原題)」のオーディションに向かったのだとか。
「怖いもの無しでオーディションを受けたんだ」とスティーヴン。その迫力が効いたのかもしれない。見事主役の座を手にした。
ヒット間違いなしのTVシリーズの主役オーディションを立て続けに受けたスティーヴン。確かに「NCIS: Origins(原題)」で落ちたことは痛かったが、結果的に良かったと今は心穏やか。
「振り返ってみると、正しい場所に落ち着いたと思っている。いろいろあったけど、こうなるためのお膳立てだったんじゃないかな」
「NCIS: Origins(原題)」「Suits: L.A.(原題)」共にTVファンなら、放送が待ち遠しい2シリーズ。それぞれの主演スター、オースティン、スティーヴンがどんな演技を見せてくれるか楽しみにしたいものだ。
<「usatoday.com」 9月27日>