July 16, 2015
「メンタリスト」のサイモン・ベイカー、「スーパーナチュラル」のジェンセン・アクレスなど、自身の主演するTVドラマシリーズのエピソードを監督する俳優は少なくない。「エレメンタリ― ホームズ&ワトソン in NY」のルーシー・リューもその一人。しかし、製作陣からエピソードの監督を任せてもらえるまで、マネージャーと共に粘り強い交渉が必要だったと、ルーシーは話している。
もともとエピソードを監督することについては、出演契約の際に伝えてあったというルーシー。にもかかわらず、シーズン1ではその願いは製作陣からあっさり却下されてしまう。シーズン2になり、もう一度、ルーシーのマネージャーが交渉したものの、やはり却下。その後、シーズン2の22話に加え、2話が追加製作されると決まり、三度マネージャーが交渉すると、今度は渋々ながらOKサインが出た。
3度も交渉に出向かなければならなかったことに対し、ルーシーは「現場では(女優として)皆とうまくやっているつもりよ。だけど、そういう問題じゃないの。製作陣が神経質になるのも理解できるわ。(新人)監督の私が、何をやらかすか分からないんだもの」
ルーシーは、過去に短編映画を監督したことはあるものの、あくまでもインディペンデント作品であり、商業的な価値を見出すのは難しい。世界中で放送される「エレメンタリ― ホームズ&ワトソン in NY」の一エピソードを、新人監督に手掛けさせるのは、製作陣にとっては確かに勇気がいることだろう。
しかし心配は杞憂に終わった。ルーシーがメガホンを取った、シーズン2の第22話が好評だったのだ。そうなると、あんなに渋っていた製作陣も手のひら返しだ。「頼んでもないのに、シーズン3と4のエピソードも監督してくれと言われたのよ。自分は正しかったんだって、その時分かったの」
「エレメンタリ― ホームズ&ワトソン in NY」で自信と経験を深めたルーシーは、今度はケーブル局USAのドラマシリーズ「西海岸捜査ファイル ~グレイスランド~」シーズン3の第10話を手掛けた。今度は出演無し、監督として依頼されたのだ。「西海岸捜査ファイル ~グレイスランド~」シーズン1からのファンだというルーシーは、「製作に関わることができて、とても興奮している」と喜びの声を寄せている。
<「hollywoodreporter.com」 6月30日付け記事より>