November 1, 2016
NYアッパーイーストサイドのヤングセレブの生活を描き、全世界でセンセーションを巻き起こした「ゴシップガール」。TVシリーズではシーズンを重ねるうち、一人のキャラクターの役割が大きくなったり、逆に消えてしまったりするのはよくあることだが、6シーズン続いた「ゴシップガール」も例外ではなかった。「ゴシップガール」でスタート当初から大きく飛躍したキャラクターは、チャックだったという。
「ゴシップガール」の制作秘話を語ったのは、共同製作総指揮者のジョシュ・シュワルツだ。
同名の原作小説(セシリー・フォン・ジーゲザー著)では、脇キャラだったチャック。TVシリーズでも、当初、チャックと主役級キャラのブレアとの恋愛は予定されていなかったという。
「まったく想定外だったね。最初の予定では、チャックは脇の悪役キャラに過ぎなかった。だけど、TVシリーズが続けていくと、こんな素敵なことが起きるんだね。エド・ウェストウィックのような素晴らしい俳優に出会い、そしてレイトン・ミースターとのケミストリーが抜群だと分かった時、二人のシーンで何かが弾けたように思えたんだ。最初、チャックとブレアは、お互いのズルい作戦のため結ばれていたのだけど、いつの間にか二人の間にロマンチックな感情が芽生えていた。まったく違う役割でストーリーに登場した二人なのに、ケミストリーがすべてを変えてしまったよ」
ブレアとチャックの関係は、「ゴシップガール」でも最も深い間柄の一つとなった。しかし、決してスンナリいかないのがアッパーイーストサイドの恋。
「新しいシーズンに入るたびに、僕らはセリーナとダン、ブレアとチャック、番組の中核をなす二組の関係をどう描き直すか話し合っていた。彼らにはあえて難題をぶつけたものさ、他の誰かと恋に落ちるようなね。ブレアとダンに恋愛させたこともあったよね。最高の組み合わせと思ってくれたファンもいたし、性格が違いすぎると反対するファンもいた。それはそれで面白い試みではあったけれど、僕らはブレアとチャックの関係が“一生もの”だと思っていたよ。あの二人のケミストリーは特別だったね」
シュワルツは、原作とは大きく異なるTVシリーズに理解を示してくれた原作者のジーゲザーに感謝の気持ちを示している。
「彼女は『ゴシップガール』が、本は本、TVシリーズはTVシリーズで別物だと分かっていたよ。それに番組が始まった早い段階から、原作のファンも番組を見てくれて、どう展開するか楽しみにしていることを知っていた。彼女は(TVシリーズ)を理解してくれたし、ブレアとチャックの関係にも好意的だったと思う」
TVシリーズが生んだ、絶妙な二人の組み合わせ。ブレアとチャックのロマンスはいつまでも「ゴシップガール」ファンの心に残ることになりそうだ。
<「vulture.com」 10月14日>