November 29, 2016
舞台をNYに移し、ジョニー・リー・ミラーが名探偵シャーロック・ホームズを、そしてとルーシー・リューが相棒ワトソンを演じる、TVドラマシリーズ「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」。米CBSでは2012年に放送がスタート、すでにシーズン5に突入した人気作だ。それでもシャーロック・ホームズといえば、やはり持ち出される、あちらの“ホームズ”の存在。あちらの“ホームズ”との比較は、ジョニー、そしてルーシーの頭を今も悩ましているようだ。
「(ベネディクト・カンバーバッチは)素晴らしいと思う。だって素晴らしい番組を作り上げているからね」と、いささかウンザリしてあちらの“ホームズ”を持ち上げる、ジョニー。その番組とは、もちろん英のTVドラマ「SHERLOCK/シャーロック」のこと。こちらは2010年に放送が始まっている。
「僕らのうち、どちらも最初にシャーロック・ホームズを演じたわけじゃない。それなのに僕らを比較したがるのはバカげているよ。まったく違う(演出の)番組だと思うんだけどね!」と、安易な比較にNYのホームズはご立腹。それでもロバート・ダウニー・Jr.が演じた映画版の『シャーロック・ホームズ』シリーズなど、“ホームズ”物が後を絶たない状況には、「原作がよく出来てるからだろう。新たな分身(リメイク)を生み出せるパワーがある。ロビン・フッドの物語が今もリメイクされるのと同じだね」と分析してみせる。
一方、「SHERLOCK/シャーロック」では、マーティン・フリーマンが演じるワトソン。NYのワトソン(ルーシー)は、大胆にも女性にキャラクターを変更している。
「(ベネディクトとマーティンの)コンビが最高」と、自身がワトソン女史を演じるまでは、「SHERLOCK/シャーロック」を楽しみに見ていたというルーシー。彼らのケミストリーが好きだと、一見余裕のコメントだが、それは「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」」が始まる前の話。今は見るのを一切止めたらしい。
「私たちの世界と、彼らの世界が、パラレルワールドのように並行して存在しているの」(ルーシー)と、ジョニー同様、2つの番組は全く別物ときっぱり。
ルーシーは「お互い成功しているって素敵よね」と、シーズンを重ねる双方の番組の健闘を称えるものの、強烈なライバル心を抱いているのは、むしろ彼女の方なのかもしれない。
ジョニーとルーシーがどんなにウンザリしても、あちらの“ホームズ”の存在は「エレメンタリー ホームズ&ワトソン」にとって一番の刺激。気になる関係はこれからも続く。
<「independent.ie」 11月28日>