January 17, 2017
「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」で、ホームズ(ジョニー・リー・ミラー)やワトソン(ルーシー・リュー)のよき理解者であるグレッグソン警部を演じる、エイダン・クイン。エイダンは、これまで数々のTVドラマ、映画に出演したベテラン俳優だ。
そのエイダンが、長い芸能人生で初の監督にチャレンジしたという。作品は、もちろん「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」。現在、米で放送中のシーズン5第9話、「It Serves You Right to Suffer」がそのタイトルだ。
一口に監督といっても、そのスタイルは千差万別。エイダン自身はどんな監督だったのだろう。エイダンが米エンタメサイトのインタビューに答えている。
「命令を与えるのは僕のやり方じゃない。僕は一度だってジョニーやルーシーに命令なんて出さなかったよ。ただ時々は彼らに僕の考えを提示しておいた。たとえば、(あるシーンで)彼らはその場に立っているのか、座っているのか、もしくは動いている方が良いのかと、そんなところさ」
協調性のある監督スタイルは、エイダンの性格でもあるのだろう。しかし何より、長年一緒に仕事をしているジョニーやルーシーには全幅の信頼を寄せている。そして彼らも新米監督に寄せる気持ちは同じだ。
「彼らはとにかく優しかった。僕に気持ちよく仕事をさせてやろうと考えていたのだと思う。僕も彼らが必要以上に長時間仕事をしなくて済むよう頑張ったよ」
エイダンの兄は、『リービング・ラスベガス』などで知られる映画監督のデクラン・クイン。監督のDNAはエイダンにも組み込まれていそうだが、今回の監督デビューにいたるまでには少なからず時間がかかった。
「(監督には)ずっと挑戦してみたかった。今から32年前、25歳の時に舞台の監督をやったことはあったんだけど、それきりだった。この番組に出るにあたって、一年目から監督をさせてほしいと頼んでいた。もう断り切れないと思ったんだろうね、ようやくシーズン5になって許可が下りたよ」
監督挑戦が認められてから、6カ月の間、エイダンは(製作総指揮者の一人であり、監督も務める)ジョン・ポルソンについて回り、しっかりTVドラマの監督術を学んだ。それに加えて、「僕はこの業界で38年間働いている」(エイダン)と、俳優としての長い経験が“エイダン・クイン監督”としての強み。
初の挑戦で、すっかり監督業がお気に入り。「これからも俳優を続けながら、ときどき監督もやっていきたい」。エイダンは早くも次のシーズン以降でのメガホンを視野に入れているようだ。
<「parade.com」 12月9日付け>