Close Up: マーティン・シーン 「ザ・ホワイトハウス」
February 8, 2007
マーティン・シーン Martin Sheen
【ザ・ホワイトハウス ジェド・バートレット大統領役】
1940年8月3日オハイオ州デイトン生まれ。男9人女1人の10人兄弟の7番目。親の反対を押し切って俳優の道を進む。下積みを経て、1964年、ブロードウェイの舞台"The Subject was Roses"で初めて注目を浴び、トニー賞に初ノミネート。1968年の映画版にも出演、ゴールデングローブ賞にノミネートされる。その後、シシー・スペイセクと共演した「地獄の逃避行」、コッポラ監督の「地獄の黙示録」、「ウォール街」「アメリカン・プレジデント」など、映画俳優として多数の作品に出演。
1999年より「ザ・ホワイトハウス」のバートレット大統領を演じ、話題に。シリーズ全6シーズンを通じて、毎年エミー賞主演男優賞にノミネートされており、またゴールデングローブ賞とSAG 俳優組合賞も5年間連続ノミネートされており、ゴールデングローブ賞は2001年に、SAGアワードは2001年と2002年とに2回受賞。
・・・毎年ノミネート、とはホントにスゴイですが、もっとすごいのは彼の人柄です。
子供4人全員俳優!
気になるプライベートですが、1961年に結婚、4人の子供に恵まれ、しかも離婚することなく(!)円満な家庭を築いています。エミリオ・エステベス、チャーリー・シーン、ラモン・エステベス、レニー・エステベス、という4人の子供たちも全員俳優として活躍しており、彼らとの共演も非常に多いです。長女レニーは「ザ・ホワイトハウス」の秘書役でずっと共演していますし、チャーリーとは「ウォール街」や「スピン・シティ」で、長男エミリオとは「THE WAR/戦場の記憶」に続き、彼の監督最新作「ボビー」にも出演。実は「ザ・ホワイトハウス」には、若かりしバートレット役でエミリオ・エステベスが出演しているエピソードもあります。
逮捕歴70回!!
家族思いの一方、リベラル派でも有名なマーティン・シーン。抗議デモに参加して今までに70回くらい逮捕されたことがあるのだとか。逮捕のことは「自慢でもないし勧めもしないが、自分はそれに参加しなくてはならなかったんだ」と言っています。あるインタビューでは、「他人を変えられると思うことはおごりだしそんなことは無理だ。でも、自分を変えよう、成長させようと努力することはできる。そうやって自分が努力して少しでも変化できれば、世界もいつか変わっていく」というようなことをいっていました。人格者というか、人間としてとても魅力的な人のようです。だから、一時は荒れてしまったチャーリーもちゃんと復活し、息子の監督作品にはかならず出演する。ステキなお父様なのですね。
ザ・ホワイトハウス終了後は、大学生
仕事にも家庭にも政治にも、熱心なマーティン・シーンですが、実は、俳優になるために、わざと大学入試を落ちた、のだそうです。ところが、やはり若いときに大学に行かなかったことを悔やみ、「ザ・ホワイトハウス」のシリーズ終了時に大学進学(!)を発表。2006年秋から、亡きお母様の祖国アイルランドの大学で受講しているそうです。65歳で大学生!? さすがです。
とにかくなんにでも熱い男マーティン・シーン。大統領役はもちろん、映画「ディパーテッド」の頼れる上司役もぐっときます。マーティン・シーンの人柄と熱意があるからこそ、彼の演じるキャラクターも熱くそして魅力的なのではないでしょうか。
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ディパーテッド The Departed
サロンパス ルーブル丸の内ほか全国松竹・東急系にて公開中
日本にもファンの多い「インファナル・アフェア」を、レオナルド・ディカプリオとマット・デイモン主演でスコセッシ監督がリメイク。とにかく面白い!しかも、まだ見たことのないディカプリオがそこにいる、のです。「野性味と知性、強靭さと繊細さ。ふたつの顔を持つ男の苦悩をまなざしひとつで伝えきる」、ホントに、そうなんです。今まで見たことのない、しかもお世辞なしにかっこいいディカプリオです(正直驚きました)。必見です。
アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマーク・ウォールバーグ、たしかにすごいです。
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