ストーリー
「ジョー90! これは9歳のイギリス少年に与えられた、最高秘密情報部員としての暗号名だ。天才の発明家を父に持つこの坊や。ビッグラットに入ればたちまち優れた頭脳にチェンジして、メガネをかけたら世界一、はずせば元のそばかす坊や。新発明をポケットに世界の悪と対決する、これはジョー90の痛快な冒険物語だ! 」――オープニング・ナレーションより
イギリスの天才電子工学博士イアン・マックレーンは3年間をかけて、脳波検出記録移送装置“ビッグラット(BIG RAT-Brain Impulse Galvanoscope Record And Transfer)”を開発した。それは人間の脳波パターンを記録し、別の人間に移し変えるという恐るべき装置である。これを使えば、スペシャリストの知識や経験を別の人間が保有することも可能になる。教授の旧友で世界情報局WIN(ウイン―World Intelligence Network)のサムは、ビッグラットの驚くべき機能を目の当たりにし、WIN局長ウエストンに、新しいタイプの諜報員養成でこの装置を使用してはどうかと提案。
更にマックレーン教授の養子である9才の少年ジョーを人材として推薦した。少年なら、大人では不可能な場所にも疑われることなく潜入することができるためである。こうしてジョーはスーパー諜報員・コードネーム《ジョー90》となった。彼は任務に就く前にビッグラットに入り、ある時はエースパイロット、またある時は天才外科医の知識を吸収する。そして電波で装置と直結されたメガネをかけると、即座に天才的頭脳を持つ諜報員に変身するのである。