MURDER IN THE FIRST/第1級殺人シーズン3

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サンフランシスコ市警察殺人課の刑事テリーとヒルディのコンビが、プロ・フットボールプレーヤー殺害の事件の真相に迫る。
「NYPDブルー」スティーブン・ボチコ製作総指揮の犯罪サスペンス・ドラマ、シリーズ3独占日本初放送!

作品解説

「MURDER IN THE FIRST/第1級殺人」は、TV「LA・ロー」や「NYPDブルー」などのヒット・ドラマを手がけたベテラン脚本家/プロデューサーで、本年4月1日、惜しくもこの世を去ったスティーブン・ボチコの作品である。「LA・ロー」と「NYPDブルー」は基本的に1話完結型であるのに対し、本作は1つのシーズンで1つの事件(シーズン1では2つの事件)を追うシリアル・ドラマのフォーマットになっており、視聴者は真犯人が誰であるのか、刑事たちはどのようにして犯人を追い詰めていくのかというミステリー小説にも似たサスペンスの醍醐味が味わえる。主役の刑事2人は、TV「プライベート・プラクティス」のテイ・ディグスと「ビバリーヒルズ青春白書」のキャスリーン・ロバートソンが演じる。

注)初回放送当時の情報となります

シーズン3 見どころ

1シーズンかけて1つの事件を追うシリアル・ドラマの面白さ

アメリカの犯罪ドラマには、「LAW & ORDER」シリーズのように一話完結型を基本とするタイプと、1シーズンを通して連続したストーリーが展開するシリアルというタイプがある。本作は後者のタイプで、一話完結型と違って一話見逃してしまうと話の流れがわからなくなる難しさがある一方で、10話に渡って1つの事件の捜査の過程をじっくりと描写。正味45分余りの間に犯罪が起きて刑事や探偵が捜査し、最後には真相が明らかになる1話完結型とは対照的に、本作では、もっともな動機がある容疑者が複数登場し、意外な事実が明らかになったりしてストーリーが一転二転。視聴者の方でも容易には真犯人を当てることができず、様々な可能性を思案するなど、質の良いミステリー小説を読むような醍醐味が味わえる。同時に、登場人物のキャラや人間関係なども掘り下げて丁寧に描かれるので、人間ドラマとしても見応えがある作品になっている。

クリエーターはベテラン脚本家/プロデューサーのスティーブン・ボチコ

本作のクリエーターはスティーブン・ボチコとエリック・ローダル。ボチコは、「刑事コロンボ」などのストーリー・エディターとしてキャリアを出発させ、1981年、脚本家と製作総指揮を兼任した刑事ドラマ「ヒル・ストリート・ブルース」が大ヒット。その後も、「LA・ロー」や「NYPDブルー」など犯罪ドラマの名作を製作したベテラン脚本家/プロデューサーである。本作のリアリズムも、犯罪ドラマというジャンルを長年手がけてきたボチコならではだと言えよう。ボチコと組むローダルは、名門イエール大学で経済学と音楽を専攻して卒業後はジュリアード音楽院で修士号を取得。卒業後は上院議員のスタッフも務めたという異色の経歴の持ち主だが、本作ではボチコと共に、脚本家兼エグゼクティヴ・プロデューサーとして製作に参加している。

テリーとヒルディの関係にも注目! 多層なストーリー構成で見応えのある最終シーズン

プロ・フットボールプレーヤーの殺人事件と地方検事マリオ・シレッティが起こした交通事故。最終シーズンとなるシーズン3では、並行して起きたその2つの事件が回を重ねるごとに深堀りされていく目の離せないストーリーが展開。テリーたちがフットボール選手の殺人事件の真相に迫っていく一方で、交通事故を起こし徐々に追い込まれる状況の中、再びのし上がるべくあらゆる手を尽くすマリオ・シレッティの様子が描かれる。
テリーとヒルディは、普段踏み入れることのないスポーツ選手たち、そしてセレブたちのもつれ絡み合った世界に入り込まざるを得なくなる。どんどん複雑になっていく事件の解決の糸口を見つけ出そうとする一方で、彼らは個人的な困難や次々に起こる事件に関する重圧に直面することになる。ヒルディは医師から病気を宣告され、自分のこと、そして娘ルイーズのこれからのことに頭を悩ませる。妻をガンで失ったテリーをまた悲しませる訳にはいかないと、現実をひとりで抱え込むヒルディだったが、テリーはパートナーとしてヒルディの傍に寄り添う。テリーは、捜査の過程であるひとりの黒人男性に対し発砲することになるが、それが社会的な騒動となってしまう。その中で、“警官”という職業を通して感じる差別や偏見について考えることになる。
一方、地方検事として順調だったマリオ・シレッティは、自らが起こした事故をきっかけに様々なことが傾き始める。妻や息子に見放され、容易だと思われた訴訟の根回しは上手くいかず、しかしなんとかその状況を打開しようと全力で手を打つのだが……。
さらに、今シーズンでテリーとヒルディの関係に変化が訪れる。長年良きパートナーとして仕事を共にしてきた2人がついに結ばれ、密かに恋愛関係となっていたが、上司のコトーは、堅実な捜査を進めるうえでその関係が不適切と考え、関係が続くのならば2人のうちいずれかを殺人課から異動させると宣告する。仕事と恋愛の間で揺れ動く2人の関係はいかに……!?

ストーリー

プロ・アメリカンフットボールのスター選手ノルマンディ・パーカーの誕生パーティーのために、貸し切りのナイトクラブは大勢の人で賑わっていた。しかし、恋人の人気歌手アリシア・バーンズがバースデーソングを歌うその目の前で、ノルマンディは突然何者かに至近距離から撃たれ殺されてしまう。会場は一瞬にして混乱に包まれ、犯人はそれに乗じてそのまま逃走する。この事件の捜査にあたるのは、サンフランシスコ殺人課。テリーらの捜査で、その日ただ1人入店時のボディチェックをパスしていたノルマンディの友人ビリー・ジェームズの存在が浮かび上がる――。
同じ日の夜、地方検事のマリオ・シレッティも自分の誕生日を祝う会に出席していた。会の途中、州検察局のメリッサ・ダンソンと密会していたシレッティ。その帰り道、浮気に勘付く妻キャシーとシレッティは車内でいさかいになり、その際に道を歩いてきた女性をはねてしまう。不幸な事故として簡単に片が付くだろうとたかをくくっていたシレッティだったが、その行方には徐々に暗雲が立ち込め……。

各話あらすじ

放送時間

キャスト

テリー・イングリッシュ/Terry English

ヒルディ・モリガンをパートナーとするサンフランシスコ市警察殺人課の刑事。刑事に昇格する前はパトロール警察官を務めていた。大柄ではないが、元海兵隊員でボクサーのような締まった身体つきをしている。妻が末期のすい臓ガンで亡くなってから精神的に大きなダメージを負い苦悩も多かった。
正義を信じており、刑事でいることは自身が“正しい生き方をする”チャンスととらえており、この仕事が自分にとっての全てと感じている。パートナーであるヒルディと深い関係になる。それに気付いた上司のコトーに、捜査に支障をきたすため別れなければどちらを異動させると言われたため、関係を解消するが……。

テイ・ディグス Taye Diggs

1971年1月2日、米ニュージャージー州生まれ。シラキュース大学のミュージカル・シアター科卒業後、1994年、ミュージカル「回転木馬」のリバイバル上演でブロードウェイ・デビューを果たす。1996年からTV「LAW & ORDER」などゲスト出演し、1998年、映画『ステラが恋に落ちて』でアンジェラ・バセットの相手役を務めて注目される。TV出演作では他に「プライベート・プラクティス」や「Empire 成功の代償」などがある。歌手で女優のイディナ・メンゼルと10年の結婚生活ののち離婚、ロサンゼルスで息子と生活している。2018年春にロサンゼルスで開催される『美女と野獣』のライブ公演に、ガストン役で出演。

ヒルディ・モリガン/Hildy Mulligan

サンフランシスコ市警察殺人課の刑事でパートナーはテリー・イングリッシュ。バツイチで11歳の娘ルイーズを育てているシングルマザー。正義感が強く人情派で、時として刑事としての理性より人間としての道義を優先させトラブルに巻き込まれることも。テリーとは一時カップルとなるが、お互いの仕事のために友達に戻る。検視官バーンサイドに好意を寄せられデートを重ねるも、テリーへの思いをまだ抱えている自分に気付く。

キャスリーン・ロバートソン Kathleen Robertson

1973年7月8日、カナダ・オンタリオ州生まれ。10歳の時から演技を学ぶ。ティーンエージャーの頃からカナダのテレビドラマに出演するようになり、1994年から出演したTV「ビバリーヒルズ青春白書」のクレア・アーノルド役でブレイクを果たす。TVシリーズでは他に「LAW & ORDER: 犯罪心理捜査班」や「ベイツ・モーテル」などにゲスト出演している。

ジム・コトー/Jim Koto

サンフランシスコ市警察殺人課の警部補。テリーとヒルディの上司。名門スタンフォード大学卒業。浮ついた事を一切許さず、安易に結論に飛びつこうとすることなく、部下たちに手堅い捜査を要求する。職業意識が非常に高いプロ中のプロだが、相手に対する気遣いも忘れない。地方検事のポストをオファーされたが、断った。ノルマンディ殺害事件関連で出会ったパリッシュ・レポートのセリーナ・パリッシュに、心を寄せ始めていたが……。

イアン・アンソニー・デイル Ian Anthony Dale

1978年7月3日、米ミネソタ州生まれ。父親はプロのアイスホッケー選手。母親は神戸出身の日本人。ウィスコンシン大学マディソン校卒業後、ロサンゼルスに移り、映画セット建設などの仕事をしながら演技学校に通い、映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』に出演。「クリミナル・マインド」、「THE EVENT/イベント」、「メンタリスト」、「HAWAII FIVE-0」などの人気TVシリーズに数多くゲスト出演を果たしている。

デヴィッド・モルク/David Molk

ナバロの相棒で、思慮深く哲学的であり陽気な刑事。流行りもの好きな一面があるが、真面目で素晴らしい捜査官である。哲学的な捜査方法は、時たま甘い結論を導くこともある。

ラファエル・スバージ Raphael Sbarge

1964年2月12日、米ニューヨーク生まれ。作家の父親とコスチューム・デザイナーの母親の間で生まれる。4歳の時、「セサミストリート」に出演。様々なドラマ作品にゲスト出演しており、「ワンス・アポン・ア・タイム」のアーチ―、ジミー・クリケット役でも知られる。『ある決闘 セントヘレナの掟』や『インデペンデンス・デイ』、『パール・ハーバー』などを含む30本以上の映画に出演している。

エドガー・ナバロ/Edger Navarro

モルクとパートナーを組むメキシコ系の刑事。いつでも仕事の本質に気が付き、その真実に取り付き、何を調査すべきか分かり、それをするために何をしなければならないか知っている。

ロンバルド・ボイアー Lombardo Boyar

1973年12月1日、米テキサス州エル・パソ生まれ。メキシコ系アメリカ人の俳優で、20年以上の映画・テレビ俳優、声優としてのキャリアを持つ。『MEGA SPIDER メガ・スパイダー』や『猿の惑星: 新世紀』などに出演、ピクサー最新映画『リメンバー・ミー』に声の出演をしている。

マリオ・シレッティ/Mario Siletti

経験豊富な弁護士で、サンフランシスコ地区を担当する地方検事。野心家で仕事熱心なあまり、家庭をかえりみず、一人息子の教育のことで妻と衝突することも。有罪判決をとるためには、不断の努力を惜しまない。シーズン3では、自身が起こした交通事故により、仕事・家庭の両面において非常に困難な状況に立たされることになる。

カリー・グレアム Currie Graham

1967年2月26日、カナダ・オンタリオ州生まれ。テレビと映画の両方で活躍。HBOの「ウエストワールド」、Netflixの「Longmire(原題)」に出演。最近では、「エージェント・カーター」シーズン2と「House of Lies(原題)」に出演。その他著名な出演作として、「NYPDブルー」、「レイジング・ザ・バー 熱血弁護人」、「ブルック・シールズのハロー!スーザン」に出演している。

作品基本情報

原題: MURDER IN THE FIRST
データ: シーズン3・2016年/アメリカ/字幕/60分/シーズン3・全10話/HD作品
製作総指揮:スティーブン・ボチコ、ジェシー・ボチコ、ジョナサン・エイブラハムズ、アリソン・クロス
出演:テイ・ディグス、キャスリーン・ロバートソン、イアン・アンソニー・デイル、ラファエル・スバージ