「大脱走」「いつも心に太陽を」の脚本を手がけた作家ジェームズ・クラヴェルは娘の教科書を何気なくめくっていた時に、1600年代に日本へ渡ったイギリス人がいたことを初めて知り、その男ウィリアム・アダムス(=三浦安針)をモデルに彼の体験した日本の社会や文化を描いた小説を上梓した。この小説“SHOGUN”は一大ベストセラーとなり、これをもとに原作者クラヴェル自身が製作総指揮として莫大な制作費をかけ日米合作でドラマ化。1980年9月に米NBCネットワークで放送された際には、最高40%を超える視聴率を獲得、「ショーグン現象」といわれる日本ブームを巻き起こした。出演は映画『タワーリング・インフェルノ』『キング・ソロモンの秘宝』のリチャード・チェンバレン、『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのジョン・リス=デイヴィス、そして『グラン・プリ』『レッド・サン』『ミッドウェイ』等で既に「世界のミフネ」として海外に活躍の場を広げていた三船敏郎が虎長役を演じた。その他にフランキー堺、金子信雄、宮口精二といった錚々たる面々が日本から出演。ナレーションは名優オーソン・ウェルズが担当している。音楽は『アラビアのロレンス』『ドクトル・ジバゴ』の巨匠モーリス・ジャール。本作は1981年エミー賞ミニシリーズ部門作品賞、シリーズ部門衣装賞、グラフィックデザイン・タイトル賞を、ゴールデングローブ賞TV部門の作品賞、主演男優賞(リチャード・チェンバレン)、主演女優賞(島田陽子)を受賞。島田陽子は一躍国際スターとして脚光を浴びた。