ストーリー
弁護士アネ・ドラウスホルムの死体が、コペンハーゲン中心部にある、ナチスドイツ占領時のレジスタンスを記念した公園の元処刑場所の柱にくくりつけられるという異様な状態で発見される。彼女は残忍にも、21箇所も刺されていた。
新たに法務大臣に任命された若き政治家トマス・ブク。彼は、夕方5時3分にリンクが開くというメールを受け取る。リンクを開くと、アネ・ドラウスホルムが殺される直前に撮影された映像が再生された。彼女は犯人に声明を読まされていた。
ナナ・ビルク・ラールセン殺人事件から2年。
サラ・ルンドはコペンハーゲンを離れ国境検問所で働いていた。たった一人ひっそりと生活しているサラのもとに、元上司のブリックスから連絡が入る。ある記念公園で発見された女性弁護士の遺体の事件捜査を手伝ってほしいという。一度は断るものの、サラ・ルンドはコペンハーゲンを訪れ、捜査協力を申し出る。
トマスはアフガニスタンで軍が民間人を射殺したという情報を得る。しかしその事実は公にはされておらず、誰かが隠蔽工作をしているらしい。一体誰が? 政府内の誰かが関与しているのか?
服役中の元軍人イェンス・ピータ・ラーベン。治療を受け問題はないはずなのに、なぜか保護監察局が仮釈放審査を棄却してしまう。だが友人の訪問を受けたあと、突然脱走。その頃、軍の基地内で殺人事件が起こる。ラーベンは何かを知っているのか?
弁護士殺人事件。兵士殺害事件。一見無関係に見えた殺人事件をつなぐ糸口を見つけたサラ・ルンド。
被害者は全員アフガニスタン駐在の経験を持っていた。
国政。軍隊。それにまつわる人々の思惑が絡み、やがて事件はデンマーク政府をも巻き込む大きな事件へと発展していく……。