ストーリー


あの事件から3年。
コペンハーゲン警察殺人課の刑事サラ・ルンドは、勤続25年を迎え、これを機に捜査の第一線から退き、今後は事務職で働きながら、一人息子マークとの関係修復を第一に生きようとしていた。そんな中、旧知の仲である、情報局捜査官ボークからある事件の捜査依頼を受ける。
国の財政赤字が膨らみ続き、国内企業の倒産も相次ぐデンマーク。
金融危機をめぐる政策が争点となる今回の選挙で、再選を目指す首相カンパ。そんな中、石油関連事業と海運業を手掛ける巨大企業シーランド社が、金融危機対策のため、アジアに拠点を移すとの報道があり、波紋が広がる。もし、デンマーク一の財力を誇るシーランド社が拠点をデンマークから動かすことになれば、デンマーク経済は大きな痛手を受けることになる。カンパ首相の再選をかけた金融政策もシーランド社の協力あってのことなのだ。そんな中、首相が遊説で訪れる予定だった埠頭でバラバラ遺体が発見される。……投票日まであと10日。
巨大企業シーランド社の社長ローバト・ソイデンは、取締役会で提案された海外移転をはねのけ、現政府支持を表明する。二人の子供の良き父親ではあるが、社長として多忙を極めるローバトは子供たちと過ごす時間は限られている。そんな中、長女イミーリェが忽然と姿を消す。
バラバラ殺人。令嬢誘拐事件。この二つの事件につながりはあるのだろうか?
やがてイミーリェ誘拐犯がある要求をしてくる。その要求とは……!?