「SCORPION/スコーピオン」で天才集団スコーピオンのハンドラー、ケイブ・ガロ役のロバート・パトリックは、これまでも映画やTVで印象に残る役を演じてきた名バイプレーヤーだ。当たり役となった映画『ターミネーター2』からTVシリーズの「Xファイル」「ザ・ユニット 米軍極秘部隊」まで数々のヒット作に出演してきた。
現在59歳。これまでに演じてきた役はなんと144を数えるという。デビューから最新の「SCORPION/スコーピオン」まで、俳優ロバート・パトリックはどのように変化したのだろう。
「(デビューの頃と比べ)自分の才能に自信を持てるようになった。何かに挑戦しなければならない時も自信を持って取り組んでいる。そこが一番大きな違いだ。これまでに僕は144もの役を演じ、とてつもなく才能ある人たちとも仕事をしてきたのだからね。僕は、演技とは手作業のようなものだと思っている。やればやるほど、うまくなる。上手になりたいと頑張れば、その手作業はきっと上達するはずだ」
ベテラン俳優は、演技とは感性や才能に頼るものではなく、職人のようにコツコツと努力を重ねるものだと例えた。そのコツコツを積み重ねての144役。
そのうちの一つ「SCORPION/スコーピオン」で、演じるケイブ・ガロを気に入っている。
「ガロ捜査官の好きなところは、彼が理想家であることだ。誰もが、彼のような捜査官がいてくれたらと願うはずだ。彼にはたくさんの長所があり、物事の善悪を見極める力はそのうちの一つだろう。さらに道徳心を持ち、誠実な人柄でもある。自分が正しいと信じたことをやり抜こうとするんだ。彼が理想とするところは、僕にも分かる。そしてその理想を貫こうとすれば、たちまち壁にぶつかるのが常だろう。僕も毎日のように経験してるよ。そんな男だから、僕も演じるのに抵抗がないんだろうね」
では、144の役では見せなかった、素顔を少しだけ。
「僕は意外にも教会へ行くんだよ。(2人の)子供をしっかり育てようと頑張っている。それと、これまで演じてきた役ほど僕は暗い男じゃない!」
悪役(『ターミネーター2』)から始まり、最近は軍人や政府機関の捜査員などがハマリ役。役の数を重ね上げ、いつか陽気なイクメンパパ役を演じるパトリックを見てみたいものだ。
<「minnesota.cbslocal.com」 2017年11月20日>