米サンディエゴにて7月19日から22日にかけて開催された「コミコン・インターナショナル」。映画、TVからアニメ・マンガ、ゲームまで米エンターテイメントの一大祭典だ。
今年は、米でシーズン4を迎える「ベター・コール・ソウル」がコミコン初登場。大ヒットシリーズ「ブレイキング・バッド」の前日譚を描く「ベター・コール・ソウル」からは、主演のボブ・オデンカーク、クリエーターのヴィンス・ギリガン、ピーター・グールドらが会場に姿を現した。
「ベター・コール・ソウル」シーズン4には、熱心なファンなら聞き覚えのある名前が、新キャラクターとして登場する。「ブレイキング・バッド」で、ソウルの口から名前だけ飛び出していた、怪しいキャラクター、ラロだ。
ソウルの「ブレイキング・バッド」初登場回となった、シーズン2第8話「ソウルに電話しよう!」で描かれたもので、ソウルがウォルト(ブライアン・クランストン)とジェシー(アーロン・ポール)に拉致された際、ソウルが「ラロに頼まれたのか?」と叫んでいる。その後も、「ブレイキング・バッド」でラロが姿を見せたことはなかったものの、「いつかラロが登場するかもしれない」と期待するファンも少なくなかったようだ。
ラロを演じるのは、舞台やTVで活躍するメキシコ系俳優のトニー・ダルトン。やさ男の外見が、より怖さを引き立たせる「ベター・コール・ソウル」らしい、ひねりの効いたキャスティングだ。
現在は、番組の中枢的な役割からは退いているというギリガンは新シーズンについて、「『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』の重なる部分が増している。『ブレイキング・バッド』に出てきても不思議じゃないようなシーンがいくつもある」と断言。さらに「ベスト・シーズンになるだろう」と内容の充実にも太鼓判を押している。
ファンには嬉しい展開も、ソウルを演じるボブは浮かぬ顔。ボブは、ソウルの貧乏時代、つまりジミー・マッギルだった頃を気に入っているらしく、気のいいジミーが消えてゆくのが寂しいらしいのだ。以前には「番組名を変えられないのかなあ?」と、グールドに愚痴ったことさえあるという。
「ブレイキング・バッド」により近づくシーズン4。ソウル化が進む、主演俳優の嘆きも深くなりそうだ。
<「hollywoodreporter.com」 7月19日>