「MURDER IN THE FIRST/第1級殺人」に主演し、最近ではネットフリックスの映画『セットアップ: ウソつきは恋のはじまり』に出演したほか、ブロードウェイの小舞台「Thoughts of A Colored Man」では監督業に挑戦するなど、精力的に活動するテイ・ディグス。1月13日には、放送映画批評家協会賞授賞式で司会の名誉にあずかったばかりだ。
大勢の観客を喜ばせるエンターテイナーである一方、テイはアクティブなSNSユーザーでもある。テイのインスタグラムのフォロワーは約40万人、ツイッターは64万人。スターには珍しく、ツイッターでフォロワーより2万人多い66万人をフォローしている。テイがフォローする大部分が一般人で、彼らと直接ツイートをやり取りすることによって、世間の声を学んでいるのだ。
そのSNSについて、テイが米紙のインタビューに答えている。
現代のエンターテイナーにとって、ツイッターやインスタグラムの役割は「大きい」と認めたテイ。もはやSNSから逃げられないことは自覚している。
「幸か不幸か、(SNSは)僕らの生活の一部であり、僕らのビジネスの一部でもある。時々、頭を抱えることもあるよ。だけど、そういう時代なんだし、僕らはそれに適応しないといけない。誰もが自分自身を表現する場が与えられるって素晴らしいとも思う。ただそれはもろ刃の剣だ。適切に使うことができれば、ソーシャルメディアからはたくさんの可能性が生まれるだろう。僕もゆっくりと学んでいるところさ」
ミュージカル出身のテイ。舞台に立って歌って踊って、楽しい時間を客席に与えるのは大の得意だ。それに放送映画批評家協会賞授賞式では、司会のテイ自身が客席と同じくらい楽しんでいたはずだ。
だから、テイと同じ黒人俳優ケヴィン・ハートのSNSでの失態をとりわけ残念に思っている。約10年近く前にツイッターに投稿した、ケヴィンの複数のツイートがLGBTを侮辱していると批判され、アカデミー賞の司会の大役を辞退せざるを得なかった一件だ。
「世間がどう思うかだよね。今の時代、自分のやったことはずっと自分について回ると気づくべきだ。いくら自分が用心していたとしても、世間がどうとらえるかは分からない。僕だって他人がどう考えているか、特別に注意を払っているわけじゃない。僕は繊細な人間だし、世間は時に意地悪だからね。何年も前の発言を、脈絡も無視して取り上げて、炎上させたりする。だからって、自分でルールを作ったって意味はないよ。時代に適応すること、それが大事なんだ」
世間の風向きを読み、時代に合わせてSNSと付き合ってゆく。長年ショービジネスの世界で生きてきたから、その読む力はSNSにも発揮できる、テイはそう信じている。
<「hollywoodreporter.com」 1月11日>